感想 『天使にラブ・ソングを…』(原題『Sister Act』)

作品情報

原題:Sister Act

邦題:天使にラブ・ソングを…

上映時間:100分

公開年:1992年(日本は1993年)

 

感想

 名作を観ておこうシリーズ。私は実写にせよアニメにせよ「歌う作品」が好きがちなので、以前から興味はありました。明るい映画なので気楽に観られてよいですね。今回はディズニーの映像配信サイト「Disney+」で視聴しました。Amazon Prime Videoでもレンタルで視聴できますね(2020年10月現在)。ちなみに英語音声+日本語字幕で観ました。

 本当に有名な作品なので、観たことがない人でもおそらく「黒人歌手がシスターの中にまじって聖歌隊をノリノリにしていく」みたいな話の大筋はご存知なのではないでしょうか。実際そういう映画でした。ただ、この内容を期待しすぎると、映画の前半で若干退屈することになります(なりました)。100分の映画ですが、実際に主人公が聖歌隊の指揮を執り始めるのは上映開始して50分経つくらいのところです。そこからの盛り上がりがとても楽しい映画ですね!

 聖歌隊の話が動き始めるまでの半分は、世界観とストーリーの説明です。クラブ歌手である主人公デロリスはギャングと因縁を作ってしまい、命を狙われて警察に逃げ込み、生き延びるために修道院に潜り込み、シスター・メアリー・クラレンスという名前で尼になりすまして生活するけど、受け入れてくれた院長とは反りが合わないし、清貧な暮らしに嫌気がさす……というもの。ギャングが絡んでくるところが作品にスリルを与えてくれますが、一方このギャングのボスと手下二人はけっこう信心深く、神父や尼に頭が上がらないというようなコミカルな描写があって、シリアスになりすぎないところが好印象です。特に手下二人の登場シーンはカートゥーンのような趣きがあり、なかなか笑わせてくれます。

 後半は聖歌隊の活躍シーンが多く、「これを観に来た!」という感じ。主人公デロリスだけでなく、聖歌隊のシスター達もなかなか魅力的です。特におそらく最も若く、一人だけ前髪を出しているシスター・メアリー・ロバートに惹かれてしまいますね。美人なので。私は面食い。声の小さい彼女も途中から覚醒し、多くのソロパートをこなす主力シンガーとなりますが、歌の部分については吹き替えとのこと。すごくいい声出ちゃってるもんね……。主人公デロリスの価値観に否定的だった院長も最後にはデロリスを受け入れるわけですが、院長がこの心変わりを起こす理由みたいなものの描写はいまいち弱かったような気もします。

 総じて敵も味方も人柄が魅力的であり、ミュージカル的な内容も含めて、楽しい気分で観られる映画だったと思います。笑わせてくれるシーンも多いです。満を持して登場する法王、良い。もちろん一番いいのは音楽と歌!やはり名作として語られる作品にはそれだけの良さがありますね~。

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