視聴メモ ワッチャプリマジ!

プリティーシリーズの新タイトル、プリマジのアニメが始まりました。プリチャンに引き続き、メモを書いていこうと思います。

最初はクールごとに記事を変えようかとも思っていたのですが、一つにまとめちゃったほうが楽かなと思ったのでとりあえず第2クールも同じ記事に書いていきます。記事も目次も長くなりますが……。

第1クールは面白いと思ったのですが、第2クールで完全に失速したように思います。残念。
第3クールはまた面白さを取り戻したようには感じます。あうるの一人称が「僕」なのが残念。
第4クールで最後に大きく盛り上がるのを期待したのですが、そうも行かなかったようです。残念。

結局のところ、脚本クレジットがシリーズ構成でもある坪田文さんになっている回は面白いです。他の回はつまらないものが多いです(たまに面白いのもあったとは思う)。なので、脚本が坪田文さんになってる回だけつまんで見るのがいいんじゃないかなあ……と思います。

 

目次

第1クール

OP曲:「Dreaming Sound」鈴木杏奈(心愛れもんの声優さん)
ED曲:「Magical Future」陽比野まつり・みゃむ

●:新曲
○:既出曲

第1話「いっしょにプリマジしよ!」

●ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ
●挿入歌:「Believe」ジェニファー

 世界観(用語)の説明や、主人公まつりとみゃむの出会い、まつりのプリマジに対する姿勢が描かれます。「マナマナ」が魔法使い、「チュッピ」が人間。ハリポタみたい。私は拗音があまり好きでないので、人名や用語に拗音が多用されているところは危惧しています。キャラクターの性格や世界観は受け入れられそう。みゃむの二人称が「お前」なのが印象悪いけど、1話にして既に名前呼びに切り替わったので大丈夫かな?第1話から男性キャラクターも登場してくる。下まつげが気になる……。

 CGライブは言うまでもなく高品質。今回はライブステージもハデに光り輝いていましたが、キャラクターより背景が目立ってしまうところもあるかも?OP・EDやライブ曲がいずれも、かわいい系というよりはかっこいい系を攻めていた気がします。

 

第2話「やるぞ!おまつりステージ」

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 まつりが意外と天然ボケで、非常識に思えたみゃむがむしろツッコミに回る、という構造が見えてきました。個人的にはけっこう好みです。非常識キャラが非常識な行動をし続けるだけだときついですからね……。第2話にして、プリマジにはかなり期待できそうな気がしてきました。

 魔法使い側の学校の学園長がフェスリダ、まつりの通う学校の学園長がマツリダ。学園長が色違いなのはプリパラを思わせますね。名前も、フェスとマツリで対になっていてよくできていると思います。主人公の名前と被っているのは……どうなんでしょう?

 フェスリダがまつり宅を訪れ、プリマジを続けるかどうか家族ぐるみで相談。ノリで引き受けるまつり、保護者もノリで応援。フェスリダ曰く、過去になくノリが軽い家族とのこと。まつり本人および家族のキャラクターがはっきりして来ましたね。なお、保護者は母親と父親ではなく、母親と祖父?みゃむが「ジジ」と言っていました。父親はまた別の場面で出てくるのか、それとも何かしらストーリーで重い話をするのか。

 みゃむを含む魔法使いは本来、パートナーのプリマジスタにしか存在を知られてはいけないようなルールがあるもよう。それなのにみゃむは魔法を連発するので(ただし、ワッチャが足りなくてロクに使えない?)、追加でお仕置きを食らう。

 地元の祭で、本来はまつりの憧れるプリマジスタ「甘瓜(あまうり)みるき」がプリマジするはずだったが、交通トラブルで来られなくなる(のちにドタキャンの言い訳だったことが判明)。まつりは代わりに出演することにし、無事に終え、ワッチャも集まる。プリマジ後に姿を現したみるきは、自分が出演するはずだったプリマジなんだからと、排出されたコーデカードをゆする(まつりはみるきの性悪さにまったく勘付いていない)。そこにさらにプリマジスタ「弥生(やよい)ひな」が木の上から登場。プリマジ強豪校に通っているらしい。プリマジ強豪校……。ひなはアーケードのプリマジ筐体にまつりと同じく初期から登場していますので、アニメでも早々に(おそらく次回)ライブしそうですね。

 

第3話「おしゃれ番長・ひな見参じゃん!」

●ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム

 弥生ひなの紹介回。名門校(スポーツ強豪校?)の3年生で実力も人望もある。この学校はプリマジに選手を20年間排出し続けてるみたいな言及があったような気がしますが、少なくとも20年は続いている行事なんですね、プリマジ……。同じく3年生のあまねも登場しており、ひなと仲がよさそうです。学校も同じなのかな?まつりが大概プリマジオタクであることが徐々に判明しており、公式のキャラ紹介でプリマジオタクと記述されているれもん(未登場)の立場が危うい気がしますね……。

 ライブはもちろんひな。ひなの曲もかっこいい曲調ですね。プリマジはかっこいい曲、かっこいい歌声でやっていく印象を受けます。プリパラ・プリチャンとはここでも雰囲気を変えてきて新鮮ですね!ライブ前の、やたらワッチャワッチャ言ってる前振りはどうかと思いますが……。

 ひなのライブを見てみゃむがひなのパートナーに乗り換えようとしたところで終わり。3話にして色々な展開を突っ込んできますね。ひなに目をかけられたことで、ひなの取り巻き(学校の後輩)にまつりが妬まれる展開などもあり……。内容が多くていいですね。あとひなのパートナーのチムムが結構かわいかったな……。

 

第4話「コンビ解散!? マジ早すぎだよ~」

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 前回、パートナーをまつりからひなに変えると主張し始めたみゃむの話。にゃんじいが出てきてみゃむの過去の話とかをする。にゃんじいはみゃむの保護者っぽい?みゃむの父母はいないということ?いわく、幼い頃から強大なマジ(魔力)を持て余して、それを使うことでしか自分を認めさせる方法を知らないとかなんとか。遠慮なく話を重くしてくる。

 まつりはみゃむの過去の話を聞き、幼い頃に出会った野良猫のことを思い出す。おそらく、幼い頃にまつりとみゃむは出会っていたという描写?

 ひな先輩は度量がバカデカく、パートナー交代とかいろいろあっても全て受け入れてくれる。いいように導いてくれる。チムムは振り回される。この回の最後では、弟子になりたいというまつりの申し出を受け入れ、次回に続く。

 ジェニファーが登場。まつりとみゃむのコンビを気にかけている。トップアイドルがなぜか新参の主人公を気にかけている展開は女児アニメの鉄板。レアのコーデカードで釣ってまで、まつりとみゃむがプリマジするように誘導してくる。ひな先輩は、ジェニファーがまつりを気にかけていることに苛立ちを覚えている感じもある?

 まつりはみゃむに対し、「ビビっている」と指摘。強いチュッピと組めば勝てる!と言ってひな先輩と組もうとしているのは、まつりパートナーでテッペンを目指すことから逃げているみたいな話。みゃむは痛いところを突かれまくって逃亡するも、前述のようにジェニファーのカードに釣られて結局はまつりとプリマジすることになる。

 プリマジでは、みゃむの「魔法を使ったら嫌われてしまう」という本心、恐怖心が出て、コーデをまつりに送り出す場面の魔法を失敗し、魔法を暴走させて巨大な猫になってしまう。まつりはそんなみゃむを受け入れ、それによりみゃむの暴走は止まり、ライブも再開する。二人の仲は回復し、にゃんじいも安心して帰る。

 第4話とは思えない展開。主人公とパートナーの決裂、それを解消してより絆を深める展開が早くも第4話で出てきました。特にプリマジ中の展開は、他のプリティーシリーズであれば最終話近くで数話かけてやってもおかしくないような内容だった気がします。登場する主要キャラクターがみんな人格者で、誰かを貶めて物語が作られるわけではなく、それぞれのいいところを見せる形で物語が進んでいくのがとても好印象です。主人公の幼馴染、橙真くんもだいぶいい人っぽい。下まつげと眉毛のせいで顔が濃いけど。

 

第5話「みてみて!かわいい×2 みるきだお(は~と)」

●ライブ:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん

 ひなの弟子になるといって撮影についてきたまつりが、欠員補充で撮影に参加することになる回。まつりは新人プリマジスタとして既にそれなりに認知されている模様。みるきとも一緒の仕事で、「ワンチャンのみ」かつ「主人公補正」のまつりを快く思わないみるきから嫌がらせを受ける。が、まつりは悪意をまるで感知しておらず、かえって成功する。

 途中、みるきのパートナーであるはにたんが覚醒。いつも寝てるが、起きると止まらないらしい。はにたんは、まつりの写りが悪くなったらみるきの評判も落ちると指摘し、みるきの戦略を諫め、4000字の反省文レポート提出が課される(いつもやってるらしい)。みるきははにたんには頭が上がらないらしく、素直に受け入れる(が、そのあとも嫌がらせを続ける)。はにたんはぬいぐるみであり、背中にチャックがある。みるき曰く、開けたら後悔するとのこと。

 プリマジスタが3人もいるんだから誰かプリマジも撮らせて!との提案が出るが、みるきはそれを辞退する。しかし実はそれもみるきの策で、その思惑通り、みるきがプリマジをする流れになる。みるきは常に「かわいいのはみるきだけ」「世界がみるきを見ている」という精神を貫いているプリマジスタであることがわかる。

 プリマジライブ後、ひなから大会の話が出る。同じ地区予選で戦うんだから、弟子じゃなくてライバルだよとのこと。まつりは恐れ多いといった様子。みるきはやっぱり主人公補正のまつりが気に食わないっぽい。

 最後に、次回に登場予定の心愛れもんがまつりの名前をつぶやいて終了。

 まさかもうみるきのプリマジが流れるとは思いませんでした。5話で3人のライブはペースが早いですね。更に次回はれもんのライブも出るかも……。みるきは徹底的に「裏のあるかわいいキャラ」を貫くようで、ブレなさが魅力の一つのようです。はにたんには頭が上がらないところで、うまくキャラクターのバランスを取ってるような気がします。

 

第6話「闇プリマジスタ!?れもん現る!」

○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム

 極度の人見知りだが、プリマジデビューを控えている心愛れもんは、パートナーのきゃろんと共に、まつりに接近する。デビューにあたって助けが欲しいとのことで、新人のまつりなら接近しやすいだろうというのが理由。その翌日すぐにデビューで、現地(地元のスーパー?)にまつりを呼ぶも、当のれもんは朝が弱いといって昼過ぎに現れる。まつりやみゃむのアドバイスではどうにも改善しないれもんを見て、まつりはひなを呼ぶ。ひなはれもんを見て、焚きつけるかのように、今回はれもんの代わりにプリマジをすることを申し出る。れもんは初めて生でひなのプリマジを見て、口には出さなかったものの、プリマジをしたいという気持ちをいっそう強めるのであった(口には出さないけど、SNSでのコメントは饒舌であった)。

 れもんの私服は作中でまつりによりゴスロリと言及された。れもんは、マジスタという作中のSNSにおいて「漆黒の明星」というハンドルネームを使っており、的確なコメントで知られているらしい(まつりもひなも好意的に認知していた)。マジスタ見る専のまつりのことを情弱(情報弱者)と呼んでいたが、そのまつりも、今回の最後にはマジスタを始めた。れもんはあまりに人見知りがひどく、すぐ口から魂が出ていきそうになるらしい(エクトプラズム)。この魂はチュッピには見えておらず、マナマナには見えている様子。抜けそうになるときゃろんが押し戻す。人前だと喋ることもままならないが、自室で学校の後輩(オタク友達)とネットゲームやプリマジの上映会をして遊んでいる時は饒舌(ただしオタク口調)。その後輩達とはハンドルネームで名前を呼び合っている(ぬるぽん、たわし@自由人、嘆きのクリムゾン)。

 今まで顔見せ程度にしか登場していなかった心愛れもんの、ちゃんとした登場回でした。ただしプリマジライブはまだ先になるようですね。ひなのライブはここでようやく2回目だったので、妥当に思います。れもんは、いきなり好きになれる感じのキャラクター描写ではありませんでしたね……。特に、自分で声をかけておいて派手に遅刻するのはいただけません。かなりキツめの(そして古風な喋り方の)オタクとして描写されており、今までにオタク呼ばわりされることもあったまつりとは別方向のアプローチのようです。明るく社交的で礼儀正しいオタクであるまつりに対し、暗くて閉鎖的で失礼なれもんという構造になっており、いわば、良いオタクと悪いオタクの違いを視聴者に感じ取らせるような造りなのかもしれない……。

 

第7話「にゃんともユカイ☆ソーカイ☆魔法界!」

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 れもんの歓迎会にて、みゃむが魔法を暴走させてしまう。それを押さえ込むためか、にゃんじいが魔法界から干渉し、みゃむ・まつり・れもんは魔法界のにゃんじいの家の近くに移転する。みゃむはにゃんじいの説教から逃げるが、まつりに説得され、プリマジで感謝の気持ちを伝える。

 歓迎会にはみるきも出席していた。みるきも「漆黒の明星」ことれもんのことをマジスタで知っていたが、実際に喋ってみると、絡みにくいという印象を持つのであった。みるきは魔法界へ連れて行かれずその場に残る。歓迎会にはひなも参加予定で、あまねを引き連れてきたため、みるきとあまねが初対面になる。みるきはあまねの王子様感に一目惚れ(?)する。歓迎会がめちゃめちゃになって終わってしまっていたのを見て、ひなはその場でトレーニングを始める。みるきは、嫌がったものの、あまねに誘われて断れず、トレーニングに参加してしまう。魔法界から帰還したまつり達は、トレーニングに疲弊してあまねに抱きかかえられているみるきを目撃するのだった。

 以前から橙真に絡みがちだったひゅーいが、今回も橙真にちょっかいをかける。まつりのプリマジが始まるということでプリズムストーンまで誘い、まつりを褒めるなどして橙真を煽る。意図はまだ不明。

 みゃむが話の主軸になる回で、より低年齢の視聴者に向けた回だったのかな?という感じです。とはいえ書き出してみると、他の部分でもけっこうキャラクターが動いてはいましたね。あまねのセリフが結構あり、キャラクター性が見えてきた感じです。前回に引き続き、れもんは普段の口調が古代のオタク風であり、だいぶキツめ。今回はれもんがゲームオタクでもあることを示す描写がありますが、ゲームオタクとしての描かれ方はだいぶ浅く、疑問が残る感じ。れもんは痛いオタクとして描写されがちなため、プリマジオタクとして有能なようにはあまり見えませんね……。

 今回のプリマジライブでは、まつりが初めてコーデ&レスポンスをしたようです。他のキャラクターが驚いていたので気付きましたが……。今までコーデ&レスポンスをしていたのはひなだけだったみたいですね。まつりのプリマジスタとしての成長描写であろうと思われます。

 

第8話「ひな先輩のマジ特訓!ヤバいよヤバいよマジヤバいよ!」

○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム

 まつりとれもんは、魔法界から帰ったところで、トレーニング終わりのひな・あまね(と、みるき)に合流する。ここであまねがひなから紹介されるが、れもん曰く、ひなと並ぶトッププリマジスタとのこと。ひなとあまねはフレフェス(フレッシュフェス)に向けて翌日早朝から特訓するというので、まつりは参加を申し出る。ひなはそれを快諾。れもんとみるきも参加表明。ただしれもんは序盤のみ参加で残りは見学、あまねに会いたいだけのみるきは筋肉痛で辿り着けず。あまねは昼頃から生徒会のティータイムで抜ける。

 早朝7時集合ということでまつりとれもんは時間通り集合するが、そこに現れたひなとあまねは、5時に集合していてすでに2セット終えたところだという。ひなのストイックな姿勢にまつりは衝撃を受ける。ひなのすごさと特訓のハードさに一時は心が折れそうになるまつりだが、橙真の飴作りへの真摯な向き合い方にも影響を受け、決意を新たにする。プリマジが好きであるという自覚を強めたまつりは、翌朝のひなのランニングにも自主的に合流し、ひなの背中を追いかけていく気持ちを伝える。一方ひなは、背中とは追うものではなく、越えるものだと言う。

 走り込みののち、ひなはフレフェス前最後のプリマジライブへ。まつりとれもん(と、みるき)は今回もひなのライブに圧倒されるが、ひなとチムムが楽屋で言うには、特訓までしたのにこの程度では、今回のライブは60点(以下)とのこと。みるきはその帰り道、ひなと戦うのは無理だから、今回のフレフェスは辞退しよう、と低い声で独り言を言う。

 先輩プリマジスタとしてのひな(と、あまね)のすごさを強調する回でありつつ、ジェニファーを超えられないことに悔しさを感じているひなと、ひなを追いかけることに楽しさを覚えているまつりという対比も描かれました。次回からのフレフェス編で、このあたりは更に掘り下げられるのかな?ひな先輩は聖人だし、おとものチムムもかわいくていいですね。自分から頼み込んだまつりとの約束には「朝は弱い」といって遅刻するのに、ひな先輩の早朝特訓には時間通りに現れるれもんさん、そういうところで信用を落とすんですよ!あまねさんが女の子を誰彼構わず天然で落としていくのも面白いですね。

 

第9話「心・覚醒!れもん降臨す!!」

●ライブ:れもん
     「こんな世界に告ぐ」れもん・きゃろん

●挿入歌:「StarLight☆HeartBeat」(プリティーリズムの筐体曲)

 まつりは引き続き朝練(走り込み)を頑張っていたが、ひなの言葉の重みを思い出すと、自信喪失してエクトプラズムが出てしまう状態になっていた。異変に気付いたれもんが駆けつけ、これまでの恩返しにと、まつりを元気づけるべく自宅に招く。

 まつりがれもん宅を訪れると(まつり宅から3駅)、そこにはれもんのオタク後輩3人もおり、れもんは後輩3人の視点でもまつりのいいところを見つけさせて、まつりに自信を持ってもらおうという算段。更にれもんは、生プリマジを見れば元気が出ると考え、弱小地区ゆえに予約も取りやすいというムーン地区のフレッシュフェスのチケットを、その場の全員分予約。後輩達も、(少し前までのれもん同様に、)生プリマジは初めてということで興奮。しかしそのフレフェスにはれもんもエントリーされており、それにまつりが気付くと、れもんの様子が一変、クローゼットに閉じこもって出てこなくなってしまう。良かれと思ってきゃろんが勝手にエントリーしていたのである。まつりに「出なくてもいいからフレフェスを見にいこう」と諭されるも出てこず、まつりと後輩達は仕方なくその場を去る。

 夜、きゃろんも反省し、「フレフェスに出なくてもいい」と諭す。ここに来てついにれもんも考え直し、フレフェス当日、ついにフレフェス受付へ向かう。「自分のことはよく見えていなかった」と言い、受付にてタントちゃんからハサミを奪い取ると、その場で前髪を切り、初めてれもんの目が出る。そしてムーン地区の最終エントリー者としてプリマジライブを行うと(コーデ&レスポンスもした)、デビューライブでフレフェス優勝という快挙を成し遂げるのであった。弱小地区ながらジェニファーやひゅーい、フェスリダも観戦に来ており、れもんという逸材の存在を認識。ジェニファーはれもんが出ることを知っていて見に来ていた様子?

 タイトルの通り、れもんの覚醒回ですね。ここまで結構引っ張りました。アーケード筐体では12/2から配信される第2章でれもんが登場するので、それに合わせたタイミングでしょうね(11/28放送)。てっきりステージ上でだけ髪型が変わるものと思っていたので、ステージ外で前髪を切ってしまうのには驚きました。前髪が目にかかっているのはうざったかったですが、とはいえ前髪を切るついでに前髪が軽くなってしまったのはとても残念……。

 れもんのステージ上の姿は以前からメインビジュアルで判明しており、かっこよかったので期待していました。実際、アニメの3Dモデルも良かったのですが、曲がちょっと微妙でしたね。正確に言うと、曲はいいのですが、歌詞と振り付けがどうもピンと来ませんでした。少し前に流行った、自分の置かれた環境に対して反抗心を投げつける感じの歌詞になっているのですが、まずそれがあんまりれもんさんのイメージに合っていなかった気がします。そして純粋に、歌詞の単語の選び方とか、リズムがいまいちだったような……。振り付けに関しては、もしかするとこの曲に限らず、プリマジ全体であんまりピンと来てないかも。そんなわけで、待望のれもんデビューでしたが、個人的にはそこまで刺さらなかった感じです。

 れもんのオタク描写が、浅いんだか深いんだかよくわからないんですよね。たぶん浅い。見た目は耽美系が好きそうなゴスロリ姿なのに、中身は痛いゲームオタクなので、違和感があります。曲も、ゴスロリ調のコーデではなく、痛いオタク性のほうに合わせている感じでしたね。まだ描写は少ないですが、今回前髪を切った前後で、いきなりキャラクターが明るくなった感じもしており(表情とか)、キャラがなんかブレがちな気がします。脚本の人によって性格がだいぶ変わる感じも……。

 アニメ内のライブイベントにおいて、モブキャラクターの出番の際にプリリズの筐体曲が流れるのは、プリリズやプリパラでも見られた演出ですね。今回のは誰が歌ってたんでしょう?StarLight☆HeartBeat好き。

 

第10話「プリマジしか勝たん!激熱オフ会!!」

○ライブ回想:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

○ライブ回想:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム

○ライブ回想:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん

○ライブ回想:れもん
     「こんな世界に告ぐ」れもん・きゃろん

○挿入歌:「Believe」ジェニファー

 まつり、れもん、れもんの後輩3人の5人で、スター地区のプリズムストーンカフェにてれもんのプリマジデビューとフレフェス優勝を祝う。れもんとオタク後輩3人いわく、彼女らの住むムーン地区のプリズムストーンカフェとはだいぶ雰囲気が違い、陰キャには辛いらしい。まつりがケーキを紹介するとき「きらきら!」と言っていたのは、前作キラッとプリチャンの主人公みらいの家がケーキ屋だったのを意図している?

 まつりとれもんのコーデブックを見ながら、今までアニメで流れたプリマジライブの回想。コーデブックはプリマジスタしか持てないレアものらしい(グッズとして販売もしているので、宣伝かも)。まずまつりのコーデブックを見ながらまつりのプリマジ回想。そのあとれもんのコーデブックを見ながらひな・みるき・れもんのプリマジ回想。前回デビューしたばかりのれもんが何故、ひなとみるきのブランドのコーデまで所持しているのか……。回想中は5人のうち4人がオタク口調で解説するのでうるさい。いつの時代をイメージしたオタク口調なの……。

 マツリダ夫人が近くを通り、優勝者のれもんに積極的に話しかけると、慣れない人に近寄られたれもんはエクトプラズムを出してしまう。マツリダ夫人は、いわく「気合」でなにか波動を出し、エクトプラズムを戻す。チュッピには見えないエクトプラズムがマツリダ夫人には見えていて、魔法で押し戻した?あるいはそうミスリードするための演出?

