感想 KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-(ニコニコ生放送)

(2020/6/1 18:24 公開)
(2020/6/1 21:30 追記 ヒロ・ユウの点数について)
(2020/6/2 00:30 誤字訂正など)

 

 KING OF PRISMシリーズの舞台版2作目、Shiny Rose Starsです。この舞台は元々2020年2月から上演されていたもので、本来であれば3月1日に千秋楽とのことでしたが、新型コロナの流行を受けて上演が中断されたという経緯があります。

 多くのファンは6月のブルーレイ発売まで観る機会を先送らざるを得なかった中、突如として告知されたのがこの、ニコニコ生放送における「独占最速放送」でした。配信URLは以下です(プレミアム会員のみ、2020年6月6日までタイムシフトで視聴可能と思います)。

舞台「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」独占最速放送(ニコニコ動画)

 

 上述の最速放送が先立つ5月31日21時から上演となったわけですが、実は私を含む5人のVtuberはこの時間にキンプリSSS第2章(4話~6話)の同時視聴を事前に予定していました。全く想定していなかった事態ですが、私達はここで予定を先送りし、この日は「舞台キンプリ2同時視聴」に切り替えることにしたのでした。結果としてみんなで初見の舞台キンプリ2を観られて、楽しく、よかったと思っています。同時視聴の動画アーカイブURLは以下です(タイムシフト視聴できる6月6日までの命ではありますが、賑やかしが欲しい時にはぜひ舞台の映像と同時に再生してみてね)。

【ニコ生同時視聴】舞台キンプリ-Shiny Rose Stars-を一緒に観よう!【Vtuber】(YouTube)

配信者:

桃ちゃん(Twitter)

ミラナ・ラヴィーナ(Twitter)

でじちゃん(Twitter)

英語ニキ(Twitter)

姫寺まつこ(Twitter)

 

 以上が前置きになります!!

 私は劇場アニメのキンプリ1作目からプリティーシリーズを知り、レインボーライブ、キンプラ、SSSと視聴してきた者です。オーロラドリームやディアマイフューチャー、プリパラ・プリチャン、それぞれの劇場版も観た。しかしながら舞台版はこれが初めてで、舞台版キンプリ1は未履修の状態での今回の舞台視聴となります。あと、ソシャゲ版は完全に未履修です……。

 以下、ようやく感想に入ります!!文章をできるだけ読みやすく、かつ私としてもできるだけ書く量が少なくなるように努力しようと思い……ましたが長くなりました。ちーん

 

■この感想文の構成について■

 舞台版キンプリ2「Shiny Rose Stars」、以下SRSは、2時間50分ほどにも渡る長編で、その構成は大きく前半1時間半ほどの「ストリートデュオ大会『KIDUNA climax』編」と、後半1時間ほどの「PRISM.1編」に分けられます。後半はほぼアニメ版キンプリSSSの総集編といった形態になっていたため、ここの感想は極力省きます。つまり、主には前半の「KIDUNA climax編」について言及します。

 

■アニメ版と舞台版の違いについて■

 私は初めての舞台版視聴となるので、やはり気になるのはアニメ版と舞台版との差、言ってしまえば「違和感」の問題です。これについては私は相当満足しており、「アニメ版と舞台版の間に、大きな違和感は無かった」と感じています。舞台についての知識はほとんどないのですが、舞台を作るためのすべての要素(役者さんや、演出など)が、アニメ版を再現すべく真摯に工夫されているのではないかと思いました。特に役者さんについては、アニメキャラクターを再現できる役者さんを見出した人事も、アニメキャラクターを再現すべく演技を極めた役者さんもすごいですね!全てのキャラクターに大きな違和感はありませんでした。

 脚本の差で言うと、舞台版はアニメ版よりもコミカルな雰囲気が多かったように思います。特に三強、中でも聖と仁はアニメ版よりコミカルな発言が多かったと思います。これは私は好意的に捉えていて、この二人はややもすればすぐシリアスになって重いので、舞台版のコミカルなほうが楽しくてよかったです。舞台全体を通しても、特に仁は名演だったと私は感じました。憎まれ役なのでアニメ版では必然的に不快な役回りも多かったですが、舞台版はかなり愛嬌のあるキャラクターになっていた気がします。

 話の内容については、前半KIDUNA climaxは完全新規なので後述します。SSSと内容が被る後半PRISM.1編については、「よくぞここまで再現した!」というのが一つ、「PRISM.2!?聞いてない!!」というのが一つ。監督のことだから、本当にPRISM.2やりかねないですよね……。SSSでも話が終わりきっていない作品なので、続編のことは意識していそうですが、舞台で匂わされるとは思っておらず、興奮してしまいました。ショーについては、タイガ役の方のダンスがキレッキレでかっこよかった印象が残っています!元々の振り付けがハデというのもありますが、それを再現するのがすごいですね~。あとはオバレの3人があまりにイケており、強キャラ感をいかんなく発揮している……。

