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『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』日本語公式サイト
上映時間134分。
日本では2023年3月31日公開。
評価・感想
総合評価:★★★★
面白さ :☆☆☆☆☆
すごみ :☆☆☆☆
手軽さ :☆☆
当ブログにおける作品の評価基準についてはこちら(別記事)
コテコテのファンタジー世界、途切れないユーモアと面白いギミック、魅力的で充実した映像!私は原作をまったく知らないのですが、コテコテゆえに頭の中に入ってる汎用ファンタジー知識で勝手に補完されるし、気軽に見に行けて単純に楽しい、いい映画だったと思います。面白さの方向性が私好みで、満足度はかなり高い。評価としても★5にだいぶ近いんだけど、ギリギリのところで★4判定。出し惜しみ!
出し惜しみの理由の一つは、2時間14分という長めの上映時間。とはいえ全編が平均的に面白いので、退屈するような場面はなかったです。単に私の中では長いより短いほうが評価が高いというお話。出し惜しみの理由もう一つは、強烈なオリジナリティみたいなものがないこと。細かいところでは十分に個性のある作品だと思いますが、大筋ではコテコテファンタジー世界のよくある小さな物語の一つという感じ。血筋はいいのにイマイチ伸び悩む魔法使いとか、誰かを生き返らせるマジックアイテムを探すも結局は別の仲間を生き返らせるのに使うとか、なんだか似たような話をどこかで見たような印象があります。そして主人公のノリを含めて映画ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーっぽさがある……。原作の再現度とかは、原作を知らない私には評価することができず、そこは申し訳ない。
汎用ファンタジー知識を援用させるところもあるとはいえ、作品の中での世界の説明が巧みだったと思いました。過去の話なんかも、違和感なく回想を挟むことで達成しており、構成が見事。魔法やマジックアイテムの効果も、口頭で説明するのではなく、説得力のある映像で済ますところがスマートでしたね。
そう、魔法やマジックアイテムなど、RPG的な見所がたくさん出てきて映像が楽しい!一方で戦士は魔法を覚えなくて地味な印象になるのはRPGでもありがちですが、映画なのでそこは派手なアクションシーンでカバー。そうなると、機転を利かせたり歌ったりするだけの主人公が見所に乏しかったような気はします。でもラストの味方全員VS敵魔法使いのバトルは良かったなぁ。
キャラクター個別でいうと、ドルイドのドリックがかわいかったし、敵魔法使いのソフィーナも妖しい魅力がありました。そして聖騎士ゼンクは、ルックスがイケメンで性格が聖人な上に、戦闘も超強くてめちゃめちゃカッコよかった。(公式サイトにある聖騎士という肩書きを採用したけど、作中には出てこなかった気がする?)強すぎて途中離脱おもろい。強キャラすき。
原語の副題が「Honor Among Thieves」なのに対して、日本語だと「アウトローたちの誇り」なのは違和感がありますね……。そのまんま「盗賊たちの誇り」でよかったのでは?