 マツリダ夫人から、これからのプリマジについて説明される。決勝のグランドフェスまではまだ遠いらしい。各地区でフレフェスがあり、まつり・ひな・みるきのいるスター地区がまだ残っている。フレフェス終了時点でのポイントがトップ5だとエキシビジョンに出演できるらしい。フレフェスに優勝すればエキシビジョン出演は間違いないようで、れもんは既に確定。みるきはフレフェスを辞退するが、ポイントを地道に稼いでいる。アニメとしてはフレフェス優勝枠2人とポイント枠3人でエキシビジョンをやるのかな?(あるいは、あまねが別地区のフレフェスをあっさり優勝したりするのかも)

 カフェからの帰り道、まつりはあらためて気合を入れて、私服のまま走って帰路につく。その際、車が近くに停まり、中からジェニファーが顔を出し、声をかける。「あなたにとってプリマジって何?」と問いかけて、まつりを激励して去って行く。おそらくこの時に流れているBGMがジェニファーの曲の「Believe」。

 別の場面では、みゃむの夢オチだが、フェスリダ学園長の授業をみゃむ、チムム、はにたん、きゃろんが受けている。プリマジについて聞かれてみゃむが適当を言うので叱られる。ひゅーいも出てきて、マナマナとチュッピの関係性、「魔法よりもすごい奇跡」についてほのめかしていく。みゃむは、プリマジを通じて気持ちを伝えてきたまつりのプリマジに、「奇跡」の思い当たるところはある様子。

 プリマジライブの総集編、兼、これからのアニメの展開の説明をする回でした。まつりとみゃむそれぞれの今の課題も言語化されており、誘導が親切です。また、前回前髪を切ることでキャラデザが変わったれもんは、今回もキャラデザが変わったままの登場になっており、このまま恒常的にこの姿になりそうですね。最初は一人称が「拙者」のままで、性格はそのままかと思われましたが、途中、一人称をわざわざ「私」に修正する場面がありました。プリマジスタになって自意識が変わりつつあるということなのか、単にマツリダ夫人が入ってきてよそよそしくなっているのか。個人的には、変な一人称から一人称が私に変わるキャラを見てみたいと思っていたので、一人称が変わるなら嬉しいですね。スター地区のプリズムストーンカフェは普通でしたが、ムーン地区のプリズムストーンカフェは店の装飾も客層もゴスロリみたいです。世界観として、ムーン地区のプリマジオタクはほとんど全員ゴスロリなのかも。いい世界ですね。そういう設定なら、れもんと後輩3人の性格と外観の間にある違和感も解消するかも……。

 

第11話「跳べひな!孤独を超えていけ!」

○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム

●挿入歌:「サマーナイト Evolution!」(プリティーリズムの筐体曲)

 スター地区のフレッシュフェスはひなとまつりの決戦になる。お互いやる気十分だが、大会直前にジェニファー直々に「海外へ活動を移すので今年のグランドフェスは辞退する」という発表が行われる。ジェニファーとの再戦を目標にしてトレーニングに打ち込んできたひなは動揺を抑えきれず、ウォーミングアップに熱中しすぎて右足をくじいてしまう。

 それでも優勝を目指してステージに立つひなだったが、やはり足の怪我があり、バク宙のようなジャンプ技の際に高度が足りず、墜落目前となる。しかしそこでチムムの激励を受けて再び奮起し、手で着地してバク転のような技に変化させ、そこからアドリブでブレイクダンスに繋げる。新しい振り付けには客の盛り上がりも上々で、ステージを見ていた他のプリマジスタも感嘆する。対戦相手となるまつりのステージは次週へ持ち越し。

 webの次回予告の時点で、ひな先輩がこのように追い込まれることは分かっていましたが、ステージの結果がどうなるのかは分からず、もしや失敗したり大怪我をして前線を退いてしまうのだろうか?と、見ていてハラハラした回でした。実際には、怪我した足をかばいつつもアドリブでステージを成し遂げ、むしろ新境地を開眼するような演出で盛り上がりましたね~。今まで流れていなかった曲の2番を使って、これまでに無かった振り付けの尺を出してきたのに純粋に驚きました。これからも時々そういうのを期待してもいいのかな?

 着地に失敗したり、突然「ジャンプ技」とかいう単語が出てきたり、ブレイクダンスしたりと、プリティーリズム・レインボーライブを思い起こさせる場面が多数あってニヤニヤしてしまいました。意図的なファンサービス?それともオタクの思い込み?

 私はもうだいぶひな先輩に入れ込んでいて、ぜひここのフレッシュフェスはひな先輩に勝って欲しいのですが、来週まだまつりのプリマジがあり、そのあと勝敗が決する形です。ひな先輩はうまくステージを終えたとはいえ、足の怪我を抱えた演技ではあったため、意気込みをいっそう強めたまつりが勝利ということもありえそうに思います。プリティーシリーズの対決は後攻が超有利ですしね……。

 ジェニファーはグランドフェスに出ないということですが、そうするとジェニファーのプリマジを流す機会はいつになるんでしょう。今回、3Dモデルが踊っている短い映像は出ましたが……。

 

第12話「まつりVSひな フェニックスはどちらに微笑む?」

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 あらすじ:

 スター地区のフレッシュフェスはまつりの出番で最後となる。まつりは本気になっており、それを伝えるとひなは「最高じゃん」と応える。

 ひなの足はまだ痛むらしい。あまねは「かっこつけすぎですよ」といって心配するが、「あまねがそれ言う?」と返されて納得してしまう。今回はだいたいあまねがひなに寄り添っている。

 れもんが会場の外でレモネードを飲んでいると、そこにみるきがやってきて同席する。気まずいが、フレフェスに出なかった理由を尋ねると、作中で以前にも説明されたように、弥生ひなとの対決を避けてポイントを集めているという内容を話す。はにたんがフラッといなくなり、探しに行く。

 前回の最後にまつりに飴を渡し激励した橙真に対し、人間姿のひゅーいが絡みに行く。今回はかなり執拗に絡んでおり、名前を聞いたり、友達になろうよと持ちかけたりしている。自販機の上で寝ていたはにたんをひゅーいがキャッチし、それをみるきに渡す。みるきから見たところ、橙真もひゅーいもイケメンらしい。ひゅーい自身は誰にも名前を明かしてない?はにたんはひゅーいがチュッピでないと見抜いた様子。

 大会運営の御芽河阿智彦(おめがあちひこ、オメガ・コーポレーションの社長。御芽河あうるの父親?)とフェスリダ学園長の怪しげな会話。御芽河は大会を盛り上げることしか考えていない様子。封印されている?ウルトラレアのコーデメイツを囲み、精霊(コーデメイツ)が目覚めるのはコーデにふさわしいプリマジスタを見つけた時のみ……みたいな話をしている。

 御芽河あうるが、ステージの映像を見ながら側近のめが姉ぇのような人物と会話。まだ彼女らの立ち位置はよくわからない。

 まつりの保護者(母と祖父)も会場に来ている。しれっとひなグッズを買い、ひな先輩のステージも応援していたようだ。

 いよいよステージ前。まつりは気合もレッスンも十分だが、直前に「なんだか静か」「胸がワチャワチャしてない」と独りごちる。ステージの内容はみゃむから見ても今までで最高のようだ。そしてイリュージョンの場面にさしかかり、まつりはなにか背中に羽を生やしそうな新しいモーションに入る。これは新しいイリュージョン?それともプリマジライブにおける新しい要素?しかし羽の生える寸前で何かを思ったようで、自身で断念し、元のイリュージョンに戻る。どうやら胸のワチャワチャを感じられなくなっている?

 まつりのライブ後、ひなとまつりはステージで表彰を待つ。ウルトラレアコーデの精霊(コーデメイツ)が目覚めて勝者にコーデを渡すはずだが、フェスリダ学園長が魔法を唱えても目覚めない。進行も兼ねる御芽河が焦り、貯めてあるワッチャを使って強制的に起こせと指示を出そうとする。しかしそこにコーデメイツではなくフェニックスが現れ、ひなとまつりが伸ばした手のうち、ひなの手に炎を宿し、フレアエレメンツコーデを授けていく。ひな曰く、「すごく熱い」「けど今ちょうどそんな気分だった」とのこと。フレアエレメンツコーデはウルトラレアではなく、新しい「プリマジレア」のコーデである。優勝を逃したまつりは虚ろな表情をしている。

 その後、まつりは大いに落ち込む。みゃむはまつりのために何ができるか考え、控え室のまつりを明るく褒め、励ます。まつりは悔しさに泣いてしまう。夜、みゃむはさらにまつりのベッドに潜り込み、添い寝して励まそうとするが、まつりは本気になったうえで負けてしまうことの苦しさにあえぎ、もうプリマジできないとこぼす。翌朝、まつりがみゃむを探すと、猫形態になって庭にいたみゃむは、言葉を喋れなくなっていた。

 感想:

 1話の中の情報量がすごい!この話の脚本は、シリーズ構成でもある坪田文さんです。なるほどね……。今回ひなとまつりのどっちが勝つのかは、最後まで予想できませんでした。どちらかといえばひな先輩が勝って欲しいと思っていましたが、女児アニメだし主人公のまつりが勝つかなあ、プリティーシリーズは後攻が圧倒的有利だしなあ、ひな先輩はケガしたしなあ……等、まつりが勝つ可能性を感じさせる要素も多かったと思います。しかしステージ直前に「胸がワチャワチャしてない」と言っていたのが、決定的な負けフラグだったかもしれませんね。おそらく、まつりの強さはプリマジを楽しんでいたことにある、ということだと思います。今回まつりはひな先輩を見習い、競技としてストイックにプリマジに臨んだことから、自分自身のプリマジを見失ってしまったのではないでしょうか。2回に渡り(1回はまつりに対して直接)ジェニファーが「What’s your プリマジ(ワッチャプリマジ)?」と問いかけていたことからも、第1クールのテーマが「プリマジスタそれぞれのプリマジ」みたいなものであることが感じ取れます。もしかすると作品全体のテーマなのかもしれませんね。

 とはいえ、ひな先輩を見習い、トレーニングやレッスンをこなしてきたことで、まつりの技能は確かに高まっているようです。コーデ&レスポンスもできるようになったし、今回に至っては、羽を出す?ような全く新しい技を編み出しそうでした。ただし心が追いついていないみたいですね。ライブ中に羽が生えるというと、プリティーリズム・レインボーライブでもありましたし、ストーリーに深く関わっていました。あるいはプリパラ2期でもストーリーに大きく関わりがありましたね。どちらかというとプリパラのものに近そう?以後(第2クール?もっと後?)、各キャラが羽化していく展開があるのかもしれません。

 御芽河社長のセリフも増えてきて、なにかプリマジを取り巻く陰謀がありそうな雰囲気も出てきました。コーデメイツに関わる物語も何かありそうですね。第1クールを大会で締めて、そこで主人公が一つの挫折を経験するというのはまさにプリティーリズム・レインボーライブを想起させます。大会が終わって一段落ですが、これからエキシビジョンやグランドフェスというのも既に明かされていますし、そこに御芽河社長の陰謀や、自分に夢がなくなったことをほのめかしているジェニファーの思惑など、怪しげな伏線がちらほらあります。こういった匂わせがどのくらい物語に活かされてくるかは作品次第なわけですが、今のところ「シリーズ構成・坪田文」の力はかなり感じているので、第2クール以降にも期待がかかります!OPの最後のシーン、おそらく魔法界にあって、丘の上のお城の後ろにジェニファーの顔が浮かんでいる、それをまつりとみゃむが目指している?ようなシーンも、ジェニファーの出番が増えてくるにつれ、どういうシーンなのか、どういう意図があるのかなど、気になってきましたね。

 

第13話「ワッチャ・マジックワード」

○挿入歌:「Believe」ジェニファー

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 みゃむが人間形態に戻れなくなり、言葉も喋れなくなってしまった。言葉が喋れない猫みゃむはそれはそれでかわいい。喋れなくなった理由は、直接には語られないものの、どうやら「落ち込んでいるまつりに対してなんて声をかけたらいいかわからなくなったから」みたいな感じ。まつりとみゃむの双方に対して様々なキャラクターから働きかけがあり、それによって自身でも掴みきれていなかった二人の本心が見えてきて、お互いがそれを直視することで気持ちが昇華され、結果としてみゃむもまた喋れるようになる。

 みゃむはまず、みゃむを心配したまつりによってマツリダ夫人のところに連れて行かれる。マツリダ夫人はマナマナとして扱われている?みゃむは、みゃむを看るマツリダ夫人によって「あなたは本当に言葉を話したいの?」と質問される。おそらく、自分の言葉でまつりを救うことができず、自信を喪失して、喋りたいという気持ちを無意識に失っている状態を示唆している?その後、橙真には猫状態でもみゃむであることを見抜かれていることがわかる(本来は、マナマナであること、人に変身できることを知られてはいけないはず?)。橙真は「俺も猫になりたいよ」と言っている。まつりを励ましたいため?また、魔法学園時代からのライバルであったと思われるチムムもみゃむを訪れ、学園時代とは違い、人間界に来てからのみゃむは目がキラキラしていると言われる。キラキラしている理由はまつりとのプリマジが楽しいからであろうと看破され、そんなまつりを寂しくさせてはいけないと檄を飛ばされる。

 まつりに対しては、心配したれもんが自宅を訪れる。その場にはみるきもおり、いわく負けたまつりの顔を見に来たらしい。みるきの性格として、負けたまつりのことは好きになれる様子。レアコーデをもう1つ手に入れられればエキシビジョン対象のトップ5に滑り込めるかもね、とアドバイスする。ついでにここでみるきが飴屋で働いている橙真を認知する(前回みるきはひゅーいと橙真に出会っており、イケメンとして認識するも、名前を聞けていなかった)。橙真はそのあと自室のベランダで思い悩んでいたところ、ここにもひゅーいが現れ、まつりへの気持ちを焚きつけられる。しかしひゅーいに焚きつけられるまでもなく、まつりへの好意を認める(好意というよりも、プリマジに向き合っている時のまつりの熱意に対する尊敬や憧れにも近いのかも?)。そして学校で一人でたそがれていたまつりに対し、その好意を打ち明け、激励する。ここで「俺はまつりが好きだ!」とまで言ってしまっており、いわゆる告白イベントにも見えるし、あるいはプリマジスタとしてのまつりへの敬意を表しているという風にも解釈できないこともない。第1クールにして早くも幼馴染との関係性というシナリオを使ってきたと考えると、物語の盛り上がりに対して出し惜しみない感じがしますね。

 そうしてまつりは自分のプリマジへの気持ちに整理がつき、みゃむのほうも、まつりとのプリマジが楽しいことと、まつりを支えたいという自分の気持ちを自覚するに至ります。猫形態のみゃむが少しずつ言葉を喋れるようになり、そのまま人間形態に復活。本気を出して負けると悔しいということを認めつつ、二人でやるとプリマジは楽しいということを確認し、再びプリマジのステージへ。

 ステージでは、前回やろうとするも中断した、羽を生やすイリュージョンを成功させる。演出を含めると相当長いステージになっており、羽が生えたあとはプリパラのエアリーのような、客席上空を飛んでいくような演出も。大成功のステージを終えると、前回目覚めなかったコーデメイツが目覚め、まつりにハートフェザーというコーデを与えていく。このレアコーデ獲得に伴ってトップ5に滑り込んだらしく、エキシビジョン出演者がれもん、ひな、あまね、みるき、まつりで確定する。ちなみにしれっとフラワー地区というところのフレフェスであまねが優勝しており、エキシビジョン出演を決めている。みるきは目論見通り、ポイントを貯めてトップ5に入ったらしい。なお、あらためてプリマジに大成功したまつりのステージを見て、「やっぱり嫌いだお」と言っている。

 ステージ後、楽しさと嬉しさに沸くまつりとみゃむのところをジェニファーが訪れる。そういえばジェニファーの歌「Believe」は今までもエンディングクレジットで名前が登場していましたが、この回ではついに歌のある部分を含めて結構な長さがCM前のBGMとして使われました。そしてまつりは、ジェニファーに問われた「What’s your プリマジ?」という質問に対して答えが分かったと言い、それは「みんなで楽しむお祭り」であると答えます。作品タイトル「ワッチャプリマジ」に込められたメッセージ(のうち1つ?)に対して、第1クール最終話にして主人公は開眼したわけですね。

 まつり・みゃむ以外のシーンとしては、ひな・あまねのシーンあり。ひなはフレフェス優勝後、悔しさに泣くまつりに声をかけられなかったことを先輩として悔やんでいる(控え室の前までは行った様子)。それに対してあまねは「先輩である以上にプリマジスタだから」と慰める。ひな曰く、ひなは純粋にまつりのプリマジが好きらしい。今回のステージで自分のプリマジに開眼したまつりに対しても、客席からエールを送っている。

 運営側のシーンでは、本来スター地区フレフェスの景品として用意していたコーデメイツを、フラワー地区の景品としては使い回さなかったということが語られている(結局そのコーデメイツは、まつりのプリマジに対して自然と反応し、今回のステージの景品となったのだが)。また、御芽河社長の呼びかけに答える眼鏡の男性キャラクターが登場。これも御芽河家の人物?さらに御芽河社長は御芽河あうるにプリマジステージの分析を任せているらしいこともわかり、また今回、あうるの側近女性が「めが姉ぇ」本人であることも判明した(OPの時点で登場しており、見た目からしてめが姉ぇではあった)。あうるが見るに、フレフェス時のまつりのワッチャは高かったが、ある瞬間(イリュージョンを中止した瞬間)に低下したとのこと。一方今回のプリマジでは、演技そのもののワッチャはフレフェスの時より劣っていたようだが、イリュージョンの瞬間から大きく上昇したらしい。演技として精密に行うのではなく、みんなで楽しむお祭りとして接することで、まつりの全力のプリマジになるということでしょうね。

 ステージ後、エキシビジョンに向けて、出場する5人のプリマジスタに特訓合宿が行われることが通達される。突然の話だったらしく、プリマジスタはおろか、司会の人まで戸惑っていた。どうやら、ひゅーいの発案らしい?この発表に対してあまねは、「その合宿、行かなければなりませんか?」とこぼしている。あまねが鏡に向かって眼鏡を外しながら、何やら不穏なことを言っているところでこの回が終了。いままでステージ上での姿が描かれず、今回もしれっとフラワー地区で優勝したことになって描写が飛ばされてましたが、第2クールではあまねが活躍しそう?普段の穏やかな性格とは違う二面性があるんでしょうか。

 まつりとみゃむの物語に感動あり、プリマジイリュージョンで羽が生えて大興奮、周囲の人間関係も面白くて大満足の回でしたね。第1クールの終わりにふさわしいと思います。この回もシリーズ構成の坪田文さんが脚本もやっています。競技シーンで戦うことの辛さや悔しさを経験しつつ、それでも自分の楽しさを見つけたことで前に進むことができるようになるという成長シナリオを、第1クールの時点で主人公が済ませたのが素晴らしいですね。まさにプリティーリズム・レインボーライブのようです(たびたび書いている気がしますが、坪田文さんはレインボーライブのシリーズ構成でもありました)。私はレインボーライブが好きなので、やはりプリマジには期待が高まる一方ですね!

