概要・リンク等
ENDER LILIES: Quietus of the Knights(エンダーリリーズ)
プラットフォーム:PC、Nintendo Switchなど
2021年発売
ホロウナイトとプレイ感の近い、メトロイドヴァニア系2Dアクションゲーム。
(当ブログのホロウナイト感想記事はこちら)
日本製(たぶん。スタッフロールの名前を見る限り……)。
※以下、未プレイの方の購入検討材料にもなるようストーリーに関する記述は控えますが、ゲーム内容についてネタバレを含む可能性があります。ご注意ください。※
評価・感想
総合評価:★★★★
面白さ :☆☆☆☆ (難易度は高め)
すごみ :☆☆☆☆☆
手軽さ :☆☆☆☆ (17時間半)
当ブログにおける作品の評価基準についてはこちら(別記事)
上述の通り、だいぶホロウナイトに似ていると思います。意識してるんじゃないかな?ゲーム性もそうだし、薄暗い世界や物語の雰囲気も近いです。ただしこちらはキャラクターは普通に人間ですね。プレイヤーキャラクターは白くて儚い女の子です。そしてどうやら日本製!主に各地に散らばっているテキストによって世界の真相が明らかになっていく造りですが、そのあたりを自然な日本語で読めます。うれしいね。(ENDER LILIESという英字タイトルがなんとなくとっつきづらい印象あり、個人的には、カタカナでエンダーリリーズのほうがいいんじゃないかな?と思ったりもする。)
ホロウナイトよりは定価が高く2,700円、それでいてゲーム全体のボリュームも少し小さいです。が、それはホロウナイトのほうが狂っているだけで、エンダーリリーズもだいぶすごいコストパフォーマンスだと思いますね。スタッフロールを見るに開発陣の人数もあまり多くなく、それでいてこのゲーム性と雰囲気(グラフィック)のクオリティはかなりのものではないでしょうか。音楽もいいですね。ホロウナイトも確か開発者は多くないので、あっちが本当に狂っている感じですが……。メトロイドヴァニア系のゲームを楽しめるなら十分買いです。
こちらも難易度は高いです。体感ですが、ホロウナイトよりはいくらか簡単かな?キャラクターのコントロール精度を試されるマップ(いわゆるアスレチック)が少ないのと、やりこみ要素で超強いボス!みたいなのはいなかったと思います。とはいえ道中からして普通に難しいのですが、難易度の上限はホロウナイトほどではないという感じですね。ファストトラベル地点が割と多いし、ボス前にも必ずあるのが嬉しい。とはいえ難易度を下げる仕組みはないと思うので、アクションゲーム慣れしてない人にとっては厳しめのゲームかもしれません。後述しますが、特に面白くなってくるのは終盤というのもあり……。
ゲーム性においては、ジャンプや空中ダッシュといった移動周りはよくある感じで、一方、6つある攻撃ボタン(3ボタン×2パレット)を好きに組み替えられるところが特徴的だと思います。ボス格を倒していくとどんどんスキルが増えていくんですよね。どのスキルを育てて戦っていくか、個性が出そうです。攻撃ボタンが多いぶん、攻撃の手数や手段は増やせるわけですが、一方で戦闘中に考えることが増えて大変という側面もある。また、スキルを育てるためのポイントも、全スキルをMAXにできる量はないので、熟考を要求されますね。
難点としては、全体的に、ゲームの面白さが終盤に偏っている印象があります。メトロイドヴァニア系となると当然、「ここは二段ジャンプを覚えてからじゃないと進めないな」「この壁はいずれ覚える技で破壊するんだろうな」といった、「今は進めない道、取れない宝箱」みたいなものが出てきますよね。エンダーリリーズはそれが序中盤からかなり多く、フラストレーションがありました。全てのスキルを揃えた終盤にそれらを回収してまわるのは楽しかったですが……。その一環で、進行途中にゲームの順路がまったく分からなくなってしまった場面がありました。ボスを2体倒して、落下攻撃と水中移動を覚えた直後だったのですが、どこに行けば次に進めるのか分からなくなってしまい、既に通ったマップを何度も行き来することになりました。総じて、マップにマーカーをつける機能が欲しかったですね。ここでは宝箱を取れなかった、壊せる壁が残ってる、みたいな。そういったちょっと残念な体験があったため、総合評価は★4となっています。終盤のゲーム体験は、物語の盛り上がりもあり、かなり良かったです。トータルでは好印象ですね。