概要・リンク等
タンブルウィードデスティニー – 荒野を転がるあの子の宿命
プラットフォーム:PC、Nintendo Switch
2022年発売
Switch版をプレイ。
以前遊んだことのある、たこパ サバイバル(Steam販売ページ)と同じ人が作っていますね。
タンブルウィード(西部劇で風に吹かれて転がってるアレ)を操作して何かするゲーム。
※以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。※
評価・感想
総合評価:★★★★
面白さ :☆☆☆☆
すごみ :☆☆
手軽さ :☆☆☆☆☆ (ほぼ強化しきるまで5時間強)
当ブログにおける作品の評価基準についてはこちら(別記事)
310円の、見るからにクソゲーかバカゲーか……という様相のゲームなんですが、個人的にけっこう気に入りました。バカゲーではある。
そう広くない西部劇風のマップをタンブルウィードで転がってポイントを集める、ポイントで速度とかを強化できる、ちょっと強くなったらサボテンに体当たりして更にポイントを集める、謎のモンスターを倒しきればポイントとは別の強化要素であるカードが手に入る、ポイントがたっぷり溜まったらよくある転生をして今度は種を手に入れて強化する。やることはそれだけです。転生するとポイントによる強化部分はリセットされますが、カードと種は維持されます。MMOやハクスラによくあるキャラクターの育て方ですね。殴る相手はサボテンとモンスターだけだし、モンスターは1種類だし、相手の攻撃にダメージはないし。
しかしそのシンプルさが気楽でいい。実は一応ストーリーがあり、月にある攻撃兵器によって地球が破壊されてしまいます。露骨にバカバカしいためマジメに考える必要がなくてよい。強くなれば攻撃兵器を止めて阻止できますが、基本的に1回は地球を破壊されることになるはず。
結局、ちょっとした作業でキャラクターを育てていくこと自体が楽しいんだと思う。それにあたって濃厚なストーリーがあったり、複雑なシステムや手強い敵がいてもいいけど、そこを省略してしまったのがこのゲーム。私は楽しめました。
しかもオンライン要素がある。「クイックマッチ」が便利で、Steam版は2022年4月、Switch版は2022年12月発売のゲームだが、Switch版を2023年8月にプレイしたところ、意外にもまだ人がいた。そして、自分はせいぜいタンブルウィードの転がる速度が早くなるかどうかくらいの最序盤の遊び方をしているところに、空中ダッシュしたり波動砲(遠距離攻撃)を放ったりしている他のプレイヤーを見つけてしまい、笑う。そういう体験を含めて、バカゲーとしてよくできている気がする……。オンラインの要素(生えてきたサボテンおよび倒した時に落とすポイント、モンスターを倒した時のカード)はプレイヤーごとに現れているため、奪い合いなどが発生しないようになっているのも気楽に遊べるポイント。
ここからはついでに攻略の話も書いておく。ほぼ、検索して見つけた攻略情報の受け売りです。オート移動は、ゲーム開始直後のしんどい部分を長時間放置で解決する時にのみ使える。移動によるポイント獲得は大した量にならないので、その後は自分で操作してサボテンを折っていくことになる。攻略上は、前述の波動砲が圧倒的に強力。波動砲は、まずマップ上にある赤いロケットを7000ポイントで起動して転生強化を解放したあと、スタミナ上限を3以上に強化して、波動砲のカードを装備することで使用可能になる。ただしモンスターを倒した時にドロップするカードの種類はおそらくランダムだし、開始直後のプレイヤーではモンスターの体力を削り切るまで時間がかかりすぎると思う。オンラインにて他のプレイヤーがモンスターを瞬殺してくれると、ここの時間を大きく省ける。カードにはレベルがあり、波動砲の威力はレベル1につき120。レベル1の波動砲は120ダメージなのに対し、レベル10の波動砲は1200ダメージとなるので、高レベルの波動砲を手に入れられるかどうかも攻略時間に直結してくる。ここは運ゲー。カードは2枚まで装備でき、波動砲を2枚装備するとダメージが合算されるので、波動砲のカードは2枚あって損なし。例えば威力600のレベル5波動砲を2枚装備すれば、1発の波動砲で1200ダメージになる。なお、オフラインのモンスターの体力は4000、オンラインのモンスターの体力は20000。オンラインにモンスターを倒してくれる人がおらず、自分でやるしかない場合は、オフラインのほうがよい。
いくつか波動砲カードを確保し、高火力によってサボテンをテンポよく狩れるようになったら、7000ポイント持って赤ロケットを飛ばす→ゲームクリア(転生)を繰り返すことで効率的に種を集められる。クリア特典で合計40個の種がもらえるため、転生直後に何も強化せずサボテンを数本倒して7000ポイント溜める→即ロケットでよい。転生回数に応じてサボテンが落とすポイントが増えていく(ただし体力も増える)ので、どんどん楽になっていき、次第に2分くらいで1周できるようになる。転生回数が少なくてサボテンの落とすポイントが少ないうちは、速度やポイント効率を強化しながら地道にやるしかないか。スタミナ上限を3にしたあと、種で優先的に強化すべき項目はスタミナ回復速度で、これによって波動砲の攻撃頻度も移動のためのダッシュの頻度も上げられる。次点でポイント効率。無強化のまま効率よく移動するために、ダッシュ性能はある程度あってもよい。この周回をやりつつ転生回数を30回程度まで増やすと、全てのポイント効率を強化した上でサボテン1本が10000ポイント前後落とすようになり、次の段階に進みやすい。転生回数を増やしたいだけの状態になったら、いちいち赤ロケットを起動せずとも、5000ポイント稼いですぐ転生するのを繰り返してもよい。
次の段階に進むと、実はもう1つあったマップ(町?)が解禁される。そのためには種2000個を使って青ロケットを起動すればよい。100万ポイント持って転生すれば種が2000個手に入るので、前項でサボテン1本あたり10000ポイント前後の状態まで作れていれば、あとはサボテンを100本折る作業となる。2つ目のマップの利点は、モンスターが落とす新カード。ダッシュ強化と種マシンガンが手に入る。私は種マシンガンを入手できていないが、もはや不要なリソースとなった種を消費して、超火力を発揮できる様子。もうモンスターを倒す必要もないため、オンラインで見せびらかすのみだが……。強化ダッシュは長距離移動に便利で、体当たりで1000ダメージくらい出せるようにもなるが、高火力の波動砲を2枚装備する場合と比べてダメージ効率はさほど変わらない気がする。町マップは非常に広いが、モンスターが現れるのは1箇所なので、まずはその場所をなんとか見つけるしかない。町のモンスターはオフラインでも体力が40000あるので、効率よく倒すために高レベルの波動砲が2枚欲しくなってくる。幸いにして、町のモンスターを倒していると高レベルの波動砲も揃いやすい。
ここまで来たらもうやることはないので、オンラインに顔を出して始めたばかりっぽいユーザーがいたら恩着せがましくモンスターを倒してあげたりとか、なんなら知り合いに布教しつつモンスター討伐を手伝ってあげたりとかでしょうか。310円のゲームとしてはだいぶ満足できた気がします。総じて、オンラインゲームの要素をめちゃくちゃ圧縮した体験になってるような気がしました。MMOにしてはアクション性がちょっとあって楽しい。