 新規となるKIDUNA climax編だけで舞台を終えても良かったのではないか?とも思う気持ちはなくもないですね。後半PRISM.1編はアニメ版のプリズムショーまとめのような造り……つまり最近上映されたキンプリベストテンと大きくは変わりません。一方で、物語の顛末において前述のようにアニメとは違う言葉が出てきたという違いはありますし、またアニメ版が存在することによって「アニメと舞台の違い」を見比べる機会にはなっていました。メインの役者さん一人一人の演技力、そして舞台演出のアイデアを観られるシーンでもありましたね。いわゆる2.5次元舞台として、おそらくよくある舞台パート+ライブパートの構成に、SRSの前半と後半がそれぞれ当てはめられているとすれば、かなり凝った造りとも言えますね。

 お風呂シーンについてはノーコメントとさせて頂きます。

 

■KIDUNA climax編全般■

 キンプラより後、SSSより前の時間軸の話。ストリート系の流行を受けて、プリズム協会が公式で開催したストリートデュオ大会。エーデルローズとシュワルツローズが垣根を越えてデュオを作り参加するという、やりたい放題の公式同人誌な大会。KIDUNA climax編の中でも、デュオの組み合わせを決める前半と、大会当日となる後半に分かれている感じ。前半・後半どちらにもキャラクターの絡みが厚く、見所が多かったですね!

 しかし「ストリート系大会とは?」という感じのアカデミーなショーも多かった気がします。そういったショーは点数が控えめになっていたので、演出上は差がついていたと言えるかな?仲良くプリズムジャンプするのではなく、交互に戦うように跳ぶことが高得点に繋がるショーというのは新しい形態でしたね!

 SSSのレオ君回に引き続いてキンプリ世界で「いいぜ!(IIZE!)」が出てきました。アイドルタイムプリパラの男プリのオマージュと思いますが、この辺、プリパラ側でも掘り下げてくれないかな~~~。

 感想を書くために、以下はKIDUNA climax大会の演技順に合わせて二人ずつ分けていこうと思います。

 

■カヅキ・アレクサンダー 19666 IIZE■

 大会の最初の演技で最高得点を出すという異例の結果に。プリティーシリーズはよほどのことがなければ、後手が有利で、ほぼ必ず最後の演技者が勝つので……。

 キンプラの後なのでアレクサンダーはかなりカヅキが気になっている。しかし敵意は残っており……そこをカヅキが巧みに突き、「KIDUNA climaxの舞台で正々堂々と勝負しよう」と持ち込む。カヅキと組みたかったタイガの気持ちは……というところの演出もヨシ。ところどころで、特にキンプラ以降で強調されている「カヅキ先輩、ほんとそういうところっすよ!!」が演出されている。しかし、アレクサンダーに抱きつくシーンはやりすぎでは???????

 プリズムショーシーンもすばらしく、二人ともダンスがすばらしい!二人のバトルの結果はまたも引き分け。しかしカヅキ先輩と引き分けるアレクサンダー、相当な腕前ということになります。このあとにPRISM.1のアレクサンダーのショーがあると考えると、また味わいがありますね。

 

■ユキノジョウ・レオ 17770 IIZE■

 定番の組み合わせ。男らしいショーをやりましょう!からの、当然のようにかわいい衣装でかわいいショーになってしまう二人という感じ。とはいえプリズムショー自体かっこいいので……かっこよかったとも言える!

 レオくんに無茶振りするユキノジョウというシーンがありましたが、舞台らしさがあって面白かったですね。総じてユキノジョウはアニメよりも(アニメでもだいぶ愛嬌がありますが)コミカルなことをしていた印象があります。

 スコアはさすがにカヅキ組と比べると落ちています。とはいえ、ストリート系であるよりはだいぶアカデミーな印象だったにしては高得点にも見えます。さすがにユキノジョウの腕前が高いのかな?