 次回は年末年始で1週休みがあるうえ、その次週は14話ではなく、「マジでわかる!ワッチャプリマジ学園」というのが挟まるようです。第2クールから見始める人向けの説明回、総集編みたいな感じでしょうかね?第2クールは総話数が減ることになるんでしょうか。

 

第2クール

OP・EDは第1クールと同じ。OP映像のれもんは前髪を切った後の姿に差し替え。

●:新曲
○:既出曲

「マジでわかる!ワッチャプリマジ学園」

 「今からでもまにあうプリマジ!」として放送された、話数に含まれない特別な回。みゃむ、まつり、れもんがちびキャラでプリマジについて説明する。内容は、マナマナとチュッピの関係といった世界観の説明、アニメでパートナーを組んでいるプリマジスタとマナマナのエピソード紹介(ちょっとだけ)、アニメで流れたプリマジライブとコーデの紹介(まつり、ひな、れもんのプリマジ)、これからのキーワード紹介(「エレメンツコーデ」、「オメガの企み」、「御芽河あうる」)、御芽河あうるの声優さんのインタビュー。意外と今までのストーリーについては触れなかった。デビューして、フレフェスに出場して、次はエキシビジョンがある、とか。グランドフェスを目指していることには言及されてましたね。エレメンツコーデはフレア以外も出るようです。たくさんあるらしい。

 OPなし、EDはOP曲で特殊仕様(実写のPV映像が一部流れたりとか)。コーデの説明でアーケード筐体のプリマジの映像を使っていたりと、割と新鮮なつくりになっていました。いわゆる総集編にあたる回だと思いますが、なかなか面白かった気がします。

 次回はついにあまね回ということですが、公式サイトの次回予告によると、あまねは引退するそうです。おそらく初ライブをやる回で引退騒動をするとは、やりますね……。

 

第14話「熱くあやしく麗しく ~あまねのプリマジ~」

●ライブ:あまね
     「The Secret Garden」あまね・ぱたの

 あまねの学校の話。生徒会長を務めるあまねは、留学が決まった前生徒会長の花屋敷翠子(みどりこ)のフェアウェルパーティー(お別れ会)の指揮を執っており忙しい。その忙しさを見かねたパートナーのぱたのが、まつり・ひな・みるき・れもんに声をかけ、4人は様子を見に学校へ潜入する。以前の描写から、ひなとあまねは同じ学校かと思っていたのですが、別々だったんですね。空から降って登場したぱたのに頭突きされたみゃむは頭痛でお休み。ぱたのってカバじゃなくてペガサスだったっぽいですね……。

 あまねは翠子先輩に誘われてプリマジを始めたらしく、留学にあたってプリマジを卒業する翠子先輩にあわせて自身も引退を考えているらしい。あまねは翠子先輩のことをプルミエ・エトワールとも呼んでいる。あまねは普段は自分を隠しているほうが魅力的だから、ずっと眼鏡をかけていなさい、といって眼鏡をかけさせたのも翠子先輩とのこと。プリマジにおいて翠子先輩はあまねと同じ方向を向いているから、一度も目が合うことはなかった……というような耽美な関係性が語られる。あまねの引退に関して、ひなはまつり・みるき・れもんを引き連れて一旦は素直に引き下がるが、のちに一人だけ引き返し、自分のために最後にもう一度プリマジをしてくれとあまねに頼み込む。

 ひなの嘆願に打たれたのか、あまねはぱたのと共に最後のプリマジ用に新曲の準備を始める。新曲と言っても、アニメ内で以前の曲は披露されていない(れもんは過去の曲を知っている様子で、新曲であることに興奮していた)。ぱたのはかなり絵が上手く(れもん曰く、神絵師)、それ以外にもあまねグッズを大量に自作している様子。あまねは翠子先輩に招待状を送り、最後のプリマジに臨む。

 あまねのステージは、開始前から客席が赤いペンライトで染まっている。コーデアンドレスポンスは無し。あまねの曲は語りから始まる、あまねのイメージ通りの曲。ステージを終えると、翠子からひな経由であまねに手紙が届けられる。あまねのステージを賞賛する内容の手紙を読み、その内容からか、あまねは引退を考え直し、プリマジを続けることにするのだった。

 前回の最後に示唆された合宿の回ではなく、その前にあまね回。次回が合宿のようです。あまねが合宿に行きたがっていなかったのは、単に合宿の前に引退する気だったから?前話最後のあまねは何か妙なすごみ方をしていましたが、当時とは話の展開が変わったのかもしれませんね。

 あまねの学校の雰囲気から全体的に耽美な回でしたが、外部者のまつり・ひな・みるき・れもんをうまく使ってコミカルなシーンも適宜挿入されており、面白い回でした。フォーメーションA!今回の脚本およびあまね曲の作詞は、元宝塚の方のようです(今回だけでなく、第7話の脚本も担当)。さらに翠子の声優さんも元宝塚とのこと。あまねの学校は宝塚のイメージということでしょうね。いきなり耽美でした。ライブ映像としてはプリパラのひびきさんを彷彿しますね。プリマジが長く続いたらぜひ翠子先輩のプリマジも見せてください。

 

第15話「もうやめだ!合宿なんてやってられない!」

○ライブ:れもん
     「こんな世界に告ぐ」れもん・きゃろん

 ひゅーいが勝手に企画した合宿が始まる。フェスリダはひゅーいの行動を謝罪するものの、御芽河は合宿を配信することでエンターテインメントに転化する。合宿場は、人間界と魔界の間にたゆたう場所にあるらしい。何それ……。ドローンカメラにより常に配信されるが、カメラにマナマナが映るといけないので、各プリマジスタのパートナーはこっそり様子を伺うことに。ただしレッスンのトレーナーとなるひゅーいは狼の姿で喋っている。いいのか?カメラに入らないようにしてるんだろうか……。声は人間形態の時と同じなので、みるきがひゅーいの声に反応するが、人間じゃなくて狼なのでがっかりする。今回の最後に、ひゅーいが人間形態と狼形態で変身できることを5人のプリマジスタが知る。みるきはそこでひゅーいに幻滅する。また合宿場には、字幕やスタッフロールにて「ウンディーネ」と表示されるキャラクターが登場するも、作中ではまだ名前は出ていない。合宿場にこっそり紛れ込んで監視している様子?合宿が行われている理由として、エキシビジョンは5人合同でやる種目だからというような言及があり、もしかするとエキシビジョン回で初の複数人プリマジが出るのかも。

 合宿では、レッスンだけでなく家事もプリマジスタ自らがやらねばならないことになるが、3年生のひなとあまねが家事の一切をやらない(できない)ことが判明する。みるきとれもんが2年生、まつりが1年生。あまねは家のことは人に任せっきり、ひなも兄が面倒を見てくれるらしい。みるきは憧れていたあまねに失望する(100年の恋も冷める)。一方でみるきが家事が得意なことが判明し(特に野菜に詳しい?)、もっぱら一人で家事を担当することになり、不満を高める。みるきが家事をできるのは実家の職業によるものらしいが、それを言おうとしたはにたんに口止めしており、いわゆる「かわいいキャラを作るために、実家がダサいことは隠している」みたいな設定であることが示唆される。レッスンではひゅーいの指導で犬の遠吠えを真似するボイストレーニングが行われるが、内容に不満があるようで、ひなとあまねは離脱して自主練に向かってしまう。みるきが3年生に不満を爆発させ、以後は団体行動せずに個人が別々に過ごすことに決まりかけるが、そこにれもんが割り入り、団体行動は無駄かもしれないが、無駄だからこそ青春だ、などと主張。その後プリマジを見せ、全員を説得できたらしい。れもんのコーデ&レスポンスを見て3年生が満足していたが、れもんは初回からコーデ&レスポンスをやっていたので、何を評価していたのかよくわからない。

 総じて、「この回で株を上げたのは、家事が得意だと判明したみるきのみ」「なのにライブはれもん」「みるきの献身はほとんど感謝されない」「ひなとあまねはここまでせっかく株を上げてきたのに、家事ができない・協調性がないというキャラ下げをされた」ということで、いまいちちぐはぐでもったいない回。れもん回を担当している方の脚本が私にはあんまり合わないのかも。

 

第16話「橙真の『マジ』 ひゅーいの『マジ』」

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 冒頭でフェスリダがひゅーいに、「プリマジはあくまでマナマナからワッチャを得るためのもの」といったようなことで釘を刺している。フェスリダ学園長(および、フェスリダと組んでいる御芽河一族)が黒幕っぽい描写?一方でひゅーいはプリマジのことが本気で好きらしく、プリマジを良くするために全力を尽くそうとしているらしい、ということが分かる回。

 橙真はまつりに告白しつつ応援したあと、一方で自分は何のために飴を作っているのか悩んでいた。そこにひゅーいが現れ、あやうく不法侵入(2回目)で通報されそうになるも、橙真の望みを叶えてやるとして魔法を使用、二人は魔法界へ移動する。魔法界へ移動した理由は「橙真がまつりに会いたいと思っていたから」らしい?魔法界では人間姿のマナマナが普通に生活している様子。橙真はマナマナの飴職人と交流するなどして楽しむ。そこに御芽河社長の息子が人捜しでやってきて(顔を隠した男を捜しているらしい。これは橙真のこと?それとも別?)、一時的に橙真とひゅーいは別れる。御芽河一族はマナマナと通じているからか、魔法界に出入りできる様子。その隙に橙真は、老婆の姿に扮したウンディーネに騙されて捕らえられてしまう。普段はひょうひょうとしているひゅーいだが、これに関してはのちにみゃむに指摘されても何も言い返せない程度に失敗を反省しているようだ。

 一方でプリマジスタ達は引き続き合宿している。前回とは違って普通にみんなで仲良くレッスンしている。講師であるひゅーいが橙真にかまけており欠席すると、座学が自習となり、「荒鷲学園では”自習”と書いて”昼寝”と読むじゃ~ん」と言ってひなは寝始める。焼き肉の夢など見ているが、ひなのコーデブックから実際に火が上がり始め、フェニックスが現れる。フェニックスによって魔法界へのゲートが開かれ、起きている事件がプリマジスタとパートナー達にも知らされると、真っ先にみゃむが箒に乗って飛行して突入し、ひゅーいを援護しに行く。残りのプリマジスタは後から合流。

 大魔法使いだという老婆(正体はまだ明かされていない)は橙真を捕らえ、マナマナは昔からワッチャを得るためにチュッピを利用してきたということを聞かされる。しかし橙真が思い当たるマナマナ(みゃむ、ひゅーいなど)はそうではなく、全力でプリマジに向き合っているように見える、と橙真は答える。青春を感じて老婆は悶える。そんなところにひゅーいとみゃむが到着し、派手な魔法バトルを開始。老婆がひゅーいに言うには、人間の姿だと魔法は使いにくいらしい?解放された橙真がひゅーいに力を貸すなどし、隙を見せた老婆に猫姿のみゃむが接近、ひっかいて戦いは終わる。プリマジスタ達も到着し、老婆が正体を明かす。ウンディーネはみんなの覚悟を試したかったという。橙真はまつりに、ウンディーネにプリマジを見せてやって欲しいと頼み、まつりも了承する。まつりのプリマジでは、以前手に入れたハートフェザーコーデを使用。前回のまつりのプリマジでは長い尺を使って派手に描写された羽の生えるイリュージョンは、今回は通常のイリュージョンと同程度の長さに。

 プリマジが終わると、いつものように夜のプリズムストーン中庭?のような場所におり、橙真とまつりがいい感じの雰囲気で会話する。それを他のプリマジスタは遠巻きから眺めている。橙真のことをイケメン2と呼ぶみるき(イケメン1はひゅーいの人間姿)が橙真に接近を試みるが、れもんを始めとして他のプリマジスタに妨害され、イケメン独占に対する不満を叫ぶ。次の日、合宿場において、新しいコーチとしてウンディーネが紹介され、プリマジスタ達は驚くのであった。

 男男回でした。しかも脚本はシリーズ構成の坪田文さん。こうなるとやはり橙真がプリマジすることを期待しましたが、さすがにありませんでしたね。面白いセリフの多い回だった気がします。「マナマナはワッチャを得るためにチュッピを利用している」ということが明言された回でもありました。そのためにフェスリダ学園長は御芽河と手を組み、御芽河は協力の見返りに魔法の力を利用しているという感じでしょうか?これまで色々と暗躍してきたひゅーいですが、黒幕とおぼしきフェスリダ学園長の右腕として活動する立場でありながらも、考え方としては味方側に近く、プリマジを愛しているキャラクターだということが描写されました。みゃむいわく「ひゅーい、友達いないからべっとりされるぞ」とのことで、ひゅーいが橙真に接近しているのは単に懐いているのかもしれません。制作陣が男と男を描きたいだけかもしれない。ひゅーいの地位の高さや今回の魔法バトルでの演出を見ると、ひゅーいもエレメント達みたいに何かしら高位のマナマナ(コーデメイツ?)だったりするのかも。

 

第17話「チムム、お世話になりましたチム…」

○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム

●挿入歌:「BOY MEETS GIRL」(プリリズRLでもたびたび使用された小室哲哉の曲)
 BOY MEETS GIRLがどこで流れてたのかは未確認……(気付かなかった)

 引き続き合宿中。プリマジスタ5人が合同で練習しているところをウンディーネが訪れ、れもん1点、まつり2点、みるき3点、ひな・あまね5点と採点する。点数はテンガロンハットの個数で表現されており、合宿最後に行われるエキシビジョンの前に10個(tenガロンハット)になることが目的とのこと。また、エキシビジョンで一番輝いたプリマジスタにはアクアエレメントコーデを与えることを宣言し、プリマジスタたちはいっそう奮起する。(2022/2/27訂正:「センターになったプリマジスタ」ではなく「一番輝いたプリマジスタ」に訂正)

 マナマナたちは、それぞれパートナーのプリマジスタをより成長させるために、何ができるか話し合う。それぞれパートナーの欠点を挙げて改善策に乗り出すマナマナ達の中で、チムムのみがパートナーひなの欠点を見つけられず、自分がパートナーとして存在する必要性を疑いはじめ、自信を失っていく。

 いくつかの失敗を経て完全に自信喪失したチムムは、ひなのパートナー辞退を申し出る。引き止めにも応じないチムムを見て、ひなは最後に、ひな一人でのプリマジを見るようにチムムに言う。パートナーなしのプリマジではフロートを浮かせたりイリュージョンをすることができない。コーデ&レスポンスなし、フロートなしで進行し、一時は曲も止まる。それでもステージで踊るひなを見て、チムムは反省し、たまらず途中からプリマジに合流する。パートナーとしての絆を再確認してチムムは再び戻ってくる。ひなのプリマジは引き続きテンガロンハット5個と評価されるが、パートナーとの絆にテンガロンハット1個が贈られた。

 わりとトンチキなオモシロ回でした。他のキャラがボケに回ると、みゃむさんがマトモで面白くなっちゃいますね……。チムムが追い詰められるのは見てて興奮するので、機会があればまたやって欲しいです。あまねがひなのマッサージをするシーンも見所。プリマジのステージは魔法で作られているという設定の割に、どこからどこまで魔法なのかがイマイチ分からず、詳細に説明もされてなかったので、パートナーがいないとどのくらいステージが成り立たなくなるのか、今回でいくらか描写されて良かった気がします。ウンディーネさんは美人だし有能っぽいのですが、アーレイアーレイうるさいのが難点。

 

第18話「あまねの心、秘密の花園」

○ライブ:あまね
     「The Secret Garden」あまね・ぱたの

 引き続き合宿中。あまねは翠子先輩のことを夢に見てうなされる。同室のひなはそれを知っている。しかしまつり達に夢の話題を振られると、「夢は見ないんです」と嘘をつく。ところでプリマジスタにはファンレターが届いているらしく、みるきなども日々ファンレターの数が増えており順調らしいが、あまねには他のプリマジスタよりはるかに膨大な量のファンレターが届いている。

 今回もウンディーネからレッスンが与えられ、昔はコーデメイツの集う秘密の花園だったという、荒廃した庭園へ移動する。ここを掃除しつつ、伝説のトゥルーローズを探すのがレッスンだという。トゥルーローズは2回唇に触れるとウソが言えなくなるらしい(効果は1日)。パートナー達は担当のプリマジスタにトゥルーローズを見つけさせて、エキシビジョンのセンター獲得に有利になろうとするが、昼寝を妨害されたはにたんが魔法で岩を投げつけ、それが巨大な花に当たると、植物の怪物が動き出す。プリマジスタも含めて怪物に追い回されるが、ひなが跳び蹴りで一蹴する。その騒動の結果としてトゥルーローズが発見されるが、風に乗った花びら一枚があまねの唇に触れてしまう。もう一度触れたらウソが言えなくなってしまうため、あまねは部屋に閉じ籠もってしまう。

 まつり、れもん、みるきは庭園の掃除中から、誰が一番あまねと仲が良いか話し合い、競い合っていた。全員があまねを理想の王子様のように考えている様子。そこで、トゥルーローズを使ってあまねが誰を一番好きなのか聞きだそうと考え、ウンディーネが合鍵で開けてしまったあまねの部屋に赴くと、まつりが足をすべらせ、実際にトゥルーローズをあまねの唇に触れさせてしまう。するとあまねはまつりに、「私はあなたが嫌いです」と答え、まつりはショックを受ける。その後、ひながあまねに真意を問うと、プリマジのことが大好きなまつりを見ていると、自分が情けなくなってしまうから、といったことを話す。あまねにとってプリマジは、翠子先輩に言われてやっているものでしかないという認識らしい。

 しかし日を改めて、あまねはプリマジをすることを決断。今回はコーデ&レスポンスあり。ライブ中、自分もプリマジのことが好きだということを自覚したあまねは、あらためてまつりに向き合う。二人はプリマジへの思いをそれぞれ述べ、和解?し、あまねがまつりを抱きしめ、まつりは大興奮するのだった。しかしぱたのは、トゥルーローズの効果は1日なので、このときには既に効果が切れていたことに気付く。あまね曰く、秘すれば花、とのこと。

 あまね回第二弾ですね。今回の脚本は坪田文さんですが、坪田文さんでもあまね回は耽美ですね……むしろ趣味なのかな?面白いには面白いですが、エキシビジョンまでの繋ぎの合宿回が長くなってきており、物語の進行の無さが気になってくるところ。みるきの腹黒芸や強すぎるひな先輩などのコミカルな要素は楽しいです。コーデメイツが集まる場所、いいね……。「昔はそういう場所がたくさんあった」といった話もチラッとありましたが、もしかして魔法界は荒廃しつつあるのかな?

 

第19話「みんなで!また行ったのカイ☆魔法界!」

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 エキシビジョンのセンター発表の日を控えて、プリマジスタ達はウンディーネとひゅーいから1日の休みを言い渡される。これはひゅーいの独断らしく、のちに阿智彦はこれに反発し、息子?部下?の祈瑠(いのる)に命じて休日を撤回、合宿の配信を再開させることになる。

 プリマジスタ達が休日を利用してパートナーと共に魔法界を訪れると、それぞれのファンだという人々に囲まれる。魔法界においてもプリマジおよびプリマジスタは人気であるらしい。パートナーは、プリマジをやっていることがバレるとよくないらしく、マスコット姿のまま。魔法界においては、人間界においてと逆に、マスコット姿のままでいるほうが大変らしい。魔法界の町は縁日のような雰囲気で、祭好きのまつりは興奮する。雑貨屋ではプリマジカードが販売されており、その中から物が出る仕組みになっている。

 魔法界の人々もプリマジスタの訪問を歓迎したが、勢い余って、ほうきに乗ってまつりがどこかに消えてしまう。プリマジスタ総出で探索したところ、みるきが発見。まつりは少女に歌を聴かせていた。一人だけ歌を聴けてずるい!と人々が言うと、まつりはここでも歌うことを提案するが、祈瑠に「プリマジの外でパフォーマンスするのは規約違反」として止められる。だったらプリマジをしようということになり、まつりがプリマジへ。コーデは前回と同じくハートフェザー。

 魔法界において、プリマジスタはパパラッチに追われており、スキャンダルを狙うカメラマンが登場。しかし祈瑠に見つかりカメラを取り上げられる。祈瑠はそれを阿智彦に報告するが、阿智彦はカメラを返してやれという。阿智彦いわく、我々には裏も表もないとのこと。

 世界観の説明を兼ねた回ですね。パートナーはみゃむ以外も人間の姿を持っており、魔法界ではむしろ人間の姿でいるほうが自然であるということが語られました。以前も魔法界には訪れましたが、魔法界は古い中世ファンタジー作のような外観で、そのうえ常に天気が曇っており、あまり魅力的には見えません。物語上で何か理由があるんだと思いますが、物語よりも優先して、不思議で魅力的な世界として描写したほうが良かったんじゃないかなと思いますね……。魔法界の人々の言動も特に個性がなく、いまいち「魔法」に対する特別感が薄い気がします。あと、プリマジスタはプリマジ以外で歌ったり踊ったりしてはいけないという規約?が登場しましたが、これからの話の可能性を余計に縛るだけのような……。

 プリマジ全体の作風はさておくとしても、第2クールは「つまらなくはないけど、盛り上がりもしない」ような回が続いており、正直言って第1クールと比べると失速した印象です。合宿をずっと続けたのはよくなかったのでは……。第2クールではほとんどあまねしか物語が進行していないので、もっとジェニファーとかあうるとかをこのタイミングで掘り下げてもよかった気もします。

 

第20話「空前絶後の!みるきあざとい裁判だお!」

○ライブ:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん

 エキシビジョンのセンターを決める視聴者投票は、なんと5名全員が同数という結果になり、内部投票へ。なんとしてもセンターになりたいみるきは、他のプリマジスタからの信頼を得るために策を講じる。朝にヨーデルでみんなを起こす(ひなに好感)、レッスンに遅刻してドジっ子を演出する(れもんに好感)、レッスン中にスポ根風の小芝居を打つ(まつりに好感)、レッスン後に手作りと言ってクッキーを配る(あまねに好感)など。ただしクッキーは魔法界で買ったものであり、そのことは後で指摘される。

 策の甲斐あり、みるきは他のプリマジスタからの票を集め、センターに決まりかける。しかし計画を記した書類を拾ったみゃむによってみるきは起訴され、裁判が始まる。被告みるき、裁判長あまね、残りのプリマジスタは裁判員、チムムときゃろんが検察、弁護士はにたん、法廷画家ぱたの。ひゅーいは何故か人間界の橙真のそばにおり、この配信を楽しそうに見ている。みゃむは投票は無効だと指摘するが、一方ひななどはセンターになるために行動するのは悪いことではないのではないかと擁護。しかしクッキーが手作りでなかったことなども取り沙汰される。

 みゃむによって「ありのままの姿で勝負しろ」と意見されると、みるきは「これがありのままの姿だ」と反論。みるきの過去が回想される。みるきは元々黒髪の地味な学生で、クラスではすっぴんでかわいい女の子がもてはやされていたが、ある日みるきは自分でメイクなどをほどこして大きくイメージチェンジし、かわいいと言われるようになる。また、みるきの実家の八百屋ではワケあり品が多く売れ残っていたが、それらに自らの境遇を重ね不憫に思ったみるきは、それらをかわいくアレンジすることで人気の商品に仕立て上げた。これらの体験から、かわいさを作ることがみるきにとってはありのままの姿であり、また魔法であると主張。そして弁護人のはにたんからは「プリマジを見て判断して欲しい」と提案。裁判はこの提案を受け入れ、みるきのプリマジが行われる。裁判を起こしたみゃむも、悔しいがいいプリマジであると認める。

 結果的にみるきは無事にエキシビジョンのセンターを勝ち取る。しかし感動も束の間、ジェニファーがプリマジをするというニュースが流れ、みるきセンターの話題はすぐにかき消されてしまい、みるきは憤慨するのだった。

 散々合宿編をやってきて、結局、視聴者投票は同数なのか……という点はさておき、みるきの強さや過去が語られ、納得感があるうえでみるきがセンターを手に入れるというなかなかいい回でした。それだけに、すぐにジェニファーのニュースで流されてしまうという余韻を消し去ってしまう展開はやや残念。みるきいじりが過ぎるというか……。みるきのプリマジは第5話ぶり。物語の前振りもあって、久しぶりに聞くといい曲に感じましたね~。ただし、コーデは引き続きプリマジチェック、コーデ&レスポンスもなし、イリュージョンも汎用、ということで第5話の映像と変わり映えはなし。筐体にもみるきはまだ登場せず、むしろ先にジェニファーが期間限定で登場することが予告されています。次回はジェニファー回でついにプリマジが見られそうですね。(まだ合宿編が続くようです……。)なんとなくですが、中だるみしていた合宿編で先にジェニファーを出して、そのあとみるきのセンター決定をやったら良かったんじゃないかという気もします。あと、ひゅーいと橙真で高身長男性2名をイチャイチャさせたいという気持ちはだいぶ伝わってきました。

 ところで、アクアエレメンツコーデはエキシビジョンで一番輝いたプリマジスタに授与すると説明されていました。センターはみるきですが、何かしらあってあまねに授与されるんでしょうかね。筐体でのブランド表示などから、あまねのコーデになることが予想されています。

 

第21話「アイ・アム・ジェニファー!」

●ライブ:ジェニファー
     「Believe」ジェニファー
●挿入歌:「wonder jewel」ジェニファー
 (「Believe」は以前にも挿入歌としてクレジットされていたことあり)

 長くプリマジをしていなかったジェニファーがプリマジすることを表明し、その練習としてまつり達エキシビジョン組の合宿にも参加するという回。グランドフェスに出ないといってやきもきさせた割にプリマジはやるということに対して、ひなが食ってかかったりする。ひな曰く、歌も踊りも完璧だが、完璧なだけで、グランドフェス優勝時ほどのすごさを感じていない様子。なおジェニファーはプエルトリコ出身らしい。

 ジェニファーは、夢がなければプリマジはできないといい、グランドフェスで大きな夢を叶えたという。しかしその後プリマジをしていないのは、夢がなくなったから?現在、ジェニファーにはパートナーとなるマナマナがいなくなっている。ジェニファーの元のパートナー・リューメがジェニファーの回想の中で初登場。御芽河阿智彦は、ジェニファーからリューメを奪った魔法界に反抗している?

