舞台感想 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-#3 Growth』

目次

概要

少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-#3 Growth』(公式サイト)

 

アニメや舞台でマルチメディア展開している、レヴュースタァライトシリーズの舞台です。
私は今回、2回目の公演をweb配信(定点カメラ)で鑑賞しました。

「The LIVE」には他にも#1、#2、青嵐の3作がありますね。
私は過去に#1 revivalをブルーレイで、#2 Transitionをライブビューイングで、青嵐をweb配信で観ました。

#2感想記事青嵐感想記事 どちらも当ブログ記事)

以下では今回の舞台#3に限らず、他の舞台やアニメ版、劇場版にも言及することがありますので、ネタバレを避けたい場合は読まないようにお願いいたします。

 

 

 

感想

 まぁまぁ……くらいでした。今までのThe LIVE舞台と比べると、#3はそれほどインパクトを受けなかったという印象ですね。その理由はいくつか思い当たるフシがあって……以下に挙げます。

 ・私が単にぼーっとしてた
  web配信だからといって気楽に観すぎてた自覚はある。反省

 ・定点カメラが遠かった
  画面の上下左右に不要な空間(客席とか)も映ってたので、もう少しズームしてくれたら……と思いました。

 ・劇場版のデキがあまりにも良すぎた
  舞台#3のほんの少し前に公開された(何ならこれから上映する場所もある?)劇場版がとんでもなく良かったせいで、相対的に#3にそれほどインパクトを感じなかったという点は否めません。劇場版の感想はこちら(当ブログ記事)

 ・話の流れに慣れてしまった
  99期生が何かに悩み、レヴューになり、解決!という流れにさすがに慣れてしまったかも。舞台#2や劇場版に対して、内容がそこまで差別化されていないように思う。舞台青嵐は少なくとも、主要キャラクターが違うという新鮮味があった。あと、レヴュー開始時には愛城華恋が制服で、途中で意識が変わってレヴューに参戦というのも毎回やっているような?

 ・レヴューまでの流れが地味?
  舞台の終盤にレヴューが始まれば、それはもう音楽もダンスも楽しくなってくるわけですが、それまでの話がなんだか盛り上がりに欠けたな~と思いました。なんかみんな似たような悩みを抱えてる~っていう話を延々としていたような……このへんは私がぼーっとしてて感情の動きみたいなものをちゃんと捉え切れてないのが問題かも。

 ・新キャラも地味かも
  舞台#1は何もかもが新しいので全て新鮮。舞台#2では新登場の青嵐の生徒3人+八雲先生が活躍してインパクト十分。舞台青嵐ではその青嵐が主役だし、柳小春の妹が出てきたり、やたらと新しい学校が増えたりと賑やか。一方、今回の舞台#3では名前つきの新キャラと言えばその柳小春の妹・柳さくらと一緒に1年B組に入ってくる2名くらいのもので、「舞台少女」の新規投入は無しということになります。先生も走駝先生のみ。舞台創造科として入学した柳さくらが才能を開花させて俳優育成科に転科したり?とも期待していたのですが、ここではそういうこともなく、そのまま舞台創造科として意欲を発揮するという形で終わりました。舞台青嵐の時には衣装つきでレヴューに参加してたのに……。そのあたりを考えると、地味だったかなあと思います。

 ・社会情勢によるところも大きいのでは?
  そういうところも否めないと思います。現在は新型コロナ感染症の脅威まっさかりであり、人を増やすだけリスクもあるだろうし、むしろ舞台#3の上演にこぎつけただけでもスゴいという、舞台の上だけでなくその背景に対して敬意を覚えるところではあります。

 

