映画感想 『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(字幕版)

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オフィシャルサイト
上映時間140分。
日本では2023年6月16日公開。

『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編となる映画。

 

※以下はネタバレを含むため注意※

 

評価・感想

総合評価:★★★★
面白さ :☆☆☆
すごみ :☆☆☆☆☆
手軽さ :☆☆
当ブログにおける作品の評価基準についてはこちら(別記事)

 

 前作は以前にAmazon Prime Videoで観まして、文句なしに★5でした。CGアニメーション映画の中で歴代トップを争う作品だと思っています。

 その続編となる今作は、前作と同様に映像はとてつもなくハイレベル、むしろ更なるパワーアップを遂げ、もはやそのすごさをどう形容すればいいのかわからない。しかし物語が私にとっては退屈!しかも1作で完結しない!そのくせ前作と比べて20分も長くなって140分!ということで、私の評価は前作と比べると落ちる感じでした。映像は本当にすごい。

 今回の物語って、家族!恋!家族!家族と多元宇宙が天秤にかけられる!うるせえ~家族助けるぜ!(未遂)(未完)って感じだと思うんですけど、そのどれもが私にとっては退屈なテーマで、徹底的に私向けではなかったですね……。家族の物語は本当に見飽きた!そんで私は、大事な人と世界が天秤にかけられるなら、どっちかをちゃんと選んで欲しいと思いますね。世界のために大事な人を見殺しにする決断の重さを見たいし、逆に、大事な人ひとりのために世界を滅ぼせるキャラクターなら、そっちでもいい。今回のスパイダーバースは家族を選んで世界を滅ぼす話にも見えますが、未完なので何とも言えないけども、おそらくは父親を助けた上で世界も助かりますよね。こういう、犠牲の話をしておきながら、突っ走る若い力によって結果オーライ、全部救われる……というのは、一番ありきたりでつまらないと思っています。苦労して多元宇宙のバランスを保ってる人が敬われて報われる話のほうが見たいなあ。もしも続編で主人公が父親を見殺しにしたり、ちゃんと多元宇宙が滅びたりしたら、その時は掌を返させていただきます。

 多元宇宙ネタも、近年わりといろいろなところで見かけており、マンネリ気味な気がします。そもそも続き物なので、新鮮味が薄れてしまうのは必然なのですが。運命が計算できていて、細かいイベントを修正してしまうと余波が大きいとか、どうしても悲劇を回避できないとか、そういうのも「どこかで見たな~」という印象になってしまいますね。

 事前情報をほとんど仕入れていなかったため、特に「TO BE CONTINUED」が出た瞬間には心象が限りなく★3に近付きました。そのあと、エンディングスタッフロールが比較的短かったことで印象はぼちぼち回復。物語が私向きではないし、上映時間も2時間超ですが、いかんせん映像がすごすぎる。★4。映像は本当にすごい(2段落ぶり2回目)。

 物語は私に合わない一方、キャラクター達は魅力的でした。ヴィランであるスポットは、強化後が特にいいですね。どことなくエヴァンゲリオン的なものを感じる。主人公を含めた大量のスパイダーマン勢もいい。インドスパイダーマンとギタースパイダーマンが良かったです。そして最後に出てきた別次元のマイルスが超~良かったのですが、活躍は次回作に持ち越し。惜しい~。今作で完結していないことは残念ですが、次回作も観ると思います。プラウラーくんの活躍に期待。

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