 ジェニファーは、プリマジが好きだからと夜中にも練習するまつりとみゃむを見て、グランドフェスの頃の気持ちを取り戻したという。そうして歌った歌を聴いたひなも、ジェニファーが当時の力を取り戻したことを感じた様子。

 今回のジェニファーはマナマナなしでプリマジをすることになるが、御芽河阿智彦が御芽河あうるに準備させた?システムを使用。これによってマナマナなしでもフロートが動いたり、システムを操作しているめが姉ぇがイリュージョンを発動させたりした。ただしイリュージョンの内容はあうるの想定していたものではなかった?(ジェニファーの力量によって想像以上のものになった?)フェスリダ学園長には今回のプリマジのことが伝えられておらず、マナマナなしでプリマジすると知って焦っていた。プリマジを見ていたエキシビジョン組は、ひなを含め、ジェニファーの力量に圧倒される。ただしみゃむは、マナマナなしでプリマジしていたことを指摘している。プリマジ後、御芽河阿智彦はジェニファーの復活を確信し、ジェニファーをグランドフェスに出場させる気になる。

 プリマジ後、まつりは、青い猫型の髪飾りから「ジェニファーを助けて」という声を聞く。さらに、以前も同じ言葉を聞いたことがあるらしいことを思い出す。

 ジェニファー回。以前もチラッとジェニファーのCGライブ映像の一部が映っていたことはありましたが、ちゃんと披露されるのは初。ジェニファーの中の人は本職の歌手らしいので、ライブ中の歌は圧巻ですね。ジェニファーのパートナー・リューメの存在が明かされ、今はリューメがいないこと、それに魔法界やオメガ・コーポレーションが絡んでいそうなことも分かり、ジェニファーがグランドフェスに出ない本当の理由が少しずつほのめかされてきました。リューメは顔の下半分しか見えていませんが、人の姿をしていましたね。リューメ絡みで今後の物語が動きそうな予感がありますね。見た目通り御芽河阿智彦が悪者なのか、それとも御芽河阿智彦の言う通り、ジェニファーからリューメを取り上げた魔法界のほうが悪者なのか?

 今回の内容自体はいいのですが、ジェニファーがグランドフェスに出ないという話の流れで第1クールの盛り上がりが作られていたので、ここにきてあっさり、ジェニファーやっぱりグランドフェスに出るよみたいな話を持ち出すのは普通にやめて欲しかったですね……。

 

第22話「緊急特番ご覧アーレイ!」

○ライブ:あまね
     「The Secret Garden」あまね・ぱたの
○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム
○ライブ:れもん
     「こんな世界に告ぐ」れもん・きゃろん
○ライブ:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん
○ライブ:ジェニファー
     「Believe」ジェニファー
○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 ライブ総集編。レッスンはお休みということになり、番組形式で各プリマジスタに良かったプリマジをプレゼンさせるという流れ。ジェニファーのライブに自信喪失したみるきがエキシビションのセンターを降りると言い始め、みんなでなだめる。ジェニファーのインパクトに負けない「奇跡」として、まつりは「5人センター」を提案する。

 いよいよ合宿編が耐えられなくなってきました。せっかくみるきがセンター獲得!っていう話をやったのに、みるきが自分から降りると言い始めるし、すごく陳腐な展開で励まして、そして解決策が5人センターとやら……。作戦でどうこうするのは奇跡とかじゃなくて奇策って言うのでは?こちらは「みるきセンターのエキシビション」を観るつもりでいるんですけどね。

 5人センターって何でしょう?てっきりエキシビションで新規曲・複数人ライブを解禁するものと思っていたのですが、もしもここで5人のソロ曲を繋げて5人センターでした~!なんて言われたらさすがに呆れます。プリマジがシリーズ最初の作品であればソロライブばっかりでも納得行きますが、プリティーシリーズとして10年経ってる作品で、第1作の頃から複数人ライブなんて当たり前にやってるのに出し惜しまれてもサプライズ感はありませんからね。

 次回もまだ合宿編が続いており、第2クールは本当にまるごと合宿で済ますつもりのようです。第1クールは話に盛り上がりがあって良かっただけに、第2クールはまったく起伏がなく、一気に失速したという感覚です。残念……。

 

第23話「最後の試練 みんなでセンター!」

●ライブ:まつり・ひな・みるき・れもん・あまね
     「ワッチャ!プリーズ!マジック!
      -What’s your “Please” Magic?-」まつり・ひな・みるき・れもん・あまね

 未だに合宿回。体力不足のれもんが合同練習で足を引っ張る。ウンディーネの取り計らいで、山の頂上にあるというステージを5人で目指すことになる。れもんは奮起するも結局倒れる。休憩中、まつりがなんかよくある感じのことを言って、「ダンスを合わせるんじゃなくて、心を合わせることが必要だったんだ!」みたいな陳腐な流れになる。マナマナも、5匹が力を合わせて魔法を使い、頂上までの階段を作り出す(魔法が吸い取られる山というような設定で、マナマナ1匹では魔法が使えなかった)。頂上ではウンディーネが真の姿を現し、その魔力でプリマジのステージを再現する。そこで合宿の仕上げとしてエキシビションで披露する5人ライブをする。ウンディーネは5人全員にアクアエレメンツコーデを授与する。

 ついに5人ライブが放送された回ですが、ここまで引っ張っておいてエキシビション本番じゃなくて合宿の終わりで流しちゃうの!?と思いました。5人ライブは力が入ってるであろうので、シリーズでもよくある2週連続での放送にしたかったのかなと思いますが……。第2クールまるごと使って引っ張った割にもったいない使い方だと感じました。引っ張る割に、盛り上げるのがヘタというか……。エキシビション本番で初放送して、そのあとアンコールなり回想なりでもう1週流せばよかったと思います。前半で山登りのくだりを済ませて、後半でエキシビション本番にすれば1話で済んだとも思う。第2クールは何もかもが冗長に感じます。

 第2クールの途中では「1番にはアクアエレメンツコーデ授与」「エキシビションのセンター」とかいう話を散々した割に、結局全員にアクアエレメンツコーデ授与、結局全員センター(?)という意味の分からない話に持っていき、オチは山の頂上でみんなで手を繋いでゴール……という、悪い意味で今風な話でした。特に全員センターはまったく意味がわからない。現実的に全員がセンターということもなく、身長や学年の都合からかひなとあまねは後ろがち、結局最後の決めポーズは主人公のまつりが真ん中。素直にみるきセンターのエキシビションが見たかった。第1クールでは、1位にこだわるストイックなひなと、負ける悔しさの中でプリマジへの気持ちを再確認するまつりの物語が素晴らしかっただけに、それらを茶化すような陳腐な展開、冗長な話数消化がとても残念です。合宿編は1話、せいぜい2話で終わらせられる内容だったと思います。

 なお筐体では、現在は第3弾ですが、第5弾からフレンドカードを使ったデュオライブの実装が告知されています。嬉しいことではありますが、プリパラ・プリチャンの頃にできていた遊び方がようやく再開するだけでもありますし、アニメで5人ライブが放送されたのに、2人ライブ実装まであと2弾も間があるのか……?という思いもあります。筐体は筐体で、出し惜しみを感じます。小出しされるマイキャラパーツの解禁にとんでもない量の経験値が必要になってきていて、そのためにお金と時間を払わされる感じもしている。アニメと筐体の相互作用で楽しくなるはずのコンテンツだと思うので、両方の足並みを揃えたり、体験を高めて欲しいなあ……と思いました。

 

第24話「行くぞエキシビション!5人のマジ」

○ライブ:まつり・ひな・みるき・れもん・あまね
     「ワッチャ!プリーズ!マジック!
      -What’s your “Please” Magic?-」まつり・ひな・みるき・れもん・あまね

 5人センターということが放送されると、御芽河はそんなもの認めないといって憤慨する。客が求めているのは1人のスターが登場する様であるという。また、運営に連絡なしに決めたことが気に食わないというが、それに関しては「それはあなたも得意でしょう」とフェスリダ学園長に論破される。

 5人は合宿を終えるにあたって合宿を振り返り感傷にひたる。ひなも「私の求めるものとは違うけどね」と前置きしつつ、合宿に来て良かったという。

 エキシビション当日には、まつりの思いつきで、ライブ前にタントちゃんを使い、ステージメイクでロビーに出てファンサービスを行う。御芽河はこれにも憤慨するが、客の反応は上々。プリマジの盛り上がりもよく、御芽河は不満そうにする。にゃんじいもライブを見に来ていた。

 ライブ後、ひゅーいが橙真に対して「僕が僕じゃなくなっても君だけは僕のことを信じていてくれる?」みたいな意味深セリフを言う。また、ライブの余韻に浸る5人の楽屋に、フードやマスクを取った御芽河あうるが訪れ、自分が一番すごいプリマジができると挑発する。この直前、再びまつりの髪飾りから「ジェニファーを助けて」という声が聞こえている。

 そんなわけでようやく第2クール≒合宿編が終わりました。本当に退屈だったと思います。退屈だったため、「5人センターなど認めん」「客が求めているのはこんなものではない」という御芽河の主張のほうに共感できてしまう。ひな先輩とエキシビションの方向性の違いについても、ひな先輩がそれに言及したこと自体は素晴らしかったと思いますが、そこの短いセリフだけでひな先輩がエキシビションにも納得してることにされて、モヤモヤするところがあります。この回だけでも引き延ばしを各所に感じるつくりで、第2クールはなぜこんなに内容がないものをひたすら引き延ばして作っていたのか疑問に思います。

 筐体第4弾のCMが流れ始めており、みるきとあうるが登場するのと、フレンドカードが実装されるという内容が流れています。ここであうるの一人称が「僕」っぽいこと、いわゆるデータキャラっぽいことが分かります。ここにきて一人称が僕!?私は僕っ娘が嫌いなので不服です。新人オーディションの方にいきなり僕っ娘をやらせるな。どうにもプリマジはキャラクターの魅力が弱いです。はっきり言ってプリチャンも話は面白くないことが多かったですが、思えばキャラクターは個性があって魅力的だったなあと思います。今回ついにあうるが他キャラクターに話しかけたわけですが、いきなり生意気なセリフで、それもガッカリしました。もっと無感情なキャラクターだと思ってたんですが……。第1クールでプリマジの競技性を描写し(ここはすごく面白かった)、第2クールでみんなで仲良しライブを描写し(つまらなかった)、仲良し楽しいね~という余韻に、それを否定するあうるをぶつけて、第3クールではまた一波乱……ということだろうとは思いますが、それにしたってもっと心証のいいぶつけかたがあるんじゃないでしょうか。

 そして、次回はまたミニキャラ紙芝居の総集編です。毎クール1話使ってやっていくんですかね。1年アニメでやるだけの内容が本当にないんだなって感じますね……。第2クールでプリマジに対する期待感は完全に喪失してしまいましたが、第3クールで復活を遂げたらいいですね。復活したとしても、人に勧めるとき、「第2クールはつまらないから飛ばしていいよ」と説明しますが……。

 

特別企画「新学期だよ!ワッチャプリマジ学園」

 再びまとめ回。第14週が前回のプリマジ学園、今回のプリマジ学園は第26週の放送です。

 総集編として、まつりのミニキャラがまずプリマジの世界観やこれまでの全体の話の流れを説明。そのあとみゃむのミニキャラも加わって、プリマジスタ5人を1人ずつ解説。プリマジスタに必要な5要素として、それぞれキャラクターに対応して説明される。「本気(マジ)」がひな、「勇気」がれもん、「信念」がみるき、「愛」があまね、「絆」がまつり。第1クールから第2クールまでの期間からそれぞれ1つ2つのエピソードを取り上げたあと、短縮版のプリマジが流れる。最後に、今後のプリマジの見所として、今までに出てきた謎を解説。マナマナなしのプリマジ、ジェニファーとオメガとの関係、ジェニファーのパートナーの話。

 まとめ回ではありますが、よくまとまっていてテンポのいい内容だったと思います。逆に言えば、第2クールは内容が薄く、みどころが少なかったため、第2クールは全部飛ばして今回のまとめだけ見れば済んでしまうかもしれないくらい。たぶん動画配信サイト等には残らない気がするので、そこが残念ですね……。

 

第3クール

OP・EDが新曲・新映像に。

OP曲:「Chasing the dream」鈴木杏奈(心愛れもんの声優さん)
ED曲:「チェックワンツー」みゃむ・チムム・きゃろん

●:新曲
○:既出曲

 

第25話「検証データFile 御芽河あうるの場合」

●ライブ:あうる
     「滲む、馨る、」あうる

 第24話の最後にあうるが他のプリマジスタを煽ったシーンから。あうるは未デビューだが(一週間後にデビュー)、コスモ地区の代表としてグランドフェス参加が決定。コネだとやじられる。御芽河からのメッセージだとして、なかよしごっこはもう終わりといった内容を伝える。れもんが反論するが、あうるいわく、5人ライブでは平均して24%しかワッチャが増加していなかったらしい。個々のプリマジスタが腕を磨けば一人でそれくらい出せるとのこと。ひなは、そもそも他は全員ライバルだと考えており、グランドフェスでの優勝も譲る気がないため、あうるの発言に一定の理解を示す。あうる曰く、このままならあうるがグランドフェスを優勝する確率は83.7%らしい。なお、あうるが連れている鳥型のロボは「タテジマ」といい、マナマナではないがプリマジを支援する。

 特にみゃむはあうるに対して腹が立っており、まつり宅に帰ってからも苛立っている。その後、れもんの調べにより、あうるは13歳だが中学校に行かず飛び級で大学を出ており、世界的に有名な研究者として活動していることが分かる(wikipediaのようなサイトに個人の記事がある)。苛立ち続けるみゃむはあうるに再び会うべく、まつりを連れてオメガコーポレーションへ突撃し、研究フロアが28階にあることを知ると、魔法を使って侵入する。この不法侵入はめが姉ぇの計らい(あうるの指示?)によってもみ消されるが、その時の写真は最後にまつりを脅すためにも使われる。

 あうるの部屋に辿り着いたみゃむはあうるにケンカを売るが、要するにあうるとまつりのプリマジに対する姿勢の違いを描写する会話シーンになる。あうるは過去のプリマジのデータをタテジマの中に記録しており、歌やダンスも練習不要だという。そのデータに基づいたプリマジでグランドフェスを優勝するのが目先の課題であるらしい。プリマジに不確定要素(変数X)は不要だともいう。まつりのプリマジ観とはまるで相容れないが、ひたすらポジティブに自分の考え方を語るまつりに「それって楽しい?」と聞かれたことがあうるの心に残る。その後、都合よくも、あうるのデビュープリマジの時間になる。

 マナマナなしで実現したあうるのプリマジは実際にすごく、プリマジスタから見ても十分なものらしい。ひなは「悔しいけど、マジなやつは好き」と述べる。しかし当のあうるは、フロートの際に観客として楽しんでいるまつりの笑顔を目撃し、イリュージョン中にまつりのことを意識して心を乱していた(変数X)。

 まつりのことが気になったあうるは、唐突にも、まつりの家への居候を始める。まつりの家族は既にみゃむを受け入れていたので、一人増えるくらい問題ないという認識。みゃむは激しく嫌がるも、不法侵入の証拠を警察に突き出してもいいと脅されてしまい、まつりが受け入れるのであった。

 長く辛く面白くなかった第2クールの合宿編が終わり、OPとEDが変わり、新キャラのプリマジで第3クールが始まりました。あうるの声優さんは新人さんだという割には違和感がなく、すばらしいと思います。しかし私は、一人称が「僕」の女性キャラクターが嫌いなので、そこで御芽河あうるの登場による盛り上げにいまいちノリ切れず……。一人称「私」じゃダメだったんですかね。現役で研究者として活躍する天才キャラというのは、前作プリチャンにも紫藤めるがいたため、キャラ被りです。正直なところキャラの造形としてはプリマジよりプリチャンのほうが優れていたので、不安ですね……。

 新しいOP映像では、ここからはまつりとあうるのツートップで話を進めていくのか?と思わされるくらい、二人の組み合わせを強調していました。実際にあうるはこの1話だけで即座にまつりの明るさに陥落したように見えます。第2クールが合宿編を延々と続けたように、このあと第3クールずっとあうる居候編だけを続けたりしなければいいのですが……。新EDはマナマナのみの曲になっており、それこそプリチャンのように、マスコットキャラだけのユニットによる売り方も想定してるのかな~という感じですね。あうるのプリマジ曲はいいのですが、曲の最初と最後のセリフ部分がいささかダサいように思いました。

 

第26話「あうるの英吉研究白書!」

○ライブ:あうる
     「滲む、馨る、」あうる

 前回まつり宅に居候を決めたあうるが、まず一つ「観客それぞれの顔」を学び取る話。みゃむとは反りが合わず常に口論している(みゃむが食ってかかる)。まつり宅にスマート家電を(勝手に)導入し、「魔法だ」と言わせしめる。この世界、「魔法」のハードルが低すぎる気がする……。

 翌日、まつりが学校に行ってしまったため、栄吉(まつりの祖父)に頼まれ飴屋を手伝うことにする。この家、本当に飴屋で生計立ててるのかな……。まつりがプリマジスタとして有名になったため、繁盛しているらしい。あうるはその場で即座に通販サイトを立ち上げ、その未来的な協力に栄吉も感謝する。しかし栄吉は実店舗を閉めることはせず、またあうる自身も接客を行った経験から、「(観客の)顔はそれぞれ違う」ということを学び取るのだった。

 御芽河としては、あうるがまつり宅に行っていることについては「面白い化学反応があるかも」とのこと。あうるのプリマジスタとしての才能に満足しつつも、まつりが以前引き起こしたような「急激なワッチャの上昇」について研究が足りていないことを認める。ワッチャを自由に引き出せるプリマジスタがいれば、マナマナは必要なくなる、というのが目的らしい。なお今回、(この世界の)めが姉ぇはロボットであることが明かされた。

 ロボみたいなキャラが人間らしさを学んでいくという、よくある感じの回。あうるは本当にたった1話でまつりに陥落しましたね……。あうるの一人称が気に入らない以外は悪くない回です(ずっと言い続けます)。第3クールに入ってまだ2話ですが、第1クールの雰囲気に戻った感じがあり、嬉しいですね。第2クールはなんであんなに露骨につまらなくなってたんでしょうか……。

 新OPですが、筐体にデュオプリマジが実装されるのに合わせて、アニメでもデュオプリマジをやることを示唆している気がしてきました。まつり・あうる、みるき・れもん、ひな・あまねの3組ですかね。ひな・あまねはフレアエレメントとアクアエレメントでやりそうな感じ。もしこの3組だとすると、正直、みるきとれもんの組み合わせは余った2人を仕方なく組み合わせたって感じがしますね……。それこそ第2クールの間に、みるきとれもんが意外と仲良くなる描写とかを仕込んでおいたらよかったと思うんですが。

 

第27話「繋がっていく運命」

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ

 あうるとジェニファーのプリマジにはマナマナが不在だったことから、プリマジスタとパートナーのマナマナ達は、プリマジの変化を感じ取る。そんな中でのまつりとみゃむの話。散歩に出かけた二人は、みゃむの思い出の場所に着き、そこで幼い頃の2人が出会っていたということにお互いが気付く。当時、みゃむは大きな魔力を持つ一方でそれをコントロールできず、そのことをにゃんじいに咎められ、友達もおらず、そんな環境に嫌気がさしてチュッピの世界に初めて逃げ込んでいた。まつりは、大好きな父がどこかに行ってしまうということで、悲しみのあまり家から走り去っていた。家から逃げた二人は迷子になって出会い、その場所で慰め合っていたのだった。そのことを思い出し、二人はあらためて、「あうるやジェニファーのマナマナ無しのプリマジも凄いけど、私達はチュッピとマナマナ二人でやるプリマジが楽しい」ということを確信し、そのプリマジはやはり多大なマナマナを生み出すのであった。また、たびたび「ジェニファーを助けて」と語りかけるまつりの髪飾りが、強いマジを発していることにみゃむが気付いた。

 フェスリダ学園長はプリマジを案じるにゃんじいから資料を受け取る。みゃむがプリマジをやっていることから、隠居のはずの大魔法使いにゃんじいも活動的になっているようだ。フェスリダ校長も今のプリマジに不穏さを感じているものの、蒼い狼(ひゅーい)をスパイとして送り込んでいるし、何かあればこちらにはリューメがいるので問題ないという。フェスリダ学園長がプリマジを守る善人なのか、それともリューメの力を不当に扱っている悪人なのか、現時点ではなんとも言えないところ。

 御芽河阿智彦は、あうるのマナマナ無しプリマジを完成させる最後のピースとして、まつりのプリマジに注目。今回行われたまつりのプリマジも調査し、その結果、「まつりがジェニファーと同じポテンシャルを持つとは思えない」とし、みゃむのほうに注目。みゃむこそが次のスターだと発言。

 御芽河祈瑠は、やはり阿智彦の息子のようだ(あうるが阿智彦の実子かどうかは今のところ怪しい気がする)。完全に阿智彦のいいなりになっている。祈瑠はひゅーいのことを怪しんでおり、チュッピとマナマナのどっちの味方なのか問う。ひゅーいが、どこかリューメに似ていると指摘(ひゅーいのほうは最初、みゃむに似ていると言われたのかと勘違いした)。プリマジスタとマナマナは普通、システムを通じてお見合いのようにパートナーが成立するらしいが、リューメとみゃむはそうでなく、自らパートナーを見つけている。祈瑠はその共通点も怪しんでいるようだ。