 

■コウジ・ミナト 16740 IIZE■

 キンプラの後の話なので、ヒロを自分の料理で救えなかったことを悔しく思い、他のエーデルローズ生に対してはプリズムショーでの劣等感を感じているミナト。枠超えデュオショーの機会ということで、憧れのコウジを誘う。しかしコウジの感性は鋭く、ミナトの後ろ向きな気持ちを見抜いてしまう……。誘いを受けるも、当日まで全くミナトと練習しないコウジの思惑とは?といったシナリオ。

 コウジがプリズムショーで怖い顔をするのは、キンプリでシンを稽古する時から始まり、キンプラで甘えた気持ちのヒロを叱りつけるプリズムショーバトルを経て、ここにきて3回目、今度はミナトにミナト自身の価値を気付かせるために行います。キンプリ以後のネットリしたコウジには若干のイラつきもありつつ、料理の腕前、感性の鋭さ、根の善良さ、作曲の能力、そして高身長に顔と声の良さと、逆に言えば天才ゆえの異常言動によって打ち消さなければあまりにも高スペックすぎるフシは認めざるを得ない。そんなコウジが(キンプリ以後の)普段の甘さを突如捨て去って見せてくるスパイシーなスパルタ教育、悔しいが魅力を感じずにはいられない!!もう3度目なのに!!今回もプリズムショー、プリズムジャンプ自体は甘々な雰囲気ながら、覚悟の揺らいでいるミナトをコウジの牙が……プリズム料理バトルが襲う!

 舞台の尺を考えれば当然ではあるのですが、一瞬で「できました!」と言って完成するコウジハンバーグ面白かったですね。「一口食べておいしいと分かる上等な料理」よりも「ふだん食べ慣れてる味」のほうが染みるといったような展開は料理モノではありがちですが(SSSでも同じ話題はするし)、そのことをミナトの悩みの解決に繋げるところ、それを提示するためにプリズムショーバトルを使うというところがキンプリらしさに見事に落とし込まれてると思いますね。

 プリティーシリーズありがちな大会の私的利用なので点数は少し落ちますが、それでも結構な高得点に見えますね。私的利用とはいえ観客から観て特に違和感はないからかな?バトル要素が評価されてるのかも。

 

■ジョージ・エィス 18400 IIZE■

 ジョージはアニメでも3枚目ポジションではありますが、舞台では一層JOKERといった感じで、面白いですね~。付き合うエィスもコミカルな感じ。

 本来であればシュワルツローズ内でルヰかアレクと組まされるところだったでしょうが、ルヰが既にシンと申し込んでおり、エィスが強く主張したところから二人の組み合わせになります。ジョージは歌えないので、エィスが二人分歌うという設定になっているようです(実際には本番ショーはジョージも普通に歌っていたと思います)。

 練習の甲斐あり相当な高スコアですが、1位にならなければ意味がないということでジョージは不満です。1位にならなければジョージが100倍働くとかエィスが仁に言ったんだったかな?

 

■ヒロ・ユウ 13020 IIZE■

 これ!!!!!!ワタシ コレ スキ

 ユウはベルローズの蓮城寺べるに憧れており、自信家ゆえに、ヒロとべるを取り合っているつもりでいます。ヒロのほうも割と煽り耐性が低く、どっちがべるにふさわしいか勝負だ!といったような売り文句でデュオの誘いを受けます。

 しかし他のチーム同様に一向に二人での練習はせず、本番を迎えます。ヒロの思惑とは?練習すべき時間には二人はゲームをしていたようです(舞台上でもSwitchを持っていたかな?)。ヒロ様の実はオタク気質でゲーマーという設定、いいですよね……。前付け映像などで時々語られている気がしますが、ユウは最近動画配信サイトに凝っているようで、ヒロにゲーム動画の出演を依頼し、ヒロも快諾したようです。それを!!!見せろ!!!

 本番では、突如シリアスになったヒロがユウの手を取りながらプリズムジャンプを連発します。それも……蓮城寺べるのジャンプを!情緒が壊れる~。プリティーリズム・レインボーライブを見てください、ヒロ様とべる様すき、そのうえでユウ君のべる様に対する憧れも好き、そしてヒロ様のユウに対する扱いも……オオン……。

 もはやしれっと4連続ジャンプを跳ぶヒロ。クイーンになった時のべるのジャンプを体感させられて、ユウはべる(とヒロ?)のいる世界を痛感します。べるのジャンプは、頂点に立つということがどういうことなのか、理解したからこそのジャンプです。最初はこれを見たヒロもべるとの距離を感じて泣いたわけですが、キングとなったヒロならば……跳べる!そうして、言ってみれば口先だけでヒロやべるを追いかけているユウに、二人のいる高みを見せつけるわけです。単にユウを突き放したいわけではなく、ユウならばついてこられると判断しての行動でしょう。ユウもヒロに感謝を述べます。

 コウジに続いて大会の私的利用、更に一方的にヒロが跳ぶばかりだったため、スコアは相当低いですね。

 

 ※追記※
 13020 IIZEというスコアですが、レインボーライブでの蓮城寺べるのプリズムショーの点数が13020 karatsだったようです!!!デュオじゃなくてソロショー、単位がIIZEじゃなくてkaratsという違いはありますが、これは完全に意図された一致ですね……。これって、ヒロは蓮城寺べるのショーをほぼ完コピしたということなんでしょうか。う~~~~ん、点数になにかしら意味を持たせてきますね……監督は……。

 

■シン・ルヰ 17800 IIZE■

 ショー自体は普通ですが、ジャンプの途中でシャインが!SSSより前にシャインが出てきてしまいましたね……。ルヰがシャインに驚いて最後のキメに遅れてしまったからか、微妙に点数が伸びていません。逆にそれがなければかなりのスコアが出たのかな?

