アニメ感想 テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』および劇場版『叛逆の物語』

前置き

 超有名な作品で、テレビアニメ版はもう10年前の作品とのことですが、実はまだ観たことがなかったので観ました。テレビアニメ版を観終えたら、評判のいい劇場版のほうも観ました!

 10年も前の有名作品を今日まで観ていなかった弊害として、インターネット上のランダムな情報からテレビアニメ版のほとんどの内容を知ってしまっていました。要するにネタバレを見てしまっていたということですね。そのため、内容に対する驚きはほぼありませんでした。興味のある作品は情報が入ってこないうちに観ないといけませんね……。

 

テレビアニメ版

 

評価

総合評価:★★★
面白さ :☆☆☆
すごみ :☆☆☆☆
手軽さ :☆☆☆
当ブログにおける作品の評価基準についてはこちら(別記事)

 

感想

良かった点

・SFやミステリーとして面白い
 ほとんどの内容は知ってしまっていたとはいえ、それでも終盤の怒濤の種明かしのような展開は楽しかったですね!世界観の設定が秀逸だと思います。終わり方もすばらしい。

・映像が独特で個性的
 特に戦闘シーンは魅力的でした。

・「魔法少女モノなのに残酷」というのを最初に?やったところがえらい
 まどかマギカ以後には、似たような作品が大量に作られていたような印象があります。何事も、最初に仕掛けるのはすごいことだと思います。

・キャラクターとしては暁美ほむらが好印象
 というかほぼ彼女が主人公みたいな話なので、作品タイトルもミスリードみたいなものでしたね。私はかなり眼鏡っ娘が好きなほうなんですが、暁美ほむらに関しては眼鏡はずせ感ありますね……。

 

悪かった点

・序盤がつまらない
 これはもちろん、核心に迫るような内容までほとんどネタバレを見てしまっていた私も悪いんですけども、「どうせ悪いことが起こる」と分かっている上で見させられる日常パートは単に苦痛でした。特に中盤の美樹さやか関係の話は、世界観を説明するためとはいえ、ひたすら悪い方へと進むばかりの内容なので観ていてしんどい。美樹さやかが脱落してからようやく、作品の面白い部分が出てくるという印象です。

・キャラクターが魅力的でない
 暁美ほむら以外は驚くほど魅力がありませんでした。言ってしまえばほとんどのキャラクターが嫌いです。暗い世界観を描くことに注力されており、キャラクターや日常パートの魅力については重視されていない作品だと感じました。鹿目まどかの母や佐倉杏子など、喋り方がいまいち気に障るキャラクターも。

・あくまで魔法少女モノのパロディである
 魔法少女モノは明るくて救いのある作品であるという風潮を逆手にとった作品だと思うので、単体では成立しないかと思います。「本当は残酷な○○童話」とかそういう感じ。もちろん面白ければそれでいいのですが(パロディものは往々にして面白い)、より高い独自性を持っているもののほうをより高く評価したい考えです。

 

劇場版『叛逆の物語』

 

評価

総合評価:★★★★
面白さ :☆☆☆☆
すごみ :☆☆☆☆☆
手軽さ :☆☆☆
当ブログにおける作品の評価基準についてはこちら(別記事)

 

感想

良かった点

・話が面白い
 「叛逆」を観るためだけでも、テレビアニメ版を観た甲斐があったと思います。テレビアニメ版が綺麗な終わり方をしている作品なので、続編を出す以上はかなり魅力的な内容でなければいけないと思いますが、そのハードルをしっかり越えているように感じます。オチとしてはさすがにテレビアニメ版のほうが綺麗にオチていたとは思いますが、まどかマギカの暗さなら「叛逆」のオチも受け入れられるように思いますね。

・やはりSFやミステリー面が面白い
 テレビアニメ版の良さがしっかりパワーアップしていたと思います。特にミステリー面の面白さを強く感じました。中盤の、「いったい誰が黒幕なんだろう?」とつい考えてしまう展開は見事だったと思います。

・映像と音楽がすばらしい
 テレビアニメ版も独特な映像美がありましたが、劇場版で更にパワーアップしていましたね。演出がすばらしかったと思います。戦闘は超かっこいいですし、それ以外でも雰囲気がめちゃめちゃ良かったと思います。

・暁美ほむらが魅力的
 「叛逆」も結局、主人公は暁美ほむら。テレビアニメ版の最後では「肝心のところでリボンが似合わないな!?」と思ってしまったのですが、「叛逆」では似合うようになっていた気がします。そして結局リボンは返して、鹿目まどかのほうが似合うという話に持って行くので納得感がある。暁美ほむらが魅力のアニメなので、色々な暁美ほむらが見られる「叛逆」は面白い、そういうことですね。はよ眼鏡はずせ。はずしたああああああ

・他のキャラクターもちょっと良い
 テレビアニメ版の美樹さやかは正直苦手でしたが、劇場版で円環の理の一部として活躍するところはかっこよかったですね。他にも、魔法少女として真っ当に活躍する巴マミが満を持して必殺技を放った時、まさかティロ・フィナーレの掛け声で涙腺を刺激されるとは思いませんでした。あと、ナイトメア化して討伐された直後の仁美がかわいかったです(ゆっくり仁美……)。

 

悪かった点

・序盤30分がクソつまらない(日常パートが相変わらずつまらない)
 すごくいい映画だったのですが、評価を☆5にできなかった理由がコレです。テレビアニメ版のいいところが大きく増幅されている分、テレビアニメ版の悪いところも維持されているというか……。日常パートにおけるキャラクターのやり取りがまったく魅力的じゃないと感じています。普通だったら日常パートといえばありがたがるところなんですけど、まどかマギカにおいては、世界観の説明のために必要だから仕方なく受け入れる尺という感じ。「仲良くしてないでさっさとギスギスしろ」「平和に暮らしてないでさっさと世界観のヤバいところを見せろ」と思いながら序盤を観てました。暁美ほむらが世界に疑問を持ち始めるところからが面白いですね。

・長い
 ほぼ2時間ある映画ですね。日常パートちょっと削って欲しいナー

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