 ジェニファーは、祈瑠やあうるがまつりのプリマジを研究しているところをたまたま訪れ、なぜまつりとみゃむを気にかけるのか問われる。「キュートじゃない?」などと答えつつも、以前の自分と重なるところがあって気になっているようだ。リューメとの出会いの回想として、海辺に倒れているリューメを介抱するシーンが流れる。リューメいわく、プリマジでは、チュッピとマナマナの心が重なり合った時、奇跡が起こるらしい。まつりの曲を口ずさむシーンあり。「一人で泣いているのか」と阿智彦に声をかけられる。

 ひゅーいは、みゃむを案じている。幼いみゃむが魔法界を飛び出した頃から既にみゃむを見守っていたようで、追いかけてチュッピの世界に来た時に足をケガし、そこでまつりの父に出会っていた。どうやら、リューメに続いてみゃむに何か事件が起こらないように見守っている?強い魔力を持つマナマナを守る役目なのかも。まつりや橙真をつけ回してたように見えたが、実はみゃむをつけ回しているっぽい。普段は橙真を驚かしているが、今回はみゃむを案ずるあまりか、逆に橙真から驚かされ、心配までされていた。

 まつりの父の話が初登場。道人(みちひと)というらしい。いわう(まつりの母)曰く、「やるべきことがある」ということで、まつりが幼い頃に家を出て、帰らなくなった。現在も全然連絡がないらしい。上述のように、幼いひゅーいと出会っている。

 今までの伏線を一気に整理・回収して、話を前に進めるような回。さすが坪田文さん脚本の回で、女の子と女の子、そして男の子と男の子の濃厚なシーンが描かれつつ、情報量がすさまじい。毎回こうだと嬉しいんだけどな……。ライブは今までの曲で、新規要素は何かあったのかな?私は何も気付きませんでした。新曲がいきなり飛んできてもおかしくないくらい、まつりとみゃむの関係が濃厚でしたね。一見、御芽河阿智彦が全ての黒幕に見えますが、ジェニファーには優しいようにも見えるし、リューメのことを考えるとフェスリダ学園長にも不穏なところが感じられ、そのへんを視聴者に考えさせる物語の構造はいい感じだと思います。

 次回はまた橙真とひゅーいの回らしく、男プリマジやるのか!?という期待がありますね。シリーズ作を考えると、いつかやってもおかしくないとは思うのですが、世界観的に男がプリマジをやるという情報も一切なく、まだ早いかな~とも思います。とはいえもう第3クールではある……。

 

第28話「君はマイ・プレシャスワン!俺たちのマジ!」

●ライブ:橙真・ひゅーい
     「Don’t be Afraid」橙真・ひゅーい(「TrutH」というチーム名のようです)

 御芽河の判断は、みゃむを単独でデビューさせることだった。プリマジ中、マナマナは魔法学園側が用意した乗り物の中に入ってしまっているため、データを取ることができない。そのため、直接ステージに上げるということらしい。それを橙真に話すひゅーい。橙真も「まつりとみゃむ二人のプリマジだからあんなに楽しいのに」と抵抗。ひゅーいは時間稼ぎのために、自分が身代わりにマナマナとしてプリマジスタデビューすることに決める。人間界でも人の姿を保てているひゅーいは、御芽河から見てもみゃむやリューメと同格の扱いらしい。なお、まつりのプリマジのすごさは全てみゃむにあるように言う御芽河の口ぶりに対して、あうるは、「本当にそれだけ……?」と疑問を感じつつある。

 御芽河祈瑠は、おそらく御芽河阿智彦の司令で、みゃむを拉致しようとする。最初はお菓子(見た感じプリマジグミっぽい?)で釣ろうとし、みゃむ(とチムム)はあやうく釣られそうになるが、きゃろんが手を引っ張って離脱。続いて祈瑠は大量の現金(紙幣)で釣ろうとし、今度はチムムもきゃろんも釣られそうになるが、みゃむが見向きもしないのであった。みゃむは学校で不勉強だったため、硬貨しか分かっていないらしい。

 ひゅーいが幼い時に出会った道人(まつりの父親)は、ひゅーいに女神ユーフォリアのおとぎ話を語った。いわく、マナマナとチュッピは元々パートナーでお互い支え合っていたが、徐々にいさかいが増えていった。そこに女神ユーフォリアが祭を起こし、あまりの楽しさにマナマナとチュッピは仲直りしたらしい。女神ユーフォリアは2つに分かれてマナマナとチュッピに力を残し、その祭がプリマジとして今も残っているという話。おとぎ話だけどねと言われるも、ひゅーいは今でもこれを信じているようだ。この時、道人はどうやらオメガコーポレーションの制服を着ている。

 ひゅーいは、マナマナとチュッピが支え合うプリマジを残したい考え。ひゅーいは、魔法学園からのスパイとして、フェスリダと御芽河の両方の考えを知っており、どちらも自分勝手なことを主張している。このままではリューメとジェニファーに起きた事件(まだ詳細不明)が繰り返されると考え、みゃむとまつりに同じことが起こらないようにと、奮起する。にゃんじいにもそう語る。にゃんじいはひゅーいの単独行動を止めようとするが、一方で「行動しなければ奇跡は起こらないか」と、逆にひゅーいに焚きつけられたような部分も。なお、前期のOPで映っていた魔法界の城にてフェスリダおよび魔法界の重鎮らしき人々が会話していた。

 橙真もまた、まつりとみゃむ二人が割かれてプリマジの楽しさが損なわれることは心外とし、ひゅーいの行動に同調し、自らもプリマジスタになる道を選ぶ(その前にひゅーいに「本当は二人でプリマジしたかった」と言われていた)。いずれにせよみゃむの代わりにマナマナとしてひゅーいがステージに立つという名目があるので、結果、ひゅーいと橙真がデュオで男プリマジをすることになる。受付のマツリダ夫人はマナマナがステージに立つことに驚き、「平和が一番よ」と言っていた。みるきはイケメンの歌と踊りが見られることに興奮。

 プリマジ後は、橙真はまた告白めいたことをまつりに言ってしまうが、鈍感なまつりは意図を汲み取らず、「(これからは)ライバルだね!」と反応。何にせよ橙真とひゅーいのデュオプリマジは他のプリマジスタに刺激を与え、ここからデュオプリマジの流れが起こる。なお、プリマジスタ達は合宿が終わった今でもみんな集まって走り込みなどをしている様子。

 本当に男プリマジが行われる回でした!やるとしてもまだ先かな?と思っていたのでびっくり。序盤から明らかに男ばっかり映っており、異色な回。とはいえこの雰囲気はプリティーリズム・レインボーライブやKING OF PRISMで覚えがある……これを見たかった!プリマジ中に橙真とひゅーいが回転する円盤に乗って浮き始めるのも見覚えありますね。また、ここでデュオプリマジを行ったことで、女プリマジにもデュオプリマジが導入されるのが自然な流れになりますね。いきなり男プリマジが行われること自体は唐突でしたが……(この世界で元々男もプリマジやってたのかな?)。男プリマジが新鮮なだけでなく、ここにきて世界観や渦巻く陰謀の情報がどんどん出てきて、話が動いていくのも楽しいですね。どうやら御芽河とフェスリダはどちらも悪者で、「マナマナとチュッピが協力する必要性を軽視している人々」という立場のようですね。そこにジェニファーとリューメや、道人、にゃんじいやエレメント達が話に関わってきそうな雰囲気です。このところ、第2クールと一転して見応えがありますね……。

 

第29話「誰と組む?フィーリングデュオ大会」

○ライブ:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん

 魔法界では、ひゅーいは裏切ったことになっている。名目上は人間のために、マナマナがステージに上がるという禁忌を犯したため?EDクレジットによると、フェスリダと会話している老人達は「元老院」という立場らしい。そこににゃんじいが現れ、「ひゅーいには考えがある」として、ひゅーいへの対処を待って欲しいと訴える。そもそも、「蒼い狼」と呼ばれるひゅーいと対等に戦えるのは、にゃんじいくらいのものらしい。この二人はフェスリダなどよりも強いという描写?フェスリダは一応にゃんじいの提言を飲むものの、魔法界に不利益が出るようなら容赦はしないという態度。

 プリマジの受付をしているマツリダ夫人はデュオを気に入ったようで、システムをデュオに対応させてくれるとのこと。前回の続きで、デュオに興味を示しているまつりは、まつりとみゃむでのデュオを提案するが、ひゅーいはそれをやんわり否定する。幸い、周りのマナマナ達もステージには上がれないと同調。みゃむも空気を読む。なぜひゅーいだけ人型が許されているのか(みゃむは勝手に人型で暮らしている)、はにたんが疑問を持つが、それも今は答えられないとのこと(みゃむに対しても言えない)。

 変わってプリマジスタ同士でデュオを組むという話に移り、まつりはそちらにも興味を示すと、デュオの組み合わせを決定するTV番組のような場をひゅーいがセッティングする。MCが登場、今までプリマジの実況をしてたのもこの人?みるきとれもんはそもそもデュオに乗り気でなかったが、ひゅーいに「みるき争奪戦が起こるかも」というようなことを言われ、みるきが乗り気になると、最後に残ったれもんも参加する。結局、あまね争奪戦は起こるも、みるき争奪戦は起こらなかったというオチ。

 ひなは、最初はまつりと組もうかとも考えていたというが、「最初から心に決めていた人がいる」というあまねにデュオを持ちかけられ、承諾する。あまねのほうもまつりは気になっていたらしい。まつりは、誰とでも楽しそう!と考えていたが、タテジマ(あうるのロボット)が「あうるにとって相性がいいのはまつり」というので、それを聞いたみゃむが二人を組み合わせたため、その二人で会話しているうちに、あうると組んで思い出を作る気になった。みるきは自分が誰にも選ばれないことに拗ねてしまい、れもんも一人のほうが気楽だと言って、その点で意気投合する。れもんがみるきのプリマジを観たいと言うので、みるきはプリマジをする。

 みるきのプリマジは、おそらくみるきとしては初のコーデ&レスポンスをしたほか、イリュージョンも固有のもの(筐体では実装済み)が初めて使われた。他のプリマジスタからも好評で、あまねがみるきからのデュオの申し入れを断ったことについて、「少し惜しいことをしましたね」と言わしめた。プリマジ後、感動したれもんが考えを改めて、みるきにデュオを組むことを申し入れ、みるきがこれを受け入れたことで、晴れて3組のデュオが成立する。ただし、あうるはデュオをやるとは一言も言っていないとのこと。

 前回の男子デュオを受けて女子デュオをやる展開ですが、その組み合わせについて説明する回ですね。OP映像の通りの組み合わせになりました。学年ごとの組み合わせにもなっています。その中では説得力の薄いみるき・れもんデュオの背景を補充する回にもなっているんだと思います。ついでにあまね争奪戦再び。この回を見ると、まつりがあまね争奪戦に参加しているのは、本気なんじゃなくてお祭り好き(ミーハー)なだけな気もしますね……。ひなやあまねがまつりのことも気にしてた描写があるのはいいですね。一方のまつりは、主人公だから仕方ないとはいえ、誰でもいいな~みたいな言動をしており、やや主体性に欠ける……。みるきのライブは変わらず良いですね。コーデ&レスポンスもかわいい。筐体でも魅力的な曲です。みるき本人のキャラも立っている。一方でれもんのキャラがいまいち話に活かしにくそうだな~というのは常々感じさせられるところ……。

 

第30話「めがねとコンタクト」

○ライブ:あうる
     「滲む、馨る、」あうる

 あうるにデュオを断られたまつりが、諦めずに何度も挑戦する回。まつりは、1人のプリマジですら楽しいのだから、2人ならもっと楽しいと思い、デュオプリマジをしたいと考えている。一方であうるは、これまで1人で生きてきたので、2人でやることは不安だと考えている。「1人で生きてきたとはいうが、めが姉ぇは?」と尋ねられ、あうるとめが姉ぇの話に移っていく。あうる自身は、めが姉ぇはあくまであうるのプログラミングしたAIで動いているため、1人に変わりないと考えていた。

 幼少期のあうるは赤い眼鏡をつけており、これがのちにめが姉ぇに引き継がれる。プリマジを観測する装置の作成を部下に指示している父・阿智彦を見た幼あうるは、独力で装置を完成させ、阿智彦に褒められる。阿智彦はあうるの才能を知り、以後プリマジに関する開発をたびたび指示するようになる。兄・祈瑠は阿智彦から評価を受けるあうるに嫉妬していく。

 めが姉ぇも、あうるが独力で開発したAIロボットである。この開発を阿智彦に報告するも、阿智彦の関心は引けなかった。阿智彦はもはやあうるの功績を褒めることがない。そして話は現在に戻り、月間の人気プリマジの1位にあうるが選ばれたことを報告するも、やはり阿智彦はあうるを褒めてはくれなかった。そのことに、あうる自身、自分は再び褒められたかったんだと気付く。すると、めが姉ぇがあうるを抱きしめ、「あうる様はこれを求めているように感じたので」と言う。あうるは、「共感」はAIには不可能なはずだと考え、めが姉ぇのAIが進化していることを感じ取る。いわく、ワッチャのエネルギーで動くめが姉ぇは、人の心が生み出すワッチャに影響を受けており、特にあうるのワッチャから影響を受けているらしい。

 めが姉ぇに、客席から見ていて欲しいと頼み、あうるはプリマジをする。あうるがコーデアンドレスポンスをするのは初?プリマジの演技が終わると、あうるとめが姉ぇの心の繋がりのようなものが高まり、新しいエレメンツの精霊・ボルトが産まれる。赤子の姿のボルトは、その後めが姉ぇに抱かれている。あうるは、ボルトからフラッシュエレメンツコーデを授けられる。そして、心と心が交わることによる化学反応に可能性を感じたあうるは、考えを一転し、まつりとデュオをすることに決めたのだった。

 あうるとめが姉ぇの話の回ですね。あうるの話としてだけ見ればいい話なのですが、個人的には、プリマジ全体で見ると、このところあうるばかりが大きく取り上げられていて、バランスがよくないな~とも感じています。プリティーシリーズ皆勤キャラであるめが姉ぇが、プリマジにおいてはあうる専属のキャラクターになっているのも、パワーバランスというかキャラ設定の偏りを感じてしまいます。あうるの天才設定がとんでもないレベルで、それを前提として話を進めているので、話のリアリティが大きく欠けているようにも感じました。前作プリチャンでも紫藤めるがとんでもない天才キャラクターでしたが、プリチャン全体がコミカルな話だったし、中でも紫藤めるはギャグ担当のキャラだったので、なんとか世界観が成り立っていた気がします。プリマジのシリアス展開をする上では、こんな天才キャラがいると、プリマジなんかよりもあうるの開発するロボットやAIのほうがよっぽど世界にとって大事件なのでは……?と思ってしまいます。このへんの感じ方についてはもちろん、たびたび言及しておりますように、あうるの一人称が「僕」であることが個人的に気に入っておらず、あうるに対する当たりが強くなっていることも影響しているとは思うんですけどね。第3クールに入ってからあうるの扱いがいきなり大きすぎて、他のプリマジスタ(ひな・みるき・れもん・あまね)が一気に噛ませキャラになってしまった気もします。そんなにあうるが好きなら、あうるを最初から主人公にしたら良かったのに……。第3クールからオメガや魔法界を巻き込むメインストーリーのようなものが動き出したから、その辺に関わりのない一般プリマジスタがモブ化してしまうのは必然なのかもしれませんけどね。であればこそ、それらのプリマジスタの物語は、第2クールを使ってちゃんと盛り上げて終わらせておかなければいけなかった気がする……。

 そして、あうるとめが姉ぇの話、およびフラッシュエレメンツなのですが、ここもちょっと気になる点がありますね。まず、めが姉ぇのAIはあうるのワッチャの影響を強く受けているというように話していたと思うのですが、それだと結局、あうるが1人なのは変わらないのでは?と思いました。あうると一緒にプリマジを観測する中で、いろんなプリマジスタのワッチャから影響を受けたという話なら良かったんじゃないかと思うのですが……。特に、一転してあうるがまつりとのデュオに積極的になる展開のためにも、まつりのワッチャから大きく影響を受けているという話だったら自然なのではないかと感じました。そしてフラッシュエレメンツですが、エレメンツの登場の仕方を毎回変えるという意志は感じるにしろ、第1クールと第2クールではそれぞれ結構引っ張ったエレメンツの話を、まったく脈絡なく一瞬で済ませてしまったことには違和感がありますね。チュッピと機械によるワッチャで精霊(マナマナ?)が産まれるというのも恐ろしい話……。魔法界に回収されたりしないんでしょうか。第3クールはここからデュオの話になるし、フラッシュエレメンツをあうるに渡すことは決まっていたでしょうから、ここの1話でパッと済ますしか尺の作り方がなかったのかなあという気はします。あと、個人の好みの話ですが、育児展開は苦手なので、ボルト絡みでここからプリパラ3期のような話が入ってくるとちょっといやですね……。今後特にボルトに触れられることはないという可能性もありますかね。

 ちなみに、橙真とひゅーいはしれっとオメガでダンスレッスンを受けるようになっていましたね。祈瑠がその場にマネージャーのように居合わせており、そんな業務をやらされることに不満を漏らしています。祈瑠いわく、ひゅーいも、祈瑠もあうるも、阿智彦にとって不要になったら捨てられるだろうとのこと。祈瑠の扱いが大きくなってきたので、今後は重要な敵キャラになったり、あるいは逆に味方になったりするのかもしれませんね。

 

第31話「マジ?テクノロジー?いざ、デュオプリマジ!」

●ライブ:まつり・あうる
     「奇跡の降る」まつり・あうる

 一転してまつりとのデュオに積極的になったあうるの話。最初は本人もデュオプリマジに積極的で、みゃむによる魔法プリマジよりも、タテジマを使ったテクノロジープリマジをするべきと主張するなどしていた。しかし阿智彦により「魔法のみのデュオプリマジにし、みゃむの魔法のデータを取れ」と言われると、それに従い、魔法プリマジを受け入れる。それに伴って積極性を失い、「楽しそうではない」状態になっていることをまつりとみゃむに看破されてしまい、オメガのスパイとして魔法のデータを取ろうとしていることを吐露してしまう。しかしまつりとみゃむはそれを受け入れ、楽しくプリマジをしようと言う。また、めが姉ぇにも、そのままプリマジをしていいのかと質問され、めが姉ぇから質問をされたことに驚きつつも、やはりオメガに従わない決意を固める。そしてプリマジの最中にデータは取らないということを阿智彦に伝えた上で、魔法とテクノロジーを両立したデュオプリマジを行うのであった。

 また、あうるに反目された阿智彦は、意外と動じずに受け入れる。「未来」という単語に反応し、過去を回想する。おそらく、まつりの父と一緒に何らかの技術開発をしていた時期があった?一瞬、そういった高い志を持っていたのであろう昔を思い出したように見えるも、その後はまた冷徹な性格に戻っていた。常に阿智彦の常に伺っている祈瑠は、阿智彦の態度の差に翻弄されている。

 初の女子デュオプリマジ。コーデも、デュオプリマジ用の色違いコーデが用意されているようですね。コーデチェンジやイリュージョンの前振りなどは画面分割ですが、ダンス部分とイリュージョン部分は同一画面です。曲もなかなか印象的で、ほかのデュオのプリマジにも期待が高まりますね。

 ストーリーがいささかあうる偏重な感じはありますが(まつりの話が薄い)、第3クールはやはり楽しく見られる感じがします。新曲も多いですしね。次回予告からすると次はひな・あまねのデュオになりそうですが、次回はあまね回の様子。個人的にはひな先輩の話を見たいですが、もうあまり語ることがないのかも……。OP映像からすると一応ひな・ジェニファーの因縁の続きをやる気はありそうなので、今後に期待ですかね。あるいは来週まだデュオ曲は出ず、ひな・あまねチームに2週かけるかも?新曲を出すペースが早すぎる感じもありますしね。

 

第32話「ただ1つの花~あまねのマジ~」

○ライブ:あまね
     「The Secret Garden」あまね・ぱたの

 あまねは学校で絵を描いており、生徒(かなさん)がそれを見て、「翠子先輩の絵のよう」と褒める。あまねは翠子に導かれるまま育てられており、あまね自身に「オリジナル」は無い……というあまねの苦悩を描く回。

 ひながデュオ曲の案を持ち寄り、あまねも気に入ったが、オリジナルを持たない自分ではこの曲でデュオをする資格はないのでは……とあまねは悩む。夜、悩んでいるとアクアエレメンツのカードが光り、ウンディーネの力で魔法界の湖に呼び寄せられる。そこであまねは自分自身の心と向き合い、結果、自分の中の翠子との会話を通じて縛られてしまう。

 あまねがいなくなったとぱたのが嘆き、プリマジスタ達も騒然とする。原因を探っていると、ウンディーネの行動に気付いたにゃんじいが都合よく現れ、プリマジスタ達をまとめて転送する。心に囚われたあまねに対してプリマジスタ達の言葉が届き、特にぱたのの渾身の叫びから、あまねは「ステージの上で感じた気持ちだけは翠子先輩に教わったものではない」と気付き、自分のオリジナルに辿り着く。湖の中へは、ひなが助け出しに行く。

 あまねはウンディーネに頼み、プリマジをする。前半は独白がかなり長い。イリュージョン後、ウンディーネが本来の姿で語りかける尺があり、アクアエレメンツコーデが目覚め、プリマジの途中で衣装が替わる。アニメのプリマジでエレメンツコーデが使われるのは初。筐体のエレメンツコーデも火を纏ったり水が出たりの演出があるが、それはエレメンツの精霊が起動する感じの様子。あまねが吹っ切れたので、次はひなの番ということで、次回ひなとジェニファーの話になることを仄めかして今回は終了。

 あまね回は毎度雰囲気が異様でおもろいな!という感じの回。ちなみに天真みちるさんと坪田文さんのダブル脚本でしたね。あまねが「私は翠子先輩に育てられただけだから……」→「でもステージ上での気持ちは私のものだな……」みたいな気付きをする回って、前もやりませんでしたか?そんなことを考えていたら、突然エレメンツコーデ変身演出を投入されて驚きましたね。ひな・あまねデュオでは、OPで使っているデュオコーデから始めて、フレアエメレンツ・アクアエレメンツに変身したりするのでしょうか。まずは次回のひな先輩回に期待がかかりますね。

 それにしても、アクアエレメンツコーデは確か、第2クールのしょ~もない仲良し展開の果てに、プリマジスタ全員に配られていた気がします。なのに結局、あまねが着ることに……。第2クールって本当に何だったのでしょうか。第1クールおよび第3クールに対して第2クールはあまりに品質が低かったと感じられるので、絶対何かあったと思うんですよね……。

