映画感想 『劇場版 ポールプリンセス!!』

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『劇場版 ポールプリンセス!!』公式サイト
上映時間60分。
2023年11月23日公開のアニメ映画。

 

たぶんネタバレなしのオススメポイント

・なんといっても上映時間が60分!!短い映画はすばらしい!!

・「CGディレクター 乙部 善弘」!!プリティーシリーズのすばらしいCGライブシーンを作り上げてきた方です。プリティーリズム、プリパラ、KING OF PRISM、プリチャン、プリマジ。すばらしい映像が見られることは確定的に明らか。

・3DCGによるダンス映像作品も今となっては数あれど、ポールダンスをメインテーマとしているところがユニーク。現役ポールダンサーさん達による監修、モーションキャプチャー!

・劇場版オリジナルのタイトルというわけではなく、劇場版より以前から公式YouTubeチャンネル(YouTube)にてWEBドラマ(YouTube再生リスト)が公開されている様子。とはいえWEBドラマの内容は劇場版の中でおさらいされている(と思われる)ので、劇場版をいきなり見ても問題ないはず。私は劇場版から見ましたが、楽しめました。

 

※以降はネタバレを含むため注意※

 

 

 

 

 

評価・ネタバレあり感想

総合評価:★★★★
面白さ :☆☆☆
すごみ :☆☆☆☆
手軽さ :☆☆☆☆☆
当ブログにおける作品の評価基準についてはこちら(別記事)

 

※ポールダンスについて全然知らない素人の感想です。見当外れのことを書いているかもしれません。

・物語は平凡。いくつか課題を抱えているチームが大会に出て……いろいろ克服する!ただ、60分という短い尺なのでどんどん話が進んでいく。寄り道も少なく、じっくり描写してもおかしくなさそうな場面も平気でスキップしていく。テンポよし。

・映画の盛り上がりは終盤に集中していると思う。見所となるショーのシーン6つが終盤に連続するため。序中盤は作品世界の説明と、萌えアニメ的な尺となり、面白みには欠ける。大会に挑戦するという物語なのでショーが最後に集中するのも必然性があるとは思いいつつ、中盤にも1つショーがあったら嬉しかったですね。(KING OF PRISM 1作目におけるEZ DO DANCEの部分って偉大だったねという話)

・私個人のキャラ萌えについては特になし。みんなかわいいな~という感じ。CGディレクターの乙部善弘さんは先述の通り、これまでプリティーシリーズに携わってこられていましたが、女児向けコンテンツかつアーケード筐体の着せ替えゲーム販促でもあったので、キャラクターにはあまり体格差がなかったように思います。今作はキャラクターに体型差がある……具体的に言えば胸の大きいキャラクターが登場しており、いわゆる乳揺れもあって、今まで見たことがなかったので新鮮でした。

・なんといってもショーの映像がすばらしい。終盤のそこだけでも気持ちよくなって映画館をあとにできる。以下個別のショー感想。

・エルダンジュのショー1つ目、ユカリとサナのペア。二人同時にポールに掴まり、手や足が自由自在に絡み合っている……CGすごすぎる。この劇場版だけではユカリ様はまだしもサナ姫に関する掘り下げは少なく、このペアへの思い入れは特に育っていない状態ではありましたが、強豪チームとしての格はばっちり伝わってきました。

・エルダンジュのショー2つ目、ノアのソロ。もともとよく見ると青と緑のオッドアイになっているキャラですが、ショーの途中で両目が赤くなり、さらには赤と青のオッドアイに変化するという、まさかのゲーミング大和撫子。そして胸が大きく、前述した乳揺れについてもこのショーですね。おそらくポールダンスの技量ではユカリに及ばないというバランスで設計されていると思うのですが、とはいえ相当な腕前であることは伝わってくるし、加えて分かりやすい和風イメージに前述のオッドアイ芸、さらにド派手なドス演舞をプラスしてインパクトはかなりのもの。私の好みランキングとしてもユカリのソロショーと1、2を争いますね。

・エルダンジュのショー3つ目、ユカリのソロ。一つ前にゲーミング大和撫子ドス演舞というインパクト満点のショーを持ってこられてしまったにも関わらず、さすが作中で散々強キャラ描写されたユカリ様のショー、トップの貫禄を見せつけてくれます。2mはあるかと錯覚する脚の長さ(オタク特有の誇張表現)、パンツルックがキマりまくるかっこいい尻、アカデミー系(※プリリズ用語)めいて何故か分身し召喚される戦場、そして何より純粋にスゴすぎるポールダンスアクションにより、視覚的にハッキリと「このキャラクターが作中最強なんだ」ということを納得させられます。当然のように1人でソロとペア両方出場してるしね……。

・ギャラクシープリンセスのショー1つ目、リリアとスバルのペア。ストリート系だ!!!(※引き続きプリリズ用語、すみません)エルダンジュは3つのショーをトラブルなく完走しましたが、そのぶんギャラクシープリンセス側では何かが起こりそうで身構えてしまう。というわけでスバルが手を滑らせてしまうわけですが、リリアがリカバーするという演出。筋力すげ……。素人目にはめちゃめちゃな姿勢に見えても、物理的に可能になるように、演技の構成、そして肉体が練り込まれているんでしょうね。おそらく意図的な演出かと思いますが、ギャラクシープリンセスはまだポールダンスの技術ではエルダンジュに及ばない印象。その中でもフレッシュさとか、キャラクターごとの個性を感じられる演技構成になっているのではないかと思います。

・ギャラクシープリンセスのショー2つ目、ミオのソロ。観客の女児にウケる演出がニクいですね~。やはり技量ではエルダンジュに及ばないところ、ここでは独特な雰囲気の衣装や舞台小物、かわいらしい曲と振り付けが見所というわけではないでしょうか。ちびキャラもかわいい。ギャラクシープリンセス側としては、今回さほど課題感もなく、割と完成してる感じのキャラクターでしたね。強いて言えば体が固かった?

・ギャラクシープリンセスのショー3つ目、ヒナノのソロ。衣装がド直球でかっこいい。主人公のソロショーらしくまっすぐな印象のショーとして始まりつつ、ユカリ様のへびにらみ(誤解)を乗り越えた後は、いっそ狂気に近いものを感じさせるような、ポールから降りないまま終わる力強いショーでした。技術としてはまだエルダンジュに及ばないながらも、ポールダンスにかける情熱、楽しんでいる気持ち、そしてこれからの成長の可能性を確信させるような、大トリにふさわしいショーになっていた気がします。プリティーリズム経由の悪いオタクとして、「スタァオーラだ!」「フェザーだ!」とか変な湧き方もしつつ。

・大会を終えて、ギャラクシープリンセスはまだエルダンジュには及ばないという結果になっているのが好みですね。エルダンジュも真摯なアスリート集団なので、いくら頑張ったにしてもギャラクシープリンセスがいきなり勝てるような相手ではなく、しかしながらライバルとして認められるだけの存在感は発揮できた。今後の展開も期待させるし、納得感のある結末だと思います。

・物語がこういったパワーバランスになっている以上、どうしてもエルダンジュのショーのほうがハデなものになってしまうのに、エルダンジュ3人のショーを先に持ってきているのもすごいと思います。映像とショー構成に自信があればこそ、ギャラクシープリンセスを後攻にして物語を終えられるというか。映像に説得力がある作品だったと思います。

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