 一方、良かったところ(面白かったところ)ももちろんいくつかあります。

 ・レヴュースタァライトの話の続きが観られるのはなんでも嬉しい
  今回は3年生になった99期生の話ということで、まだまだ語られ足りていない部分です。ただ、3年になり進路に悩んで、レヴューで解決する、というところは劇場版とネタ被りをしている(そして劇場版のほうが綺麗に解決しているように見える)という点が残念。それでも劇場版とは違った展開になりますので、新規供給はありがたいですね。「新国立第一歌劇団の募集要項が届いた」とか「特別授業」だとか「選手権」だとかは劇場版では聞かなかった内容ですし、より学生生活を感じられて良かったと思います。

 ・新入生三大悲劇
  落ち着きがない、どんくさい、逃げ腰。

 ・巨大柳小春
  柳小春の心象風景?として後ろのディスプレイに大写しになる柳小春。あの演出はズル。

 ・1年B組の後輩(眼鏡)
  眼鏡の後輩、目立ってましたね。照明さん志望、同級生を「○○殿」で呼ぶ、意外と体力自慢、高身長……。

 ・柳さくらのノコギリ芸
  ノコギリで木材から一瞬で花を切り抜く。ものすごい技だ。これは舞台青嵐にて、姉の柳小春がまったくノコギリを使えないことに嘆いていたのと対比になっていますよね。

 ・露崎まひる
  正直、もはや固定カップル(華恋とひかり、真矢とクロディーヌ、香子と双葉、ななと純那)での絡みがほとんどのレヴュースタァライトにおいて、いわば敗北ヒロインとなったことで、かえってジョーカー的な活躍ができるようになった(と私は感じている)のが露崎まひる。なので露崎まひるだけは、「今回はどういう立ち回りになるのだろうか」という面白さがある気がしています。今回は、もはや華恋やひかりとはあまり絡まず、「意外にも新国立を目指すような熱心な生徒になっている(天堂真矢にも認められる)」とか「誰よりも先にレヴューに名乗りを上げ、大場ななと戦う」という新鮮な展開を見せてくれたと思います。

 ・レヴューシーン
  
なんだかんだいってレヴューのシーンは圧巻!特に今回の大トリ、「自分VS自分」はネタとしても、視覚的なハデさとしてもすごかったですね。99期生のそっくりさんが、モノクロのレヴュー衣装で登場!舞台の上に9人×2で18人!これは単純にかっこよかったです。この展開なら全員勝利で終われるのも巧妙。

 ・演者のフィジカルが極まってる気がする
  舞台のあとのライブパートにも言えることなんですけど、ここまで来て主要な演者の歌やダンスがとんでもないクオリティに仕上がってきてる感じがしました。歌でもセリフでも声がずいぶんよく通る。ド派手な18人レヴューをやって話が終わったところなのに、休憩を挟まずライブパート突入、そのまま9人全員で2曲歌うのはすごいですね。そのあとも数人ずつに分かれてライブは続くし……。柳さくらを含めた1年B組の3人もかなり強かった気がします。特にダンス。レヴュースタァライトというコンテンツにパワーのある曲が溜まってきたこともあり、ライブパートは期待以上に楽しめました。

 

 果たして、劇場版にせよ舞台版にせよ、聖翔99期生が卒業するところまで話をやってしまいましたね。劇場版でも舞台#3でも、大きくキャラクターを追加することなく、言ってみればかなり風呂敷を畳みに来た感じの内容だったと思います。このあたりでコンテンツを引き上げたら美しいな~という印象です。いざ終わるとなると寂しくはなりますが、いい作品でしたね~~少女☆歌劇 レヴュースタァライト。

 ……いや、たしかソシャゲ版の舞台が予定はされてるんですよね。以前にもソシャゲ版キャラから多数が出演するライブはあったと記憶していますが(私はそれを観られていない……)、ソシャゲ版が稼働してからの期間を考えると、いまいち動きが取れていないようにも感じられます。レヴュースタァライトを牽引している聖翔99期生の話がほぼ終わってしまった現状から、ソシャゲ版のほうの話でやっていけるのでしょうか?ちょっと疑わしいような気はしています……。

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