 

第33話「太陽を目指す者たち」

○ライブ:ジェニファー
     「Believe」ジェニファー
○挿入歌:「wonder jewel」ジェニファー

 プリティーサンバカーニバル(今年で2年目)の初代「太陽のサンバ女神」ジェニファーと、今年選ばれたひなで対談イベントが開催される。対談の前にジェニファーがプリマジ、ひなが対談の後にプリマジのようだが、今回はひなのプリマジまでは進まない。

 対談前、あまねとひなの会話にて、あまねが自分自身を見つけ、自分とアクアエレメンツを今では愛するようになったということが語られる。ひなは、黙して何も語らないフレアエレメンツに苛立ちを感じている。ジェニファーを意識するあまりか、普段のトレーニングをやりすぎてしまう。

 あうるが目覚めさせたフラッシュエレメンツの精霊・ボルトも久しぶりに登場。魔法界から眺めるにゃんじいとひゅーいの会話によると、言い伝えによれば、6つのエレメンツを目覚めさせれば、プリマジの起源である女神ユーフォリアへの道が開けるかもしれないらしい。その場にウンディーネも現れるが、ウンディーネはボルトのことは初めて見たらしい。

 ひなは対談ステージ上で、ジェニファーへの思いをぶつけ、グランドフェスへの出場を頼み込むが、断られてしまう。ジェニファーの回想からすると、ジェニファーとリューメのコンビは強力すぎるため、魔法界の依頼(およびそれを受け入れた御芽河)によって解散させられた?ひなからの再戦依頼を受け入れられない背景にはそういった事情もあるようだ。対談後の廊下にて、ひなは恥じらいつつもジェニファーに「ジェニファーの目に私は映っているのか」と尋ねるが、「私はひなをライバルだと思ったことはない」という答えを受けて、一方的にライバル視していたことを知り、大きなショックを受ける。ジェニファーとしては、「プリマジは戦うためのものではないから」という意識があるようだ。

 失意に暮れるひなは、まつりやれもんが準備していた、ひなのサンバ女神選出を祝う会にも出席せず、雨の中一人歩いていた。歩道橋の上にいるところで傘をもったあまねが駆けつけるが、会話ののち、心が弱っていたせいか、倒れてしまうのだった。

 前回のあまね回に続き、今回はひな回。ここでひなの準備が整ってデュオプリマジになるのかと思いきや、なんと2話構成!脚本はもちろん坪田文さん。これは次回がとても気になります。ジェニファーの背中を追うことばかり考えていて、「自分らしさ」を見落としていた……みたいな話になりそうですかね。絶対熱いと思います。1話完結の話が多い中で2話完結の成長エピソードが挿入されるところは、プリティーリズム・レインボーライブのべる様を思い出します。6属性で女神を呼び起こす?というのも、ちょっとレインボーライブ感ありますよね……。

 

第34話「私だけのビビッドスター」

○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム

 ひなの幼少期の回想から。幼少期から運動神経がよく、人望もあり、プリマジスタを目指していた。夢は、星を掴むことだったようだ。

 前回倒れたひなは、あまねによって自宅に運ばれ、高熱で寝込んでいた。みんなのためにプリマジをしたいと考えたが、あまねの説得と、駆けつけたまつりの泣く姿を受けて、自分のために今は休むという決断をする。前回のプリティーサンバカーニバルイベントのプリマジは、病欠したということになる。

 3日寝込んで体調が回復した日、ひなは珍しくトレーニングではなく、別のことをして過ごすことにする。チムムと一緒に映画を観たり、買い物をしたり、公園で子供の逆上がりを手伝ったり、まつり宅の飴屋を訪れるなどして気ままに過ごす。熱心なファンでもある学園の後輩に出会い、ひな本人はプリマジを休んだことに気後れしたが、後輩はむしろひなを心配しており、回復を喜んだ。1日気ままに過ごしていく中で、ひなはジェニファーの背中を追いかけていた自分と決別し、自分本来のマジを取り戻していく。

 ひなは改めてプリマジをする。ステージに立つものの、なかなかプリマジを始めないひなだったが、珍しくあまねが率先して声援を送る。会場全体からの声援を受け、自分らしさを取り戻したひなは、通常のイリュージョンの場面で「何度でも蘇る」姿勢をフェニックスに認められ、フレアエレメンツコーデを覚醒させる。そのまま炎の羽を生やす新規イリュージョンに繋がり、その後はフレアエレメンツコーデでプリマジを終了する。前々回のあまねに続き、途中でエレメンツコーデが覚醒したプリマジとなった。ジェニファーもプリマジを見に来ていたが、ひなの復活を見届けたあと、フェニックスがジェニファーの背後に現れ、わざわざ「立ち去れ」と声をかけていた?

 ひなの復活を祝って、あまねやチムムのみならず、他のプリマジスタも楽屋に押しかける。ひなとあまねはそれぞれ自分自身のプリマジに納得し、ついにデュオプリマジをする決心に至るのだった。

 物語のバックグラウンドでは、前回のジェニファーのプリマジについて、あうるが「イリュージョン時にワッチャがマナマナではなく、チュッピに集まっている」という研究を報告していた。あうるは、これだとプリマジスタに負担がかかりすぎて危険と見て、別の方法に変えることを進言するも、阿智彦はむしろこれを歓迎し、今のまま進めるように指示する。どうやらワッチャをチュッピに集めると、擬似的にマナマナ状態にすることができるらしい?

 阿智彦と道人が会話している回想が流れる。どうやら二人はワッチャを研究する科学者だったようだ。阿智彦はチュッピながら魔法の力を手に入れようとしており、道人はそれに反発し、「チュッピにはチュッピの、マナマナにはマナマナの、それぞれのマジがある」と主張していた。現在の阿智彦は「私は神になるのだよ」とまで発言しており、チュッピ側の傲慢さを体現するキャラクターになっている様子。

 阿智彦と自分の考えの違いに揺れるあうるは、夕日の海辺でめが姉ぇと話していた。そこにジェニファーも登場し、有名なイカロスの翼の話が交わされる。太陽(ジェニファー)を追いかけて体調を崩したひなもイカロスをなぞっていたように思われたが、それとはまた別に、ワッチャの力を追い求める阿智彦もまたイカロスとして描写されている?ジェニファーもまた夕日を見て眩しいと発言しており、ここでいう太陽はもしかすると、強力すぎたというジェニファー・リューメコンビを表している?

 まさかの2話構成となっていたひな先輩の覚醒回の後編でした!前回から面白くて期待が高まりまくりでしたが、それにふさわしい後編となっており、やはり坪田文さんの書くプリマジは最高ですね……。不穏な世界観もどんどん浮き彫りになってきました。本筋とは別に、みるきの気遣い、そんなみるきを気遣うれもん、といった次のデュオキャラクターの掘り下げまで挿入されています。ボルトをあやすタテジマといった描写もかわいいですね。しわしわのチムムとかも……。

 ひな先輩に対して好感度がひたすら上がっていきますが、次回も続けてひなとあまねのデュオ回ということで、更にひな先輩回が見られる様子。手厚いですね~。デュオでのエレメンツコーデ覚醒もやるのかな?それともまだ先になるのか……。

 

第35話「舞い上がれ!ひなとあまねのデュオ!」

●ライブ:ひな・あまね
     「天頂のコンフィアンサ」ひな・あまね 

 ひなとあまねのデュオ回。ひなとあまねはお互いの学校を行き来しながらデュオプリマジの練習に打ち込む。取り巻きの後輩達は最初のみ反目していたものの、実際のひな・あまねを見てすぐに両方のファンとなった。

 デュオ曲の振り付けはあまねが作ることになり、そこにひなの提案も合わさってどんどん完成していく。見学しているまつりも刺激を受ける。そしてあまねの提案で、大技としてリフト技に挑戦することになる。あまねの提案したリフト技は、最初こそ難易度があったものの次第に安定していき、ひなとあまねの両者は、より自分達らしさも求めて、もっと独自性のあるリフト技に切り替えることで同意する。

 あまねは、技の研究のためにあうる宅(豪邸)を訪れる。新しいプリマジのために、オメガ・コーポレーションの持つ過去のプリマジのデータを見せて欲しいと頼むあまねに対し、あうるは承諾する。あうるも「新しいプリマジ」という言葉に思うところがあるようだ。あまねは大量の文書をあたり、過去に例のない自分達だけの技を作り出す。

 その技はマナマナの魔法で足場を作り出し、空中で行う危険度の高い技だった。あまねがひなをグルグルと振り回し、高く放り投げるという、一見ジャイアントスイングのような技である。練習中にも失敗が続き、マナマナ達に心配されるも、徐々に上達はしていく。しかし、「やはり危険すぎるのでやめよう」というあまねと、「絶対に成功させる」というひなで意見が分かれてしまう。

 翌朝ひながいつもの早朝ランニングを行い、山に登ると、先にあまねが待っていた。いわく、もう一度話がしたかったという。ひなは「このリフト技ならジェニファーに勝てると考えてしまい、あまねのことを見ていなかった。デュオの間はあまねしか見ないと約束する」と謝罪し、あまねも「また他人を理由にして逃げようとしてしまった」と打ち明ける。ふたたびリフト技へ挑戦する意志を固め、場面はプリマジへ移る。

 デュオプリマジのダンスパートは難なく進み、フロートに乗ってから、ついにリフト技へ。残念ながら技は失敗し、ひなが落下してしまうが、あまねがひなの手を掴み、イリュージョンから演技に復帰する。おそらく天井まで届かなければいけなかったところ、高さが足りなかった?

 このデュオプリマジもジェニファーは見ている。無表情だが、前回のグランドフェスを優勝した時のことを回想し、リューメに思いを馳せている様子。リフト技を見ても、演技が終わっても変わらず無表情だったが、どこか感極まって涙を流してしまう。プリマジに対して何か秘めているものがあるようだ。

 そんなわけで、あまね回から始めて4話かけたひな・あまねデュオの話が完結しました。今回は坪田文さん脚本ではありませんが、内容はちゃんと良かったですね。完結といってもリフト技が失敗しているので、いずれもう1回挑戦しそうな気はします。デュオでエレメンツコーデもありそうな気がする。デュオとしては次のみるき・れもん組が最後になるので、大トリとなることにみるきが言及し、れもんがそのことで怯えるシーンもありました。次回はれもんが弱音を吐く回のようです。

 他にはみゃむの飴作りがうまくなっている描写と、まつりと一緒にデュオプリマジごっこをしている描写がありました。何かの伏線かもしれないし、単なる日常描写かもしれない。それと、比較的よく登場するひなの後輩は「芋洗扇」という名前だそうで、第33話のEDクレジットで名前が判明していたそうです。気付かなかった……。

 

第36話「さらばれもん!お暇のきゃろん」

○ライブ:れもん
     「こんな世界に告ぐ」れもん・きゃろん

 ひな・あまねのデュオプリマジを見たれもんは自信喪失し、デュオを解散して欲しいとみるきに告げる。みるきも、デュオ解散に勝機を見出し、その流れに乗ろうとする。ところが話は大きくなり、きゃろんがれもんを見限って、コンビ解消することになってしまう。

 まつりとみるきは落ち込むれもんを励まし、マナマナ達はきゃろんを引き止めようとする。デュオプリマジの関係でマナマナ達がそれぞれストレスを抱えていることが問題だと考えたみゃむは、マナマナ達(ここではタテジマも含む)で遊びに行くことを提案。ショッピングモールへ遊びに行ったり、公園でキャロットジュース飲み会を行う。キャロットジュースで酔っ払ったきゃろんはれもんへの愚痴を炸裂させるが、それをちょうどれもんが聞いており、口論となる。なお、お互いに緊張のあまりエクトプラズム姿となっている。互いの不満をぶつけあった結果、仲違いは解消し、れもんときゃろんのコンビでプリマジをしたいという気持ちを取り戻す。そしてプリマジを行い、れもんはプリマジの自信を取り戻す。

 それでもデュオをやりたくないと言うれもんだったが、それはひな・あまねがデュオプリマジで見せたリフト技が、自分には絶対に無理だと考えているためであった。デュオプリマジにリフト技は必須ではないと説明され、一転してデュオに前向きになるのであった。

 第3クールの締めくくりとなるであろうみるき・れもんデュオ回に向けて、久しぶりにれもん単独でプリマジをする回でした。マナマナ達が遊びに行く場面がかわいかったり、きゃろんまでエクトプラズムを出してエクトプラズム同士で口論する絵面は面白かったですが、話は弱め。最初のまつり・あうるデュオは別にリフト技やってないのに、プリマジに詳しいれもんが「デュオはリフト技必須」なんて勘違いを起こすのは無理があるんじゃないかな?久しぶりの単独プリマジの割に、おそらく新規要素もなし?どうもれもん回はインパクトがない感じがしますね。

 

第37話「だいじょうぶ!?みるれもデート!」

○ライブ:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん

 みるき・れもんデュオは、人気投票サイト?でのデュオ期待度が最低となってしまう。みるきがそれを危惧し、れもんと仲良くなることを検討していると、ちょうどれもんからデートのお誘いがあり、二人はデートに臨む。

 れもんの考えてきたデートプランは妙に行き先が多く、そのうえどの目的地でも散々な目にあってしまう。靴擦れを起こしつつも黙って付いていっていたみるきだが、ついには不満を噴出。すると、今回のデートはれもんが自分で考えたものではなく、ひなを始め他のプリマジスタから焚きつけられたものであり、行き先が多いのも提案された内容を単に全部取り入れたからであることが判明。れもんの自主性のなさに呆れてれもんは帰ってしまう。

 一旦は帰ろうとしたみるきだが、考え直し、とりあえずれもんのデートプランのゴール地点として設定されていたプリズムストーンへ向かう。そのことをはにたんから伝えられたれもんも、慌てて現地へ。れもんは自分の考えがなかったことを謝罪し、また友達になりたい気持ちはひな達から焚きつけられる前から持っていたと伝える。それに応えてみるきはプリマジをし、れもんはみるきが言葉にしない気持ちを(自分の解釈で)受け取るのだった。

 みるき・れもん回であるのは分かっていましたが、まだデュオプリマジじゃありませんでしたね。デュオ編は第4クールまで食い込むのでしょうか。みるきとはにたんはいいのですが、やはりどうにもれもんときゃろんの魅力が伝わってこない印象です。どの脚本の方が動かしてもいまいちしっくり来ないというか……。みるきのプリマジは何度見てもよい。

 まだみるき・れもんのエレメンツの精霊が出てきませんね。このあとグランドフェスが始まって、ジェニファーとリューメの話があったり、エレメンツコーデで女神を呼んだり、まつりとみゃむの話、まつりの髪飾りの話、阿智彦とまつり父の話……とか、色々やることがあると思いますが……。第4クールの尺、足りるのでしょうか?

 

第38話「かつ目でござる! これが私らのデュオだお!」

●ライブ:みるき・れもん
     「Sweetness×Darkness」みるき・れもん

 デュオプリマジを前日にして、 みるきとれもんは一度も合同で練習をしておらず、れもんはそのことに焦っていた。みるきのコスプレをしてみるきの前に現れ、練習を頼み込むも、断られてしまう。そのまま後をつけるとみるきの自宅に辿り着き、みるきの実家が八百屋で、みるきが家の手伝いをしていることを知ってしまう。

 ギャップに萌えるれもんだったが、みるきは変わらず練習に応じてくれない。みるきの部屋に上がると、みるきがプリマジのために収集している情報の量に圧倒される。みるきは、みるきの分析によって、あえて合同での練習をしていないのだという。れもんは最終的にそれを信じることにし、せめてみるきに近付くために、今度ははにたんの着ぐるみを来て八百屋を手伝っていくのだった。

 デュオプリマジ当日、前評判とは違って客席には熱心なファンが殺到。いわく、デュオの評判はイマイチでもそれぞれのファンは熱心とのこと。デュオながらそれぞれの個性を押し出したプリマジに反応し、ブライトネスとダークネスのエレメンツ、ルークスとアーテルが登場し、ブライトネスエレメンツコーデをみるきに、ダークネスエレメンツコーデをれもんに授けていく。エレメンツが登場したことが加点されるらしく、最優秀デュオはみるき・れもんということになった。

 デュオ編最後のみるき・れもん組の回でした。デュオプリマジの曲が良かったです。最初かられもんにこういう感じの曲があれば……。

 しかしそこまでの展開にはかなり怪しいところを感じますね。デュオ編なのに合同練習してない組がエレメンツに選ばれて優勝というのは、さすがに無いのでは?実家が八百屋であることを隠し通そうとしていたはずのみるきが、姿や語尾をそのままに手伝いをしているのも変な気がします。それでもこれまでの回を含めて総じてみるきの格は十分なのですが、一方でれもんがどうにも見せ場のないように思います。今回も、みるきの情報収集や分析が正しかったことは証明されましたが、では練習したがってただけのれもんは?れもんもプリマジオタクとして情報キャラだったはずでは?まつりもプリマジオタクという描写があるせいで、オタクキャラがまつり・みるき・れもんと被りすぎていますね。練習できずに不安になっていたれもんを安心させたのもみるきの言葉です。誰もれもんの良いところを描写できない……?それでいて、いわく「プリマジスタ個人のファン数ならみるきもれもんも一・二を争う」なんていう発言がありました。今までのアニメを観る限りではどう考えてもひなやあまねのほうが多いように感じられますが……。みるきのファンが一定数いるのはわかりますが、新参のれもんにひなやあまねを超えるだけの可能性はさすがに無いのでは?総じて、「過去話の描写をなんら活かさず、作中のキャラに無理なセリフを言わせて今回の話の中でだけ強引につじつまを合わせた」という印象がありますね。

 

第39話「灼熱ドリーマー 御芽河阿智彦」

○ライブ:あうる
     「滲む、馨る、」あうる

○ライブ:橙真・ひゅーい
     「Don’t be Afraid」橙真・ひゅーい(TrutH)

○ライブ:まつり・あうる
     「奇跡の降る」まつり・あうる(テクノマジカル)

○ライブ:ひな・あまね
     「天頂のコンフィアンサ」ひな・あまね(エンカンタール)

○ライブ:みるき・れもん
     「Sweetness×Darkness」みるき・れもん(みるきぃれもん)

(女子デュオの3曲は一部のみ)

 御芽河阿智彦に対するインタビュー番組が放送され、それをプリマジスタ達が見ているというていの、ライブ総集編回。加えて、今回でまたプリマジスタの私服が切り替わった様子。

 番組では阿智彦はプリマジを愛する経営者という感じで放送されるが、実際にはもっと冷酷であり、祈瑠はまた無能さをなじられるのであった。インタビュワーとして、御芽河コーポレーションのイメージキャラクターだという金野卵(きんのらん)が登場。番組の翌日、金野卵がつけている青い猫の髪飾りに注目した阿智彦は、それがまつりに影響を受けて流行しているということを聞き、驚く。以前、魔法界のパパラッチから阿智彦に送られた写真の中に、道人(まつりの父親)らしき人物の写真があり、そこにも青い猫の飾りがあることに気付いた阿智彦は、まつりの身辺を調査させ、まつりと道人が親子であることを知る。苗字が違うから気付かなかったとのこと。その後、あらためて阿智彦は、ジェニファーにグランドフェス出場を頼み込む。

 番組を見ていた中で、まつりは素直に内容を信じ込んでいる。あうるは、番組の中の父親(阿智彦)と実際の父親は違うことに勘付く。にゃんじい宅から見ていたにゃんじいとひゅーいも、阿智彦を訝しんでいる。二人は、伝承を信じて女神ユーフォリアの復活?を目指しており、そのためには最後のエレメンツが足りないと考えている。まつりも、自分一人だけエレメンツコーデを持っていないことを自覚しており、悩んでいる様子。

 ちょっと話を進めつつライブ総集編をする回でしたね。第3クールは1回しか流してないデュオ曲が多いので、総集編を用意するのは分かります。ただ、女子デュオ曲はどれも尺が短かったですね。エレメンツ絡みでまた個別にやるのかな?ひな・あまねのリフト技は失敗したままですしね。ジェニファーがグランドフェスに出る出ないという話は第1クールからやっていて、さすがに引っ張りすぎだと感じます……。結局出そうだし。

 途中で特別回を2話挟んだのでプリマジの枠としては41週目なのですが、今回(第39話)まで第3クールとしてやりきりましたね。実質的に第2クールが短く、第3クールは長かったことになります。まあ第2クールはずっと同じ話なので多少短くても視聴がしんどかったわけですが……。次回からクライマックスで第4クールに入ると思うので、さすがにここから物語を盛り上げて欲しいですね。今までの個人の感想としては、まつりとみゃむの関係を掘り下げる回や、ひなが何かしらに立ち向かう回だけ面白く、他は総じて微妙という感じ……。

 

第4クール

OPが新曲・新映像に。ED曲は第3クールから継続。

OP曲:「Magic×Color」鈴木杏奈(心愛れもんの声優さん)

●:新曲
○:既出曲

第40話「You are MY Sunshine」

○挿入歌:「wonder jewel」ジェニファー

●ライブ:ジェニファー
     「Lux Aeterna」ジェニファー

 ジェニファーは、阿智彦には汚いところがあると認めつつも、本心ではプリマジのことを愛している人物であり、自身にとっては日本における父親のような存在だと考えていた。事実として幼いジェニファーをプリマジに誘ったのは阿智彦だったし、魔法界によってパートナーのリューメと引き離されてしまった時にも阿智彦は涙を流していた(なお、フェスリダ曰く、リューメは魔法界に「封印」されているらしい)。しかし、あうるが突き止めたところによると、阿智彦があうるにやらせている「チュッピにマジを注いで一時的にマナマナ化する」という研究は、もともとはまつりの父・陽比野道人(旧姓・輝夜道人)が推進していたもので、阿智彦はもともと道人と親しく、またライバルであったという。そして道人は、研究を中止し、御芽河から持ち去ったという(阿智彦は道人のことを「裏切り者」と呼んだ)。あうるが珍しく父親に意見し、「プリマジのため、ジェニファーのためというのは建前で、本当は道人に勝ちたいだけなんじゃないのか」と問いただしているところを、ジェニファーは部屋の外から聞いてしまう。のちにジェニファー自身でも阿智彦と再び会話し、交わした言葉は少なかったものの、最終的にジェニファーは、阿智彦の今までの言動はすべて嘘だったと判断する。