 SSSの内容も引っ張ってきているので、ことさらに印象は残ってないですね……。

 

■カケル・タイガ 19500 IIZE■

 1発目でストリート大会の大本命となりそうなカヅキ・アレクサンダーペアを済ませてしまって、それで意気消沈してるタイガのペアが最後に回された意図とは?それは……最高が用意されているから!!最高!!

 カケル、キンプラの頃から(よく見れば)活躍が多く、SSSでのショーも大評判、加えてSRSでもこのかっこよさとなると、これはもう……すごいですね。カケル……様!

 カヅキ先輩と組めなかった時点でやる気を失っていたタイガですが、アレクサンダーとのペアで高得点を出されてしまい完全にふてくされています。カケルはペアを申し出た時から思うところがあったようで……例のごとく!ショーが始まるとタイガに本音をぶつけます!(とはいえ、ダンスパートでは最初からタイガもキレキレのダンスを披露)

 ここでのカケルの役割は、タイガとの対比としての高学歴キャラ!カケルはもちろん英才教育を受けているでしょうが、受験勉強でも頑張っていたという側面は初めて見ました。露骨に偏差値75とかFランクとか、受験っぽい(両極端な)単語を出してきますね。……カケルとタイガ、同じ華京院学院に来てしまってる以上は受験の話は関係あるのかな?何はともあれ、「ペンは剣よりも強し」を引用してデカいえんぴつを武器にするカケル、吹っ切れていつもの木刀を持ち出すタイガとの殺陣にはベストマッチですね。

 カケルの本音をぶつけられてタイガも自分の本音、「カヅキさんと組みたかった」を口に出して、吹っ切れます。その後はバチバチのストリートショーを披露したということで、カヅキペアに迫るスコアを獲得します。タイガも決してカヅキやアレクサンダーに遅れは取らないと言えるのかな?驚くべきはカケルがストリートショーでこのスコアを叩きだしたというところで、いわく監督が以前「カケルはストリート系」みたいなことを言っていたこともあるそうですが[要出典]、一見アカデミー系に見えるスタァにも、中には熱い心が宿っていて、ストリート系のショーができる!というところですね。逆にストリート系スタァがアカデミー系の技を見せることもあるし、そういうギャップはどうしても……魅力的ですよね!

 

■黒川冷・田中会長 優勝■

 黒川冷は特別審査員?として大会に参加していましたが、最初は普通にDJ COOとして出てきていましたね。DJ COO=黒川冷っていうのはもう隠してないんですね。田中会長はまあ……ギャグ枠とは思いますが、田中さんはプリズムワールドの関係者感もあるので何かあるのかもしれません。

 今までのは予選だと言い、決勝を始めると言って突如このデュオが現れ、黒川冷がブレイクダンスを披露!!役者さんすごい!!そして他の参加者は全て吹き飛び、あっさりと優勝者は黒川冷(と田中会長)になるのでした。

 そのオチ自体は問題ではなく、問題は”三強”の黒川冷が一瞬とはいえプリズムショーをしたこと!回想以外で初めて見た気がする……そうだよね?それも、未だに他のストリート系スタァを一人で吹き飛ばすほどの強さで……。正直、三強とはいえ現役を引退していて、現在は名実ともにカヅキがストリート系の王者になっていると思っていたので、三強が未だにその上にいるような描写は驚きましたね。いわくどこかで監督が三強をまだやりたいとか言ってたそうで[要出典]、続編があるとすれば仁や聖もありそうですね……。聖は足をケガしていますが、そんなんプリティーリズムでは些細なことですね!

 

■終わり■

 感想は以上!PRISM.1編の最後に仁が宣言した、「1ヶ月後にPRISM.2を開催!」が気になりますね……。現実には色々あって舞台が上演された2月からの1ヶ月はとっくに過ぎていますが、待っていれば続編が出てきそうな雰囲気はバリバリあります。ニコニコ生放送の最後にも、「7月にもブルーレイ収録映像とは異なる生放送が予定されています」みたいなテロップが入ってましたし、何か仕込んでそうな気がしますね……。キンプリ、まだまだ楽しめそうなコンテンツです。

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