感想 『テッド2』(字幕版)

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感想 『テッド』(字幕版)(当ブログ記事)

前作『テッド』も観て、感想を書いたよ!『テッド2』をいきなり観るよりは、前作『テッド』を観てからのほうが楽しめそうですね。

 

感想1:前作よりもパワーアップ!

 前作よりも面白い!と思いました。どう面白くなったのか、自分でも整理しきれていませんが……。おそらく、「世界観が広がって話にも映像にもハデさが増した」「今回はジョンよりもテッドに話が寄っている」「時々吹き出してしまうようなジョークがある」「下ネタが更に直球になった」といったあたりが影響しているような気がします。

 そう、下ネタはより直接さを増しており、そういう意味でもパワーアップしていると言えます。良くも悪くも……どちらかというと悪いほうかな……。前作同様、許容範囲が広い人向けになるのではないでしょうか。下ネタもありますし、差別的なブラックジョークも変わらず存在しますね。

 

感想2:妻を失った男性のラブロマンス率は何?

 これは本当に思うのですが、アメリカ映画の「妻を失った主人公が別の女性と結ばれる」展開の多さは何なのでしょうか?それが売れるのか……?

 前作『テッド』の最後に、主人公のジョンはヒロインのロリーと結婚しました。しかし『テッド2』の冒頭にてあっさり、離婚したことが語られます。てっきり復縁する話なのかと思えばそうでもなく、ロリーは『テッド2』には一瞬も出てきません。一番の善人だったのに!

 代わりに、『テッド2』には若い駆け出しの弁護士女性・サマンサが出てくるのですが……当然のように最終的にジョンと恋仲になります。何も不快だとまで言うわけではないのですが、異様にその手の展開が多いと感じており、不思議だとか、違和感とか、そういう感じですね。

 そもそも作中では何故かジョンがモテモテです。そういうキャラだっけ……?

 

感想3:気に入ったシーンなど

 全体的に楽しい比率の高い映画ではありますが、その中でも特に瞬間風速が大きく、つい声を出して笑ってしまったシーンがいくつかありました。全部は覚えてないですが……。

 まずテッドが働いているスーパーにて、異様に神経質な男性がシリアルを買いに来るシーン。私は元ネタが分かりませんが、どうやら俳優さんが過去に演じた役をイメージしているらしい?異様な雰囲気でしつこくやりとりを続けるので、ついには声が出てしまいましたね。このシーンはエンディング後にも続きます。

 瞬間的に一番楽しくなったのはおそらく、州裁判のシーン。裁判官は厳格で、どちらかといえばテッドに対して悪印象を持っていそう。そんな雰囲気の中、「魂(ソウル)はあるのか?」と質問を受けたテッドは、何を思ったかソウル(音楽ジャンル)を歌って答えます。これには相手方の弁護士も異議を投げかけ、きっと裁判官もこれを受け入れるだろう……と思いきや、裁判官はノリノリで異議を却下。テッドと手を叩き合います。いささか人種ネタではありますが、この「厳格な黒人裁判官が実はソウル好きで意気投合」のシーンは楽しい気分になりました。裁判官の表情が面白い。

 あとは、これはもう下品極まりない場面ではありますが、ジョンとテッドが憧れのスポーツ選手の精子を盗みに行くシーン。ここでジョン達は当然に失敗して通報されるわけですが、通報を受けた警官達の会話が面白かったです。この通報には”317”とケース番号が振られているのですが、つまり、その人の精子が狙われて夜這いを受けることは、ケース番号が振られるほど頻発している事件というわけです。主人公のバカ二人がま~たバカなことしてる!と思っていたら、世の中には似たようなバカが大量にいることが判明するわけですね。

 

感想4:コミコンのシーンが……ホットじゃない?

 物語の終盤、舞台はニューヨークのコミコン(漫画・アニメ・おもちゃ等のイベント)に移ります。ここでは多くの来場客がコスプレをしており、見た目にも楽しいですね。どう撮影したのかわかりませんが、このコスプレの数、相当気合が入っているのでは……エキストラを募集したりしたのでしょうか。

 それで私が言いたいのは……このシーン、映る女性がいちいちセクシー!コンパニオンはミニスカだし、おそらく一般客であろう女性達も結構攻めたコスプレをしているように見えます。元々そういうイベントなのかもしれませんが……いや、これはだいぶ気合を入れてると見ました。私はそう思った。

 とはいえ直接にセクシーがアピールされるわけではなく、映像に大小映り込む人々の格好が気合入っているという程度の話ではあります。一度、勢いで上着が取れてしまった女性の乳首が映りますが、よく見ると女性には乳房が3つあり、おそらく「そういうキャラクター」をコスプレするための作り物……という設定なのではないでしょうか。いや……それにしても攻めてますね。

 

まとめ:やはり楽しい映画だが、まとまりはあまり無い

 前作に引き続き、下品なネタが受け入れられる気分であれば、笑いながら見られる映画だと思います。ただ、別に話が面白いわけではなく、笑いの方向性が合わないシーンもあるのではないかと思います。

 もともと荒唐無稽な設定ではありますが、一度は結婚までこぎつけたヒロインが前作からあっさり代わったり、オチとしてはドニーに狙われたテッドが生き延びて良かったねということで前作と変わらなかったりと、話の筋には特に思い入れるものはなさそうです。一応、人権派めいた内容も含みますが、この映画を観る人は何もそんな政治的な云々を見たいわけではない気もします。どちらかといえば退屈な部分。

 映画の冒頭、オープニングのスタッフロールはテッドを主役としたショー風になっており、見応えがあります。また中盤にはヒロインのサマンサがギターを弾き語りながら異様にうまい歌を披露するシーンもあります。こういったところから、映画全体にミュージカル要素を含むのかなとも思いましたが、それっぽいのはその2箇所だけでしたね。全体から見ると、その2箇所は若干浮いていてちぐはぐにも思えました。何かのパロディーなのかも?歌のシーンは動物が寄ってくる演出もあったから、ディズニープリンセス的なやつかな。そんな感じで、全体的なまとまりがあるというよりは、面白いシーンを繋ぎ合わせたような造りになっていると思います。

 総じて、マジメに考えるだけ無駄な気がしてきますね!映画は気楽に、楽しいところだけ楽しんだらいいんだ……そんな気持ちにさせてくれます。これだけジョークが多ければどれか一つくらい大笑いできるだろうし、幸いにしてあまり不愉快なシーンというのもありません。これだけ性格の悪い登場人物が揃ってるのに!これは演出がうまいのかしらね。いや、人によっては不快なシーンもあるかも。

 シリアスじゃない映画、バカっぽい映画……そんな類いの映画を観たい気分の時にはバッチリ、そんな作品だったと思います!まあ、『テッド2』を観る人の多くは『テッド』を既に観ているだろうから、そんなことは当然分かってるかな……。そういう意味では、ちゃんと期待に応えてくれる映画ですね!

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