 ジェニファーはまた、御芽河の建物の中で見かけた橙真に対し、「また迷子?」と問いかけ、「私はまだ迷子よ」と続けた。橙真に頼んでまつりとみゃむを呼んでもらい、二人が海辺で遊ぶところを楽しそうに眺める。二人の仲の良さに、以前の自身とリューメを重ねて見ているようだ。そして「マジだから楽しい」というまつりとの会話を通じ、プリマジと向き合う覚悟をひそかに固めていた。

 魔法界と御芽河の関係をなんとか改善したいひゅーいの計らいで、フェスリダが直接阿智彦と会話する。しかしそれは会話というよりはフェスリダの一方的な要求であり、フェスリダ自身、「同レベルでなければ会話は成立しない」と言い、明らかにチュッピを見下している。フェスリダの要求とは、ジェニファーやあうるのプリマジのように、科学の力を使ってチュッピの力だけでプリマジをするようなことはやめろといったものであり、科学の力は「邪道」とも言ってのけた。そのことに阿智彦は当然に怒っており、魔法界と御芽河の間に亀裂はもはや修復不能なレベルにある。

 ジェニファーが緊急でプリマジを行うことになり、界隈は騒然となる。その後に何らかの発表もあるという。プリマジスタ達や関係者はみな、グランドフェス参加に転じたのであろうことを察する。ジェニファーはひなのところを訪れ、その件で挨拶していく。ひなはその決定を歓迎し、またジェニファーもひなのプリマジが好きだといい、頬にキスまでしていく。しかし一連の挨拶にひなは、「これでお別れみたいじゃん」と不穏なものを感じ取る。

 ジェニファーは新曲でプリマジ。ステージ開始前に阿智彦の言動を嘘だと確信したジェニファーは、「自分はチャンピオンだから、自分だけが耐えれば済む」と決意してプリマジに臨む。イリュージョンに際しては、リューメがパートナーとしてジェニファーとイリュージョンをしたであろう時の回想が流れる。自分の居場所を求めてやぶれかぶれになっている祈瑠が、新型のプリマジシステムを起動してしまうと、ワッチャがすべてジェニファーに流れ込む。そしてジェニファーは苦しみつつも、過去にもわずかに登場していた太陽のエレメンツ・アポローンと対話し、コーデを与えられ、同化してマナマナをも超えた存在となった(アポローンの名前は公式サイト上の次回予告より)。これにはフェスリダも黙っていられずワープで登場し、魔法で攻撃?するが、ジェニファーの放った魔法のほうが強力でかえって吹き飛ばされてしまう。阿智彦はこの結果に感激するが、ジェニファーは阿智彦に対しても魔法の槍を投げて攻撃する。ジェニファーは阿智彦に反旗を翻し、「マジだから苦しい」として、全ての苦しみを解放すべく、プリマジを終わらせることを宣言した。ジェニファーとアポローンによってすべてのコーデカードは力を失ってしまう。そしてジェニファーはプリマジ会場の天井からさらに上昇していき、球体となってどこかへ消えていった。

 まつりはプリマジ前のジェニファーの様子におかしなところを感じ取っており、また青い髪飾りから再び「ジェニファーを助けて」という声が届いていた。プリマジ後、空に消えたジェニファーを見上げていたまつりだったが、その背後から、長く会っていなかった父親・道人が声をかけるのだった。

 第4クールに突入し、突然!話が重たくなりました。第4クールでいきなり別のアニメになったかのような、第4クールで一気にエンジンがかかったかのような展開です。脚本はやはり坪田文さん。坪田文さんが同様に脚本などを担当しているプリティーリズム・レインボーライブや、KING OF PRISMに近いノリを感じる回でした(というか、かなり近い演出がある)。正直、プリマジにはこれを求めていた。ジェニファーの新規ライブも異様な雰囲気ながらすばらしい曲と映像。これは一気にジェニファーが好きになるタイプのライブ映像ですね。第4クールはぜひこのまま駆け抜けて欲しいです。このままの勢いで話が進むなら、ひな先輩の回なんか泣いちゃいそうな予感。次回予告によると、伝説のユーフォリアレビューというのをやってジェニファーを助けるという話になるようです。楽しみですね。

 

第41話「プリマジ、マジ終了!?」

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ
     ※歌詞・振り付け別バージョン

 今まで魔法界に行っており、女神ユーフォリアの伝説を調べてたというまつりの父・道人が合流し、現状を確認する。ジェニファーは誰よりも深い愛と同時に、誰よりも深い悲しみを持っていたからこうなったという。ジェニファーとリューメが引き離された経緯もプリマジスタ達に共有されたようだ。プリマジは、太陽のエレメンツ・アポローンの力によってコーデカードが無効化されている状態。エレメンツコーデだけは残っているが、同じくアポローンの影響でエレメンツの精霊達は出てこられない。ジェニファーと太陽のエレメンツはまだ完全に覚醒はしていないらしく、今のうちになんとかエレメンツコーデを覚醒させて「ユーフォリアレビュー」というステージをやるしかないという話になるが、コーデカードがなければそもそもプリマジができないという状態。なおジェニファー周辺では、阿智彦は屈んだままで反応がなく、フェスリダは魔法界の力でジェニファーに対応するつもりでいるようだ。

 まつりと道人が家に帰ると、祖父・栄吉が家を空けていた道人に対して激怒する。翌日、プリマジがあればみんな楽しい気持ちになると改めて考えたまつりは、プリマジできるアテはなくとも自主練の走り込みを行っていた。魔法が使えないなりに何かしようと考えるみゃむは、布の切れ端を集めてコーデを手作りしようとする。橙真も訪れ協力するが、布が足りない。そこに現れたチムムに導かれてプリズムストーンへ向かうと、他のプリマジスタ達も揃って手作りでコーデを作っているのだった。無事に完成したコーデは全会一致でまつりに渡され、まつりがプリマジを行う。プリマジを見て、栄吉の怒りも多少落ち着いたようである。また、みゃむのブローチ?が反応し、少なくともエレメンツの精霊が顔を出せるようになった。そしてエレメンツ達を代表してウンディーネは、紋章の力を覚醒させてエレメンツコーデをヘブンズコーデにしてほしいとプリマジスタ達に依頼するのであった。

 第4クールの話の流れを説明する回という感じでしたね。第4クールは全部坪田文さん脚本……というわけには残念ながらいかなかった模様。久しぶりのまつりソロでしたが、新曲でこそないものの、なんと歌詞違い(おそらく2番の歌詞)のうえに振り付けが新規でした。振り付けが変わるとほとんど別のライブのようですね。よいです。ここからは各キャラがエレメンツコーデをヘブンズコーデに覚醒させていくのと、まつりがいずれラブエレメンツを手に入れる話になるかと思われます(ラブエレメンツについては、筐体プリマジの第6弾の情報で判明しています)。

 やや気になったのは、まず何年も家族を捨ててまで伝説を調査していた道人が、大した情報を仕入れていないこと。ユーフォリアのことはにゃんじいとひゅーいも知ってたし、太陽のエレメンツについては今更伝えられても状況がもう手遅れですね……。もう一つは、ジェニファーの力でコーデカードが無力化されたのに、手作りコーデがあれば普通にプリマジできてしまったところ。これってジェニファーを無視しててもチュッピの既製品衣装とマナマナの力があれば別に問題なくプリマジ存続できるのでは?アポローンが完全に覚醒すると、エレメンツコーデを使ったり手作りコーデを使ってもプリマジできなくなってしまうということなんですかね。

 

第42話「せっ者とマジの距離(ディスタンス)」

○ライブ:れもん
     「こんな世界に告ぐ」れもん・きゃろん
     ※歌詞・振り付け別バージョン

 精霊達からエレメンツコーデのヘブンズ化を頼まれるも、れもんは自分にそんな力があるかどうか自信を持てずにいた。そんな中、阿智彦が入院中であることからプリマジの実権を握ったフェスリダにより、プリマジ中止の判断が下される。ユーフォリアレビューという伝説に頼るのは危険なため、魔法界の主導で対策を練るという。にゃんじい、ひゅーいも有識者として、オメガの代表としてあうるも対策会議に参加する。会議では結局、ジェニファーを力で封印することが決められてしまう。

 れもんは、一時はプリマジが中止されることでヘブンズ化の責任から逃れて安心もしたが、ジェニファーを力で封印するという案に対しては感情的に反対し、また装備の不足を指摘する。会議に反対したということでフェスリダの力で拘束されていたはずのにゃんじい・ひゅーい・あうるも、にゃんじいの力であっさり抜け出してきており、魔法界の力でジェニファーを封印するのは厳しいであろうことが実証されてしまう。そこでにゃんじいとひゅーいは代案として、ユーフォリアレビューが失敗したら、その時はプリマジで集めたワッチャを使ってより強い魔力でジェニファーを封印すればいいと提案。フェスリダは渋々ながらその提案を呑み、プリマジが可能になったことから、今回はフェスリダに食ってかかったれもんが満場一致でプリマジすることになる。

 れもんは自分のプリマジの良いところを自分で見つけられずにいたが、きゃろんとの会話の中から、プリマジを通じて自分の殻を破ったこと、束縛されることへの抵抗感を見出す。エレメンツコーデを着て行った、その感情を訴えるかのようなプリマジがダークネスエレメンツの精霊・アーテルに認められ、無事にエレメンツコーデのヘブンズ化を果たすのであった。

 れもんがヘブンズ化を果たしたにも関わらず、フェスリダは引き続きプリマジの実施およびユーフォリアレビューには懐疑的な態度を示す。そこにマツリダ夫人が登場し、フェスリダに反対するのだった。

 エレメンツコーデのヘブンズ化編の1人目、れもん回でした。阿智彦が現場にいないからフェスリダが指揮を執る、フェスリダは不確実な伝説はアテにせずジェニファーを封印しようとする、でも魔法界の力だけではジェニファーの封印はできそうにない、だからやっぱりユーフォニアレビューに賭けるよ、失敗したらその時はワッチャを使って再封印を試みたらいいよ、という物語の理屈は納得できるものでした。れもん回の問題はやっぱり、れもんときゃろんの良さや成長の描写が弱いことにあると思います。れもんのオタク描写やフェスリダに食ってかかる時の感情論がいまいちショボく、きゃろんも偉そうなばかりでれもんの役に立っている感じがあまりありません。「他の人のためなら頑張れる」ってキャラ付けも、個人的には浅いな~って思うんですよね……。キャラクターの成長幅があまり感じられないので、ヘブンズ化ってなんか思ったより簡単なんだな~という印象になってしまいました。とはいえ、全体的にはまあまあ悪くない回だと思いました。

 良かったのは、れもんもライブで使う曲の歌詞・振り付けが2番になったところですね。ということは、残りのキャラも2番ライブが期待できそうです。おそらくイリュージョンも新しくなっており、そこではれもんは「わらわ」という一人称を使っていました。一人称、ブレるんですね。また、エレメンツコーデのヘブンズ化シーンもポリゴンモデルを使っていて豪華だったと思います。ダークネスエレメンツは、ヘブンズ化してしまうとブライトネスエレメンツとの見分けがつかなくなる問題があるような気はする……。見た目が似ていることは最序盤から分かっていたフェスリダ学園長とマツリダ夫人がついに直接対面したのもアツいですね。次回はひな先輩回のようですし、引き続き今後は楽しみにできそうな感じです。

 

第43話「勝ちたい! 届け、このマジ」

○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム
     ※歌詞・振り付け別バージョン

 フェスリダとマツリダ:1件のヘブンズ化ではまだユーフォリアレビューを認めないフェスリダに対してマツリダが食って掛かり口げんかになる。にゃんじいが叱り込んできてなんとか今回のプリマジにこぎつける。ひなが2件目のヘブンズ化を果たすとようやくフェスリダはユーフォリアレビューを認めるが、対案としてのジェニファー封印も捨ててはいない。フェスリダとマツリダは引き続きケンカしている。今回、ケンカする2人の周りにタントちゃんが大量に沸いており、それを見たひゅーいは、この2人はもしかして分裂したユーフォリアに関係があるのか……?と閃くが、まさかね……と自ら茶化す。

 英吉と道人:未だに英吉が道人に対して怒鳴っている。道人は家でずっとユーフォリアレビューの調べ物をしており家族サービスをせず、英吉はそれが気に食わないという。互いにわかり合えず玄関の外で口論していたところを、自らも悩んで散歩していたひなに目撃される。ケンカを止めようとしていたまつりとみゃむに反し、ひなはいっそ、わかり合えるまで思いっきりやればいいと言う。結局、お互い引っ込みがつかなくなっているだけだったことが分かると、英吉は仲裁したひなを「ひな先輩」と呼び、おわびに飴を差し出す。ひな本人も気が晴れたという。

 ひな:1回目のれもんが成功したことと、フェスリダの強硬姿勢もあって、2着目のヘブンズ化を目指すプリマジスタには期待と負担がかかる。期待を感じたひなは、2回目のプリマジを担当する決意をする。ヘブンズ化には「自分のマジ」が必要だというが、プリマジで「勝ちたい」という気持ちだけでは、ひな自身は何か足りない気がしていた。まつり家の仲裁を経て、ひな自身も引っ込みがつかなくなっていただけだと自覚し、「勝ちたい」だけではなく、複数人でのプリマジ経験などから、プリマジの色々な可能性を楽しんでいる自分を発見する。そうして自分の気持ちを再確認したうえでプリマジに望み、無事フェニックスに認められてエレメンツコーデのヘブンズ化に成功する。

 ひな先輩のヘブンズ化回でした。なんと脚本が坪田文さんではなく……期待していただけにとても残念です。思えば「引っ込みがつかない」がテーマの回だったのか、フェスリダとマツリダ、英吉と道人がずっと怒鳴りあっている回で、ストレスの多い回でした。見ていて楽しいものではない。ひな先輩がまつり家の問題に介入して解決するっていうのも釈然としない。英吉と道人のケンカネタは前々回にもやったから2回目だし、いわう(まつりの母)が一切登場しないのも不自然だし。話を作るにあたって英吉に頼りすぎでは?最序盤から対比を意識させてきたフェスリダとマツリダが、ようやく対面したのに口げんかしてるだけというのも、伏線に対して回収がもったいないと思いました。最後の最後に、ひゅーいの気付きという形でユーフォリアに関係しそうな匂わせがありましたが。CGライブはここまでの流れに違わず2番歌詞・別振り付けで、イリュージョンも派手で良かったです。がに股。プリティーシリーズは、話がつまらない時でもライブがいいのが救い。

 

第44話「みるきぃどり~む♡めしあがれ(ぺこり)」

○挿入歌:みるき・れもん
     「Sweetness×Darkness」みるき・れもん

○ライブ:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん
     ※歌詞・振り付け別バージョン

 ヘブンズ化にはエレメンツとの絆が必要、ということで、はにたんがエレメンツコーデのプリマジカードを振りかざしてみると、ブライトネスエレメンツの精霊・ルークスが本当に登場する。イケメン精霊ルークスは、みるきのヘブンズ化の条件として、髪色を黒に戻すことを要求。その場でれもんも反対するが、ヘブンズ化したいみるきは当日まで悩み、美容院も予約してしまっていた。しかし直前でまつりに会い、「黒髪でもピンク髪でもモヒカンでもいいけど、人に言われたからやるのではなく、自分が望んでやらなくてはいけない」というようなことを説得され、結局ピンク髪のままでプリマジに臨む。ルークスは本当に黒髪にさせたかったようだが、結局はピンク髪でのプリマジにも感動し、ヘブンズ化は成功するのだった。

 物語の裏ではあうるが、ジェニファーをマナマナ化させてしまった責任を感じてか引きこもるようになってしまった祈瑠を、「祈瑠にも居場所がある」と説得しようとしていた。2回目以降には橙真を連れてきて、橙真も、祈瑠の話を聞こうと辛抱強く訪れるようになる。そして橙真に誘われてみるきのプリマジを見に来た祈瑠は、ヘブンズ化を目撃して衝撃を受ける。ある程度意欲を回復したようで、橙真とも連絡先を交換し、祈瑠は活動を再開する。

 みるきのヘブンズ化回でした。ルークスがみるきのマジスタに黒髪の頃の写真を勝手にアップロードしたシーンはよくない描写では?と思いましたが、全体的にはまあまあの回でした。てっきりみるきの本心を試すために黒髪を要求する話かと思ったら、ルークスは本物の黒髪厨だったんですね……。なぜか同時進行で祈瑠の善堕ち展開が進んでいますが、自分が主人公タイプでないことを自覚して悩む祈瑠と、まつりと議論になって主人公タイプ呼ばわりするみるきで、一応の話の繋がりはあった……のかも?祈瑠は一時はプリマジスタを目指したこともあったとか言っており、TrutHに祈瑠を合流させてプリマジさせたい気持ちがビンビン伝わってきますね……。

 

第45話「科学の道、あうるの道」

○ライブ:あうる
     「滲む、馨る、」あうる
     ※歌詞・振り付け別バージョン

 フラッシュエレメンツの精霊・ボルトは赤子なので、意思疎通が図れず、あうるとめが姉ぇは苦労する。電気を使ったおもちゃが好きなことは分かったが、本人が強い電流を発するためすぐに壊してしまい、手に負えない。ついには外に出てしまい、魔法でワープしてプリマジスタ達に迷惑をかけて回る。プリマジスタ達のところに現れることから察して、プリマジ映像を流した街頭ディスプレイのところで何とか確保する。あうるはボルト用の耐電室と、専用のおもちゃロボット(タテジマと似た形の「ヨコジマ」)を用意することで問題を解決する。そしてそこから、道人に依頼されたプリマジシステム(後述)についての打開策を閃き、テストするためすぐにプリマジをする。そのプリマジでボルトに認められ、ヘブンズ化も達成する。

 道人はあうるに、ユーフォリアレビューのためのプリマジシステム構築を依頼する。いわく、ワッチャを使って、ジェニファーのいる「天空」にプリマジスタを送るシステムが必要らしい。あうるの計算によると、それには今までの10倍のワッチャが必要で、プリズムストーン周囲の5つのエリアそれぞれで同時にプリマジをやることになるらしい。しかし、10倍ものワッチャはパートナーだけで対処することはできず、プリマジスタに大量のワッチャが注がれることになってしまい、それではジェニファーの二の舞である。システムの開発は一時停止するが、その後ボルト用の部屋を作った体験からエネルギーを安全に集める方法を編み出し、なんとか達成の目処が立つのであった。

 祈瑠は、ボルトの世話と、道人に依頼されたシステムの開発の両方で悩んでいたあうるを激励する。ジェニファーをマナマナ化してしまったシステムを開発したのがあうるであったこともあり、あうるは科学の万能性への自信を失っていた。そこで祈瑠は、自身が失敗によってようやく学べたこと、そして祈瑠の弱さは祈瑠自身が背負うべき問題といった話を語り、あうるを元気づけた。また、自宅にひきこもってしまった阿智彦に対しては、今の阿智彦に社長としての活躍は期待していないと冷徹な言葉をかけつつも、立ち直りを期待してか、あうるのプリマジを見るように呼びかけた。

 あうるのヘブンズ回です。まず私は育児回が嫌いなので、ついに育児回が来てしまったか……という思いでした。実際、ボルトがダダをこねて迷惑をかけ回るところはしんどかったです。ただ、4クールある中の1話だけで済んだのは幸いでしたね。そして同時に、重要なユーフォリアレビューのシステムがあうるに依頼され、そのまま解決する回でもあります。しかしどうにも、物語の重要な部分をあうるだけが担いすぎなように感じます。天才キャラ自体はまあありがちですが、それにしても巨大なプロジェクトを一人であっさり達成しすぎてしまう。タテジマのようなロボットを作るくらいはまあ分からなくはないにせよ、めが姉ぇがロボットというのは今考えても行き過ぎた設定では……。最年少かつデビュー直後にも関わらず、登場時には最強格のプリマジスタでもありましたしね。残り5人のプリマジスタは、最終局面の物語を作っている魔法界やオメガコーポレーションに対していまいち直接的な関わりが薄く、バランスが偏りすぎているように思います。特にみるき・れもん・あまねはジェニファーとも関係が薄いため、物語にほとんど絡めていないように見えます。

 

第46話「貴女に捧げる…『愛しています』」

○ライブ:あまね
     「The Secret Garden」あまね・ぱたの
     ※歌詞・振り付け別バージョン

 ヘブンズ化を目指すプリマジを控えるあまねのために、ウンディーネは、留学中の翠子先輩を日本に呼び出す。あまねは翠子への未練を断ち切ったつもりでいたが、いざ再会すると、様々な感情が蘇ってしまう。これではヘブンズ化できないと嘆くあまねに対し、ひなは、自分の経験を踏まえて、無理に忘れようとしなくてよいとアドバイスする。一方の翠子も、まつり・みるき・れもんと交流する中で、あまねへの思いを自覚する。翠子が催した舞踏会に当然参加したあまねは、翠子と踊る中で、今までのことへの感謝を伝える。一方の翠子も、あまねの本気のプリマジが見たいと伝える。ヘブンズ化を賭けたプリマジを通じて、あまねは翠子に気持ちを伝えるのであった。そして無事にウンディーネにも認められ、5人全てがヘブンズ化を成し遂げることとなった。翠子は去る際に、ひな・あまねデュオのリフト技に対してアドバイスを残していく。いわく、必要なのはお互いを見つめ合うことではなく、同じ方向を向いていることだそうだ。

 道人は、あうるに依頼していたユーフォリアレビュー用のシステムについて報告を受ける。システムの完成にはワッチャを制御する媒体が必要だが、道人いわく、道人本人が首から提げていた「ブルーサファイア」および、片割れとなる「レッドサファイア」が使えるという。レッドサファイアは魔法界にあるため、道人がフェスリダに直接会いに行き要望を伝えると、「阿智彦が話に来ること」を条件に出される。阿智彦にそのことを話すと、阿智彦は、フェスリダは阿智彦が謝罪することを求めているのだろうと察する。あうるは、「答えが出ないことに対しては黙る」という道人の性格を看破すると、ちゃんと話し合うように叱咤激励する。表舞台に立たないことでプリマジの未来を奪った責任を果たそうとする阿智彦に対し、道人は、過去に親友であった阿智彦と決裂した際、ちゃんと話し合わずに逃げたことをまず謝罪し、そのうえで、プリマジの未来のために二人でまたプリマジをしようと頼み込む。いわく、ユーフォリアレビューで十分なワッチャを集めるには、エンターテイナーとしての阿智彦の力とグランドフェスが必要だという。阿智彦はそれを受け入れ、あまねがヘブンズ化を成し遂げた直後に放送を行い、グランドフェス「ユーフォリアレビュー」の開催を宣言する。「久しぶりに父が戻ってきた気がする」というあうるに対し、阿智彦は子供達に感謝し、それを聞いて祈瑠は涙する。レッドサファイアを持ってフェスリダも現れ、しかもフェスリダは、フェスリダ自身にも非があることを認めて、「謝罪は不要」と述べるのであった。

 最後のヘブンズ化回、かつ、道人・阿智彦・フェスリダの課題を一気に解決した回でした。ダブル脚本で坪田文さんもクレジットされており、ここで一気に話を回収しましたね。つまるところあまねの尺が本筋にだいぶ奪われたのですが、あまねのストーリーは本筋に対して全然絡まないので、まあ仕方ないのかもしれない……。翠子先輩のプリマジが見たいです。翠子先輩は演劇の演出を学びたくて留学しているそうですね。

 前述の通り、道人と阿智彦の過去、阿智彦の歪んだ思い、フェスリダの傲慢さ、といった要素は今回たった一話で解決されてしまいました。阿智彦とフェスリダ一気に善堕ち。散々引っ張ってきたのに、いいのか!?シリーズ構成でもある坪田文さんが脚本に関わっている回でないと、この辺の重要な話はなかなか進まなかったため、それぞれの解消に割くための尺がもうないんでしょうね。全話が坪田文さん脚本だったらと思うばかり……。いちおう阿智彦の子供達の活躍についてはこれまでに十分な描写があったし、フェスリダも、マナマナがヘブンズ化を成し遂げることで尊大な考えを打ち砕かれたという前振りはあったように思います。駆け足ではありましたが、解消されたこと自体はスッキリしてよいですね。ただ、このあたりの話に絡んだプリマジスタがほとんどあうるのみであり、主人公のまつりが全然活躍してないのが気になります。特に今回、道人を叱ったのがあうるだったのはさすがにマズいのでは?御芽河家の問題をあうるが解決するのはいいとして、陽比野家の問題までもあうるが解決してしまっている……。

 

第47話「マジか!間近に迫るフェス!」

○ライブ:あうる
     「滲む、馨る、」あうる
     ※歌詞・振り付け別バージョン

○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム
     ※歌詞・振り付け別バージョン

○ライブ:あまね
     「The Secret Garden」あまね・ぱたの
     ※歌詞・振り付け別バージョン

○ライブ:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん
     ※歌詞・振り付け別バージョン

○ライブ:れもん
     「こんな世界に告ぐ」れもん・きゃろん
     ※歌詞・振り付け別バージョン

 ユーフォリアレビューに向けて各位が準備を進める。阿智彦と祈瑠は5つの地域に協力を取り付けた。あうると道人を始めとする御芽河とマナマナの首脳陣は、レビューのためのシステムを完成させる。プリマジスタ達はそれぞれレビューへの決意を高める。

 まつりは、ユーフォリアレビューというお祭に大興奮で、自分も盛り上げようと奮起し、ビラ配りを行う。しかしまつり自身ユーフォリアレビューに参加したいはずだと考えたみゃむは、あうる達のところへ行き、まつりもジェニファーのところに行かせてやってくれと頼む。あうるは、まつりを乗せることも当然検討したが、マナマナの力ではフロートをジェニファーのところまで飛ばすには足りないという。そこでフェスリダとマツリダは、「マナマナ以外の力」としてタントちゃんを呼び出し、あうる達は即席でタントちゃんの力でフロートを飛ばすシステムを完成させる。次にコーデの問題が浮上するが、みゃむが渾身の魔法を使い、ジェニファーの世界からコーデメイツ達を呼び戻すことに成功するのだった。

 ヘブンズ化ライブの総集編とユーフォリアレビューの前振りの回でした。しかし話の理屈がだいぶ微妙で、特に、みゃむが本気で魔法を使ったらあっさりコーデメイツを復活できてしまったところ、それだったら今までエレメンツコーデしか使えなくて頑張ってたのは何だったの?と思いました。マナマナの力ではフロートを飛ばすのに足りないからマナマナ以外の力を使う、というのもなんか微妙で、力の総量ではなくて種類の力なのか……?と思いました。タントちゃんの集合で足りるなら、マナマナ全員こっちに連れてきて総力集めればいいのでは。それともタントちゃん単独でも相当な出力があるのか……。いずれにせよ、タントちゃんってマナマナとはまた別の力だったんですね。むしろタントちゃんって何?プリティーリズムやプリパラでいうところの「システム」にあたるのはマナマナじゃなくてタントちゃんだった……?

 正直言って、坪田文さん脚本の回以外はほぼ微妙なので、最終話付近くらいは坪田文さん脚本の回を続けて見たいですね。

 

第48話「開幕!ユーフォリアレビュー」

挿入歌:
「Dreaming Sound」鈴木杏奈
「Chasing the dream」鈴木杏奈

○ライブ:橙真・ひゅーい
     「Don’t be Afraid」橙真・ひゅーい(TrutH)
○ライブ:みるき・れもん
     「Sweetness×Darkness」みるき・れもん(みるきぃれもん)
○ライブ:ひな・あまね
     「天頂のコンフィアンサ」ひな・あまね(エンカンタール)
○ライブ:まつり・あうる
     「奇跡の降る」まつり・あうる(テクノマジカル)

○ライブ:みるき
     「イワナイ」みるき・はにたん
     ※歌詞・振り付け別バージョン
○ライブ:あまね
     「The Secret Garden」あまね・ぱたの
     ※歌詞・振り付け別バージョン
○ライブ:あうる
     「滲む、馨る、」あうる
     ※歌詞・振り付け別バージョン
○ライブ:れもん
     「こんな世界に告ぐ」れもん・きゃろん
     ※歌詞・振り付け別バージョン
○ライブ:ひな
     「Starlight!」ひな・チムム
     ※歌詞・振り付け別バージョン

 ユーフォリアレビューが開幕。開幕式としてまずフェスリダとマツリダが第1クールOP(?よく覚えてないので要確認)にあわせて歌う。その後TrutHがライブをして、女子デュオ曲パートの司会をする。続けてまつり・みゃむが女子ソロ曲パートの司会をする。

 ワッチャが集まり、まつり以外の女子プリマジスタは同時にヘブンズ化。まつりとみゃむはタントちゃん動力のフロート、他の女子プリマジスタとパートナーはそれぞれのワッチャで動かしているフロートに乗って天空へと向かう。道中でジェニファー・アポローンの攻撃を受けてパートナー達が落とされてしまう。タントちゃんフロートではまつりが落下しかけ、みゃむだけでも行くように主張するが、みゃむが大猫に化けたのち空飛ぶ箒の魔法を使って解決する。

 頂上には大きな扉があり、そこを抜けると花畑のような場所へ。さらに上空にジェニファーがおり、そこに届くために4人でひな・あまねを打ち上げ、さらにあまねがリフト技でひなを飛ばし、ひなは上空のジェニファーに抱きついて引き下ろすことに成功するのだった。

 前回もライブ総集編でしたが、今回はデュオのライブまで含めて前半がほとんどライブという異例の回でした。嬉しいといえば嬉しいし、この回だけ見れば一気にライブを見られるのはすごいですね。男子デュオを含むライブ連発からの、謎空間を抜けた先の大きな扉、これはだいぶプリティーリズム・ディアマイフューチャーのグレイトフルシンフォニアだなと思いました。これだけの曲数のライブを放送するのはプリリズ・プリパラの頃は劇場版でやってたことのような気はしますが、プリティーシリーズはもうプリチャン1期を最後に劇場版やってないですからね……。それと、ついにフェスリダ・マツリダが歌いました(ちょっとだけですが)。声優さんが松本梨香さんなのでめちゃめちゃ歌がうまいはずです……。そのままプリマジもやってください。

 TrutHが突然出てきたりデュオ曲まで再放送してましたが、きっとこれをやるために前回で唐突にエレメンツコーデ以外も解禁する必要があったんでしょうね。話の説得力はボロボロな気がしますが……。今回は、主人公まつりがフロートを落ちかけるところで「私は行っても何もできないけどみゃむはやれることがあるかもしれないから」みたいなことを口走っており、最終局面の主人公が言うセリフじゃねえ~~~~とガックリ来ました。はっきり言って、坪田文さんが脚本を担当している回以外は脚本が弱すぎる。各地のプリズムストーンでプリマジして中央のフロートを飛ばすみたいな話だったような気がするのに全員中央でプリマジしてるように見えたし、1回パートナーを墜落させたのにそのあとイリュージョンの時にしれっと登場してるし……。

 散々引っ張ったひな・あまねのリフト技が回収されました。正直なところ、プリマジと切り離されてリフト技だけやるのは残念でしたが、新規のイリュージョンとして全員ポリゴンでやってくれたのは良かったです。ひな先輩自身がフェニックスになってしまった!迎撃するジェニファーまでポリゴンでバトルしてて面白かったです。抱きつかれた後のジェニファーが不敵に笑うところは良かったと思います。

 

第49話「マナマナ・マジパ・チュッピ」

○ライブ:ジェニファー
     「Lux Aeterna」ジェニファー
     ※歌詞・振り付け別バージョン?

○ライブ:まつり・ひな・みるき・れもん・あまね・あうる
     「ワッチャ!プリーズ!マジック!
      -What’s your “Please” Magic?-」まつり・ひな・みるき・れもん・あまね・あうる
     ※あうるが参加する6人バージョンは初

 前回ようやくジェニファーに抱きついたひなだったが、冒頭で振り払われて落ちる。ジェニファー=アポローンは(なぜか)ヘブンズ化したエレメンツコーデでプリマジをやり、あらためてワッチャとマジが全て奪われる。ジェニファー=アポローンが強力すぎて為す術がなくなるが、まつりは突然ジェニファーの曲をアカペラで歌い、その後ジェニファーに「ジェニファーにとってプリマジは何?」を尋ねる(What’s your Primaji返し)。まつりはジェニファーの最初の答えには満足せず、チャンピオンとしてではなく、ジェニファー個人としての「リューメに会いたい」という願いを引き出す。そしてみんなでプリマジしようと提案するが、ジェニファーとアポローンは強力に繋がりすぎており、もう手遅れで、ジェニファーは消えていきそうになる。そこをまつりが抱き留めると、魔法の使いすぎで動けなくなっていたみゃむがラブエレメンツの精霊として?覚醒し、まつりにラブエレメンツコーデを授与、そのままヘブンズ化する。それを見てアポローンはなぜか融合が解除され、「あなたたちの愛、見せてもらいましたよ」みたいなことを言って消える。

 プリマジスタ6人が地上に戻ってくると、ユーフォリアレビューの途中だったねということでヘブンズ化エレメンツコーデ6人で集合曲をやる。イリュージョンに際してリューメの封印が解け、ジェニファーと再会する。

 対ジェニファーとの決着回で、ここまで引っ張ってきた様々な要素を一気に放出した回。それら要素の素材(ライブやコーデ、イリュージョンなど)はどれも秀逸なのに、物語が劣悪でした。まずもって、長い尺をかけて前回ついにジェニファーに飛びついたひな先輩の功績が、たんにジェニファーが振りほどいたというだけの冒頭10秒で、まったく無かったことにされたのが最悪でした。そのあとジェニファーは自分でプリマジして、なぜか場面が転換して自分で同じ高さに降りてきます。6人でリフト技を成功させてジェニファーに飛びついた意味、まったくなし。

 今回一気に解消したネタを列挙してみます。サンシャインエレメンツのヘブンズ化、ルクスエテルナ(ジェニファー曲)のヘブンズ化版、ジェニファーの新イリュージョン、ジェニファーの本当の願いの吐露、みゃむがラブエレメンツの精霊になる(?)、ラブエレメンツコーデ授与、ラブエレメンツコーデのヘブンズ化、ジェニファー=アポローンの分離(ジェニファーの救助)、アポローンの光堕ち(?)と消滅、ラブエレメンツコーデ含むヘブンズ化コーデの6人曲、あうるにとって初の集団曲参加、集団曲新イリュージョン、リューメの封印解除(リューメのポリゴンモデルあり)とジェニファーとの再会。どれ一つとっても、もっと尺を使って丁寧にやったほうがよかったと思います。他のところで無駄に尺を使って、大事な部分をこれだけすっ飛ばすとは……。

 特に、ラブエレメンツコーデで1度もライブすることなく、一気にラブエレメンツコーデがヘブンズ化するところに違和感があります。そもそもラブエレメンツコーデの登場が遅すぎたんですよね。ここまで引っ張るにしても、まつりがジェニファーを説得する時に、ひたすら言葉で説得しているのも違和感がありました。プリティーシリーズなんだから、そこでこそラブエレメンツコーデを着てプリマジし、ジェニファーを救うと同時にヘブンズ化を成し遂げるべきだったのでは?今回のライブのうち、ジェニファーのライブを前回にやっておくか、6人ライブを次回に送るかすれば、今回まつりのソロプリマジを入れられたはずと思います。直前のまつりのライブは第41話にまでさかのぼってしまいます。プリティーシリーズの主人公なのにライブをしないで話を解決させたというのは、かなりおかしな脚本だと思います。

 特に最後のほうの展開は急で、あっさりジェニファーが救われて混乱しているうちに、場違いに明るい6人曲が始まって余韻も何もなく、曲中のイリュージョンでなぜかリューメが開放され、何もわからないうちに終わっていきました。リューメですが、私の記憶が正しければ、ジェニファーとリューメの組みあわせのワッチャが強すぎるから引き離されたというだけの話だった気がします。それがなぜあそこまで厳重に封印されていたのか。そして何より、なぜ6人ライブで封印が解けてジェニファーのところ(天空?)へ向かったのか。単にフェスリダや魔法界の力で封印されているだけだったら、わざわざユーフォニアレビューの力を使って封印が解除されるのは変では?

 私が思いつくつっこみ所はまだまだいくらでもあって、例えばみゃむのエレメンツ精霊化。なぜかみゃむがラブエレメンツコーデを着てるし。それでいて、まつりと手を合わせるシーンでは元の服に戻っています。雑。たしかエレメンツコーデの精霊の数については、にゃんじいあたりが明言していた気がします。なぜいきなり増えるのか。とはいえボルトもいきなり沸いて出たし、エレメンツコーデ達自体に面識はないという話もありました。話のしわ寄せをすると、ユーフォリアレビュー周りの話がガバガバというか、魔法界側の、言い伝えとか知識がかなり怪しいように思います。にゃんじいやひゅーいの言うことが怪しいし、道人が調べてきたことも大概怪しい。道人といえばアポローンの性質について以前説明していましたが、そのアポローンがあっさり「愛、いいね~」みたいな感じで消えていったのにも唖然。もっとすさまじい存在として語られていたような……。この辺は尺を十分に割かずに雑に処理されたとしか思えません。

 総じて、散々話の風呂敷を広げておいて、最終盤になるまで本筋に全く手を付けず、どうでもいい話で尺を浪費した結果、最後の最後に至って尺が当然足らなくなって、風呂敷を畳む時は雑に一瞬で畳んで全部終わったことにしてしまった、という印象です。素材はどれも良かっただけに、本当に残念な回でした。なぜ、最終局面だけでも坪田文さんの脚本でやってくれなかったのか……。

 

第50話「キミがあたしにかけた魔法」

○ライブ?:みゃむ
     「マジ・ワッチャパレード」みゃむ
     ※歌のみ、背景は2Dアニメなど

 ユーフォリアレビュー終了後。最終局面でみゃむが3回使った大魔法により、みゃむはマジが枯れてしまったらしく、魔法界に帰って休む必要があるという。そして、元通りになるまでそれは何年かかるかも分からないという。それをお互いわかった上で、みゃむとまつりは二人で遊びに行き、みゃむがやってみたかったことをメインに1日遊ぶのであった。また、みゃむはスマートホンを入手する。1日の最後に、夕暮れの海辺で、まつりはついに罪悪感を吐露する。自分のせいでみゃむのマジが尽きてしまったというまつりに対して、みゃむはその場アカペラで踊ってみせるのだった。

 ほか、道人が一応は家に馴染んでいる様子や、橙真とひゅーいが仲良く飴作りをしている様子、友人としてあうるが英吉を訪れてくる様子、道人と阿智彦が次世代のためにプリマジを立て直そうとする様子、阿智彦とフェスリダが互いに非を認めあって改めて協力する様子、ジェニファーとリューメが再会してまつりのために何かしようと話し合う様子などが描かれる。

 最終話の一つ前の回でした。ここでついに(ようやく)シリーズ構成でもある坪田文さんが脚本担当の回が来ました。ユーフォリアレビューの最終局面で来て欲しかったな~……。まつりとみゃむの別れが描かれる感動の回ではあるのですが、ユーフォリアレビューの顛末がイマイチだったので話に乗りきれませんでした。まさかこの回でもまつりのソロライブがないとは!ヘブンズ化前のラブエレメンツコーデを使ったライブは最後までやらないということ?販促アニメとして普通にやらかしてるのでは……。

 そして、次回がプリマジの最終回となり、しかも続編はなく、プリティーシリーズとして11年半続いたアニメシリーズが途絶えるとのこと。一旦終了という話?ですが、この手の流れで復活は絶望的では……。どうやら女児向けアーケード筐体自体が既にトレンドを外れているらしく、プリマジだけでなくライバルとなるアイカツのほうも終わりに向かっている様子ではあるので、そういう流れなのかもしれません。プリマジのアニメも筐体も、奮った印象はないですしね……。とはいえ筐体のほうはまだ続くらしいです。プリマジに合わせて新調したばっかりですからね。

 そんなわけで、今回のライブはついにみゃむの3Dモデルが踊ったわけですが、邪推としては、本来は2期以降にパートナー達のライブをやろうとしていて、それがもう無くなっているので無理矢理ねじ込んだのでは……と思いました。前回はリューメの3Dモデルも出てきていましたが、もう使い所はなさそうですね。いちおうエンディングクレジットにはみゃむ単独での挿入歌クレジットが入っていますが、伴奏なしのアカペラ、背景もアニメ部分と合成だしセリフが重なりまくりです。みゃむのライブ(ダンス)が終わるかというところで地上波放送の「もうすぐライブが始まるよ!」の告知が画面に出たのですが、特に何もなかったですね。ミス?

 

第51話「みんな、いっしょにプリマジしよ!」

○ライブ:ジェニファー
     「Believe」ジェニファー・リューメ
     ※リューメ参加版は初

○ライブ:まつり
     「マジ・ワッチャパレード」まつり・みゃむ
     ※途中にエンディングクレジットが流れる長いバージョン

 OPは通常。EDはまつりのライブ中に回想と共にクレジットが流れる特殊仕様。

 ユーフォリアレビューは「全員優勝」ということになり、褒賞として、魔法界とオメガコーポレーションで叶えられることなら何でも叶えてもらえることになる。あうるはオメガコーポレーションの役員となり、ひなはプリマジの運営に携わることになり(めが姉ぇと同じジャケットを着ている)、あまねはプリマジから身を引いて劇団を設立し、れもんはプリマジのスカウトとなり、みるきは「かわいいミュージアム」を設立させる予定。最後に判明するが、まつりは魔法界への留学を志望し、魔法界でみゃむと引き続きプリマジし続けることになる。ところで祈瑠はバイクで一人で旅に出るということで、橙真とひゅーいがそれを見送る。

 ジェニファーとリューメが二人揃って念願のプリマジをする。ジェニファーは体操服でリハーサルをしている。ジェニファーのコーデはヘブンズ化していないサンシャインエレメンツ。ライブの終わりにリューメがステージに合流する(ステージにマナマナが上がったが、観客は何の反応もなし)。その後、ジェニファーの要求でまつりがステージに上げられる。観客はまつりのプリマジも希望し、そこにみゃむが魔法界から現れる。まだ不安定だがプリマジできるらしい。まつりはヘブンズ化していないラブエレメンツでプリマジをする(エンディングスタッフロールが途中で流れるため、かなり長め)。そして「みんなのおかげ!私最高プリマジスタになったよ!」のイリュージョンを決めて、まつりのライブをもって一度は「Fin」の幕が下りる。が、話が続く。

 魔法界でみゃむ達が学園に通うシーン。ここで今まで未公開だった、みゃむ以外のパートナー達の人間の姿が一気に公開される。そして魔法界への留学を決めたというまつりが合流して、本当に終わり。

 最終回でした。最終回だというのに脚本クレジットが坪田文さんでなくがっかりしましたが、意外とちゃんと最終回してましたね。ただ、ラブエレメンツまつりのソロライブをここまで温存したために、最終局面の展開がおかしくなってたと思うので、しわ寄せが他の回に行ってると感じます。それに、前回でまつりとみゃむの別れを描きましたが、今回またあっさり合流しちゃってますね。それとユーフォリアレビューは全員優勝ということになりますが、これは、超つまらなかった第2クールの合宿編を思い起こさせますね……。これしか話の引き出しがないのかな?あまねだけは一時的にとはいえプリマジを離れる判断をするというところは渋くていいと思いました。

 今回のパートナーの活躍に関しては、当初、第2期以降がある前提で用意していたものを、最後だから放出してしまおう!という印象を受けました。リューメ参加のライブや、みゃむ以外のパートナーの人間の姿など。あとみゃむがマジ・ワッチャパレードを歌ってたり。人間の姿は公式ツイッターでも公開されましたが、もしかすると筐体のほうに順次実装されたりはするかもしれませんね。アニメはこれで最終回になりますが、筐体はまだサービス継続するようですので。プリチャン3期同様、プリマジスタよりパートナーのほうが見た目が派手なのはどうなのかと思いつつ、パートナーの人間の姿はかわいいと思います。特にきゃろんなんか見た目は好みですが、アニメ作中での活躍がイマイチだったうえに、一人称が僕なんだよなあ……。

 総じて、プリマジは話のクオリティの上下が激しいシリーズだったと感じました。脚本が坪田文さんの回と、そうでない回で面白さが全然違う。脚本が坪田文さんになってる回だけ見ればいいんじゃないかなと思いました。

 これは別にプリマジのアニメが悪かったというわけでもないと思いますが、11年半続いたというプリティーシリーズのアニメがこれで終わるそうです。私がリアルタイムで見始めたのはプリパラの3期の途中?とかだったと思うのであまり大した期間ではないですが、それでも感慨深いですね……。筐体はまだ続くし、プリマジスタジオ?とかいうのが始まるそうですが、私はあくまでアニメでの3DCGライブが目当てでプリティーシリーズのアニメを見ていたところがあるので、なんとかCGライブだけでも続けてもらえたら嬉しいですね。さしあたりアイドルランドプリパラですが、あっちはあっちで続報が特にないですね……。

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